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【元総務省職員にインタビュー】環境を最大限活用し、志を実現する


こんにちは! 採用チームです。
今回は、総務省消防庁で16年間勤務した後、FLNにジョインしてくださった竹本さんにインタビューを行いました! 竹本さんがFLNへの入社を決めた理由やFLNで実現したいことについてたっぷりお話を聞きました。ぜひご覧ください!

今回の話し手

竹本 吉利(たけもと よしとし)
公共ソリューション部 副部長
2023年中途入社

まずは、竹本さんがFLNにジョインするまでの経緯から聞いていきます。

>本日はよろしくお願いいたします! 改めてになりますが、総務省時代の仕事内容について教えてください。

 平成19年に技術系総合職として総務省消防庁に採用され、それ以来16年間消防防災行政で政策立案などを行ってきました。若手のころは消防学校で消防士としての訓練を受けたり、その後消防隊・救急隊として活動していたりしたこともあります。

 仕事内容としては、学識経験者や関係する民間企業の代表者を集めて検討会を開催し、実証実験を行いデータを蓄積し、技術的な知見に基づき法令規制を作るということを行っていました。具体的な事例で言うと、ガソリンスタンドに水素ステーションを併設したり、電気自動車の充電器を置けるようにするための消防法令の規制見直しなどですね。

 そのほか、東日本大震災をはじめ、国内で大規模な災害が発生した場合には、消防の応援部隊が全国から被災地に派遣される仕組みがあるため、応援部隊のオペレーションのため被災地に入り、現地調整を行った経験もあります。

>新卒時、どのような理由で総務省に入庁を決めたのでしょうか?

 大学で地球科学(いわゆる地学)を専攻し、もともとは研究者になろうと考えて大学院まで進んでいました。しかし、平成16年に発生した新潟豪雨の復興ボランティアに参加したことで今目の前で起きていることや社会で起きていることに目が向き、研究で学んだ知識や経験を社会に貢献しようと考えたことがきっかけです。もともと防災や地震などを専攻していたため、防災分野で社会に関わることができる消防庁に入庁しました。

>消防庁で仕事をする中で、キャリアチェンジを決めた理由やきっかけを教えてください!

 消防庁防災情報室で課長補佐に従事していた際、地上デジタル放送波を活用した災害情報伝達手段(IPDC)という新しい技術を知り、これを社会に実装していくことが防災情報伝達や市町村の負担軽減になると考えていました。そのため、検討会・技術実証・ガイドラインの作成などを行うプロジェクトを立ち上げることで、市町村がIPDCが導入しやすい環境をつくれるよう、取り組みました。

 その後は出向先の高知県で、県の消防防災行政に携わりました。そこでも非常に多くの経験をさせていただきましたが、これまで携わってきたIPDCの普及を実現させるという新しいチャレンジをするために、次のステップとして転職を意識しました。このチャレンジを通して、これまでお世話になった消防防災関係者の皆さんや高知の皆さんにも恩返しができればと思っています。

IPDCについて

地上デジタル放送波を使用して防災情報を地域の各世帯に届けることによって、屋内にいながら市の防災情報をキャッチアップすることができる仕組みのこと。どこの家庭にもあるテレビコンセントに防災受信機をつなげば防災情報を届けることが可能。

>IPDCの普及を民間企業でチャレンジしたいと思ったのは何故ですか?

公務員はその特性上、「一つの事業に携わり続ける」といった関わり方が難しかったことと、外に飛び出して新しいことをやってみたかったのが理由です。

消防庁で政策立案をしていく中で、自分の経験と能力に関して、アウトプットの限界を感じてしまっている部分もありました。そのため、もっと広い視野で自分の経験値を積んでいくことが必要だと思い、思い切って外に飛び出すことに決めました。

起業もひとつの選択肢として考えていましたが、IPDC単体ではまだ事業としての形がまだできていなかったため、実証実験でもともと関わりがあったFLNで、FLNのリソースを活用して普及を進めていくという方法を選びました。


出典:「世界初、IoT放送」/中村 伊知哉

ここからは、竹本さんの現在の業務内容や今後の展望について聞いていきます!

