ワークライフバランス(以下、WLB)なんて関係ない、スタートアップは死ぬほど働いて、ギリギリまで自分を追い込むーー。そんなイメージってありませんか?
フラーのコンサルティング本部に在籍しているアカウントエグゼクティブの本田翔子さんは、お客様と直接関わりを持つことができる営業という仕事にやりがいを感じています。でも、プライベートもすごく大事にしたい。本田はそんな働き方をフラーで実現しながら、社内の月間MVPにも輝きました。
スタートアップの営業職という一見タフネスさが求められがちなポジションで、本田はどうやってWLBを実現しながら、成果を残せる働き方をしているのでしょうか。詳しく話を聞いてみると、そこには随所に「フラーらしさ」が隠れていました。
本田 翔子
プロフィール:東京都生まれ。両親がペンションを営んでいた関係で高校卒業まで新潟県内で過ごす。大学卒業後、広告代理店に入社。その後、大手IT企業・広告代理店を経て、2018年3月フラー株式会社に入社。現在はコンサルティング本部アカウントエグゼクティブとしてアプリ分析プラットフォーム「App Ape」のセールスを担当。趣味はスカッシュ、スノーボード、スキー。
ーー どんなお仕事をしていますか?
私の業務は、フラーが提供している日本国内No.1アプリ分析プラットフォーム「App Ape」のコンサルティング営業です。新規のお客様、既存のお客様、どちらにもご提案活動を行なっています。
「App Ape」は、インターネット経由で利用できるいわゆるSaaSモデルのサービスで、ウェブブラウザのダッシュボード(管理画面)からいつでもアクセスできます。
複雑な課題を持つお客様に対しては、直接ご要望を承って最適なご提案を行う必要があり、フラーではコンサルティング本部がこの役割を果たしています。私は、そこでコンサルタントとして日々お客様のもとに出向き、ニーズをくみ取りながら営業活動をしています。
ツール単体でご要望を満たせない場合は、App Apeのデータを使ってお客様が知りたい情報を得られるよう独自に分析・調査してご報告する「カスタムレポート」のご提案もしています。
このカスタムレポート、データアナリストにお願いすることもありますが、ボリュームによっては私自身で作成することもあるんです。
ーー なぜ営業が好きなのですか?
お客様のさまざまな課題を解決し売上を作っていく仕事であり、会社にとって影響力のある職種……そんなところに、やりがいと楽しさを感じるからです。
もともとは、新卒で入社した広告代理店で営業職として配属されたためにこの仕事を始めました。でも、そこから転職した後もずっと、営業に関わるキャリアを歩み続けています。
実家では両親がペンションを営んでおり、私も幼い頃から接客の手伝いをしていました。その手伝いを通じて、自然と人と接する仕事が好きになっていったことも、影響しているかも知れません。
ーー今までのキャリアは全て営業職でしたか?
はい、そうです。
新卒で入社した広告代理店では、大手食品メーカーや大手製薬メーカーを担当していました。主に雑誌やテレビなどのメディアの広告枠を販売し、営業の基礎を学ばせてもらいました。
20人ほどの小さな会社だったので、営業や広告販促活動だけではなく、見積や請求書の作成など細かな事務作業も手がけました。
その後、ITの知識をつけてスキルアップしたいと考え、ECモール事業を中心に展開する大手IT企業の企画営業職に転職しました。そこでは、広告商品を企画したり、企画した広告商品を社内外へ営業をする仕事を経験しました。
しかし、働く中で、もう一度広告代理店で営業の仕事に就きたいと考えるようになり、再度別の広告代理店に入社しました。
ーー営業職でWLBを実現したいと思うようになったのはなぜですか?
