賛否両論の中、開催されたオリンピック・パラリンピック。終わった今でも開催して良かったのか、良くなかったのか。多種多様な意見が飛び交っていますが、私は開催の結果「パラリンピックの面白さ」に気づくことができました。それは私にとって凄く意義のあることでした。
私は球技が好きで小学生・中学生は野球、高校生の頃はバドミントン。大学生の頃はテニスに明け暮れておりました。社会人になってからは、たまーにゴルフもやるようになりました。なので、これらの球技の世界的な大会があればTVで観戦するのが生活の中の楽しみの一つでありました。
WBCでのイチローの決勝タイムリー。今見ても泣けます。無敵だった頃のフェデラー対ロディック戦。今でも時々YouTubeで見てしまいます。アンディ・ロディックのサーブは笑っちゃうくらい速いんですよ。
話を戻します。正直に申しますとパラリンピックについて、これまで知識もなかったですし、さして興味もありませんでした。やはりオリンピックが「メイン」でパラリンピックは「あー、そういえばやってるな」ぐらいにしか思っていませんでした。
ところがです。
何気なくつけたTV。東京パラリンピックの生中継。あー今日もやってるのか―。モグモグ(←夕飯食べてる)競技は走り幅跳び。片足義足の選手がほとんどの中、一人両足義足の選手が・・え、まさかこれでジャンプするのか??そもそもジャンプできるのか??どうやってジャンプするんだ??
その両足義足の選手が、スタート位置につき、走り始めたかと思うと、一気にトップスピードになり・・大ジャンプ!金メダルを取ったのを見て、衝撃を受けました。
ただでさえ障がいを持って大変なのに・・・という、変な理屈抜きに、単純に「凄い!!」と思いました。オリンピック同様、選手の躍動する姿にワクワクしたし感動しました。いや本当にすごかった。
国枝選手の金メダルも凄かった。テニスを少々かじっていたのでわかりますが、あの筋力・技術力は並大抵ではないです。点差が開いた圧倒的な展開でしたが最後の最後まで目が離せませんでした。(対戦相手のオランダの選手も凄かった)NHKの特集を事前に見て知っていたのですが、国枝選手はケガで一時引退も考えていたそうで。その中から大変な努力をして、復活して、東京で金メダル。泣けましたねー。今思い出してもちょっとウルっと来ます。
パラリンピックが終わってしまった時に、今まで感じたことはなかったのですが「今日で終わっちゃうのか」と寂しく思いました。「1日目から見とけばよかった」「今まで見てなかったなんて・・勿体なかったな」と思いました。全盛期の国枝選手を生で見てみたかった・・(もちろん今も凄いですが)
何故パラリンピックに興味が持てなかったのか。それは障がい者への偏見が心のどこかにあったからかもしれません。もちろん露骨な偏見は持ってません。そうじゃなくて、好きでも嫌いでもない。無関心。興味がない。自分が無関心であることに気づかない。これも偏見の一部なんだなと。むしろ、偏見の土台なんだなと。自分の無知さをすごく反省しましたし、前述の通り「勿体ない」と凄く後悔しました。そのことに気づけたのは凄くよかったと思っています。
ゲットイットに入社した際に個人的に驚いたのですが、入社2日目にLGBTについて研修があります。(今も2日目なのかはわかりませんが。3日目かも。)
それまでLGBTという言葉は、なんとなく聞いたことがあるレベルでしたが、それがどういったものなのか?具体的に知ることはありませんでした。なので、入社2日目にLGBTの研修を受けた時は、多様性を受け入れ、それを活かそうとするゲットイットの取り組み、他者を理解しようとする社員の姿勢には非常に感心させられたのを強烈に覚えています。それに、単純に勉強にもなりました。理解も深まったと自負しています。
それまでLGBTというのは自分にとってただのラベルでした。ラベルを見て分かった気でいました。パラリンピックもそうですが、「わかった気でいる」って凄く怖いことだなと痛感しました。なんでもしってるつもりでも、本当は、知らないことがたくさんあるんですね。おでん君。
ゲットイットは、組織として「自分の得意で人の苦手を補い合う」形を目指しています。そこを目指すのに、無知や無関心は障壁でしかない。互いを理解し尊重する重要さを組織として認識し、前に進んでいく・・それを地で目指しているのがゲットイットという組織です。
ちなみに、ゲットイットにはZETTAという倉庫がありまして。そこにはトイレが3つあるのですが、1つは女性更衣室の中に。つまり女性用です。残り2つには「男・女」の標記はありません。ジェンダーレストイレなのです。トイレが2つあって2つとも誰でも使えるのです。初めて聞いたときはビックリしました。でもよく考えれば、至極当然。合理的。どんな人でも気持ちよくトイレが使える環境って素敵。