>FLNでの現在の仕事内容を教えてください!

 現在は、4月に受託した神奈川県の市町村DX推進事業のプロジェクト管理や、ふるさと納税業務支援のプロポーザル公募への提案などに携わっています。

 事業で売上をつくるということをメインミッションとしながらも、自身のやりたいことであるIPDCの普及や防災に関わる新規事業の立案など、幅広い業務を担当しています。

>公務員として働くのと民間企業で働くのでは、それぞれどのような面白さがあるのでしょうか?

まず公務員は、扱うお金が大きく圧倒的な社会的信頼があるため、規模が大きい取り組みができることが面白いポイントだと思います。ただ、大きいことを推進していくぶん多くのステークホルダーが関わるので、時間がかかったり、最終的に自分が理想としていたアウトプットで収束しないこともあります。だからこそ、周りを巻き込んで合意形成する面白さや、大きく社会を変えていけることに対するやりがいがあると思います!

対して民間は、しっかりと利益を生むことができれば自分の好きなことを好きなように実行できるのが面白いですね。好きなことをできる自由さもそうですし、そもそも売上や利益の大きさは価値提供の結果だと考えているので、目の前の顧客の課題解決に自分が直接関わることができる手触り感を得やすいと思います。

ただ、公務員になる・会社に属する・起業するなど、それぞれのキャリアは全て手段であると思うので、自分がやりたいこと、成し遂げたいことを叶えるためにどの環境がベストなのか?を考えることが大事だと思います。

>改めてにはなりますが、今後竹本さんがFLNで実現したいことや挑戦していきたいことを教えてください!

2つあります! まずは、世の中にIPDCが広まっていくような環境を整備することです。すぐにでもIPDCを実装すべく新しい事業を立ち上げたい!ところではありますが、まだ営利的な面でそのレベルにまでは至らないので、第一歩として会社の理解を得て、「一般社団法人独立蓄積型データ放送研究開発機構」を立ち上げました。IPDCの技術標準や運用標準を定めていくことができるよう、現在は産官学連携を推進するための協議会設立を進めています。

もう一つは、自分の所属が公共ソリューション部なので、公共分野での新規事業を立ち上げることです。今年の初めに令和6年能登半島地震が発生しましたが、出身が金沢大学なので、自分にゆかりある土地が厳しい状況に置かれているのは非常に辛く感じました。そのため、少しでもできることを模索するため、新しい価値創出として防災面での新事業を作りたいと考えています。未経験にはなりますが、現在進行形でエンジニアの社内研修を受けたりもしているので、様々な知見をためて新事業を発展させられるよう頑張ります!

>最後に、これを読んでいる方にメッセージをお願いします!

新卒時の就職活動では、「自分がやりたいと思うことや、これなら頑張れることは何かをはっきりさせる」ことを大事にしていました。仕事というものは、自分の時間をたくさん使う、人生の大部分になるものだと思うので…。

私の場合は、自分の身近な大事な人、家族・友人やそれを取り巻く人々が安心して生きられる社会にしたいという思いがあり、それを実現するには、公務員が早いなと思い就職先を選びました。就職先はあくまでツール・手段であって、目的ではなく、それを使って自分がどう自己実現するかに尽きると思うので、そういう視点でご自身のキャリアを考えてみるのも良いのではないかと思います。

 そういった意味でFLNは、メンバーの思いやチャレンジを応援してくれて、失敗してもそこから得られた経験を糧に次に進もうというマインドが根付いている稀有な環境と感じています。「自己実現の手段として、この会社を環境を使い倒してやる!」くらいの気持ちで挑める方であれば、FLNはベストな環境だと思いますよ!

>竹本さん、ありがとうございました!

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