「このまま仕事漬けの生活でいいんだっけ……」 そんな不安がきっかけでした。
3社目に就職した広告代理店では、クライアントからすべての広告販促の予算をお預かりし、年間の販促計画を企画営業していました。イベントやキャンペーンの企画、SNSマーケティングの提案、交通広告の掲載企画まで一挙に引き受ける形です。
自分の希望だったということもあり、やりがいを感じていたのは間違いありません。
ただ、とにかく仕事量が多かったんです。帰宅時刻は終電で帰れたら早い方で、プレゼン前ともなればほぼタクシーで帰宅。そうやって、一日の大半を仕事に捧げていました。
でも、私はどちらかというと、仕事はメリハリを持って集中してこなしつつ、プライベートも大切にしたいと考えるタイプです。どの企業・職業でも忙しさに波があると思いますが、プライベートの時間も確保しながら、私らしく働きたい。
だから、仕事漬けの生活には、徐々に違和感を覚えるようになっていきました。
そんな時に「オフィス見学だけでもしてみない?」と声をかけてくれたのが、フラーの代表・渋谷でした。
実は、彼とは小学校の幼馴染。そして、社会人になってからも親交があったんです。
実際にフラーへ見学に行くと、そこには自由な社風で風通しの良い職場環境があり、私にとってはものすごく魅力的でした。
広告業界でずっと働いてきたので、未経験であるアプリ業界へ転職はチャレンジです。正直、不安はありました。ただ、昔をよく知っている代表・渋谷から「大丈夫だよ!」の一言と、そして笑顔をもらったら、不思議と私でもやれる気がしました。
お花見を兼ねた入社式で代表・渋谷から入社証を受け取る本田
ーー実際にアプリ業界で仕事をし始めて、どんな印象を持ちましたか?
未経験であっても親しみやすいところだなと思いました。なぜなら、スマホアプリ自体は、私を含めて使ったことがない人はほとんどいないだろうと言えるほど、身近で生活に即したものですから。
また、アプリ市場分析のおもしろさも感じています。App Apeを使うと、「自分が毎日起動しているアプリって、他の人はどれくらい使っているのだろう?」なんて疑問をすぐに解決できるのですが、意外な発見をすることもあったりして。
ーーフラーの働き方で評価できる点を教えてください。
まず、快適なフレックスタイム制であること。コアタイムの10時-15時以外は都合の良い場所で仕事ができます。営業帰りに必ずオフィスに戻る必要もないため、効率的でもあると思います。
また、教育面の充実も挙げられます。私の場合は、入社間もないときはメンターの営業活動に同行したり、週に1回の1on1ミーティングで色々な質問をすることで、業界の知識を吸収できました。
ーーWLBを実現するにあたり、フラーの業務で気をつけているのはどんなところですか?
仕事とプライベートの線引きは意識的に行おう、とは心がけていますね。
フラーではリモート(オフィス以外の場所)でも業務ができるため、家で仕事をすることが可能です。これはすごく便利なんですが、いつまででも仕事ができてしまうという危うさもあるので、自己管理が大切になってきます。
また、レポートの納品前や、同時に複数案件が進行している場合などいわゆる「繁忙期」には帰宅時間が遅くなる時もあります。頻度は2、3ヶ月に1度、期間は1週間程度。前職に比べれば非常に少ないですが、できるだけプライベートの時間を削らなくても済むように工夫したいです。
ーー営業チームはどんな雰囲気ですか?
一体感がある印象です。これには、フラーの文化が強く影響しています。
フラーの本社は柏の葉。でも、私を含めたコンサルティング本部は営業で都内を回ることが多いので、普段は秋葉原にある東京オフィスに出社しています。また、リモートで働くメンバーもいます。
すると、打ち合わせは自然とウェブ会議で済ませがちです。
そんな私たちですが、それでも必ず月曜日は本社に出社します。チームメンバーの営業とアナリストのみんなで顔を合わせ、直接話し合うために。つまり、より良いコミュニケーションのために。
チームの一体感は、こうした文化によって生まれています。フラーの良さ、「フラーらしさ」だと思います。
ーーチームの一体感は、仕事に良い影響を与えていると思いますか?
はい。というのも、実は私、このフラーらしさに助けられた経験があるんです。
複数のレポート納品が重なっていて、かつ営業数も一定量こなす必要がある繁忙期。
作業時間の確保が難しい、でも納品物のクオリティを落としたくない……そう思っていたら、私の様子を直接見ていたチームメンバーが察して、納品作業を手伝ってくれたんです。
本当に助かりました。おかげで、納得できるクオリティで納品することができました。
もし月曜日に本社に出社して顔を合わせる文化がなく、ウェブ会議だけだったら、私の逼迫した状況はメンバーに伝わらなかった可能性もあると思います。あの時私を助けてくれたのは、チームのメンバーであり、フラーの文化だったんです。
ーー 1週間の業務スケジュールを具体的に教えてください。
先ほどの話のとおり、月曜日は本社に出社します。チーム内のメンバー同士でコミュニケーションを図り、ミーティングを多く行います。また、カスタムレポートの作成やお客様とのメールのやり取り、電話対応などに時間を使います。
火曜日から金曜日の間は東京オフィスに出社。平均して1日に1、2件の頻度でお客様のもとへ営業に伺います。また、メール対応や資料作成、レポート作成のための時間も必ず設けています。
帰宅時刻ですが、早い時は営業先から直帰することもありますし、繁忙期は遅くなったりすることもありますが、平均して18時〜19時くらいにはオフィスを退出していると思います。
前職に比べて格段に仕事とプライベートのバランスが改善され、すごく満足しています。最近では、確保できた時間でスカッシュを楽しんでいます。
ーーWLBと成果を出すこと、それを両立するという観点で、今後はどんなことに挑戦したいですか?
現在は、これまで培ってきた営業企画のスキルを有効活用して業務に取り組んでいますが、さらに成長するため、今後は自分への教育の時間をもっと確保したいです。
たとえば、以前は週に1冊は本を読むようにしていましたが、最近はなかなか読めていません。仕事の区切り・境目をしっかりつけて、読書の時間を設けたいです。
ーー本田さんは社内MVPも獲得されていますね。営業という仕事において、フラーで働く中で改めて感じた大切なことなどあれば教えてください。
プロダクトの利便性や価格ももちろん大事ですが、自分自身がお客様の信頼を得るためにできることをきちんとやること、これがすごく大切だと実感しました。
App Apeは、これまで主にアプリを開発・運営する企業様や広告代理店様にご利用いただいてきました。そんな中、私は去年から新たに金融機関向け、特に、機関投資家様向けの営業に取り組んでいます。
当初は苦戦しました。新しいお客様は、これまでのApp Apeの主要な顧客層の方々とは、サービスの利用用途や所属する業界の性質が違ったからです。弊社サービスの、金融機関領域における実績の少なさもあります。
そこで、サービスそのものでなく、まずは私自身を知っていただいて信頼を得られるよう意識しました。対人営業の場合、結局、「人」だと思ったから。
お客様の立場に立って物事を考える想像力を持とう、そう意識しました。想像力を持つと、変わってくるのはメールの返信の仕方やレスのスピード感、心遣い。また、ご提案の際にも、テンプレート通りではなくお客様に寄り添った提案ができるようになります。
営業目標はチャレンジングでしたが、努力が実り、結果として達成できました。また、それが評価され、社内MVPもいただくことに。とても嬉しかったです。
ーー最後にメッセージをください。
フラーにはベンチャーらしい柔軟性があります。フレキシブルに自分でやり方を考え、周りを巻き込みながら物事を進めることができるので楽しいです。
それでいて、営業としてはチーム全体で仕事をする感覚が強く、困ったら助けてくれる人が必ずいるので、安心して仕事ができる環境です!
今回はコンサルティング本部アカウントエグゼクティブの本田さんに話を伺いました。フラーでは一緒に働く仲間を募集しています。フラーにご興味をお持ちでしたら、まずはオフィス見学にお越しください!