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新卒で入社し、社長経験4社目!紆余曲折の「コンサルタント社長」人生とは【社長インタビュー前編】

今回は、当社の代表へインタビューを行いました。
柳楽さんの人柄を通じて、読者の方に会社のリアルを知っていただきたいので、インタビュー内容はありのままに記載いたします。
本記事は2部構成となりますので、まずは現在に至るまでの経歴をご覧ください!

―プロフィール―
株式会社船井総研デジタル
代表取締役社長 社長執行役員
柳楽 仁史
1992年船井総合研究所に入社。
株式会社船井情報システムズ代表取締役常務、株式会社船井総合研究所執行役員社長室長、株式会社船井総研ホールディングス執行役員CSR・IR室担当などを経て、現職。
内部マネジメント業務の責任者を歴任する傍ら、経営コンサルタント業務にも従事、幹部社員教育や社員の自発性を誘発する自活組織づくり、新規事業の開発と展開などに数多く携わる。

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結構めちゃくちゃなことをやったというか、やられたというかですね。笑
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―自己紹介も兼ねて、簡単にご経歴をお願いいたします。

1992年に船井総合研究所に新卒で入社しました。
当時は、船井幸雄さんがまだ代表取締役会長でいらっしゃって、トップコンサルタントという時代でした。
船井幸雄さんの経営戦略研究会は、<コスモスクラブ>というのに会員数が約600社、<船井クラブ>も約800社だった記憶があります。
そこの運営事務局ということで、船井幸雄さんのそばで仕事をさせていただきました。
これは非常に貴重な経験でして、いろいろなことを学びました。
それから、船井幸雄さんに「講演内容ですとか、企業さんがおっしゃっていることをインターネットで配信したら、事業として面白いんじゃないですか?」と話をしたら、「じゃあ会社作ってやってみたら?」という返答があり、当時、私は30歳でしたが、そこで<船井情報システムズ>という会社の代表取締役になりました。
これが1回目の転機だったんですけれども、そこで、船井幸雄さんのコンテンツだけではなくて、小山政彦さん(3代目社長)のコンテンツの配信しようと思って、直接「記事をください」って言ったんですね。
そうしたら、当時、小山さんは会社の代表をされていたのもあり「忙しいんだからそんなことできない」とおっしゃり、すごい怒られたんです。笑
で、「お前が書くなら別に取材を受けてやっても良いぞ」とおっしゃるので、「じゃあ、もう書きます」ということで、小山さんに取材して記事を書きはじめました。
そうしている内に、「お前はちゃんとテキスト作りして助かるから、(船井総合研究所に)帰ってきて、自分の秘書として書き物の手伝いとか、あるいは役員会の書記とか事務局をやってくれ」ということで呼び戻されまして、社長室というところで、次は働くことになりました。ここが2回目の転機ですね。
社長室に移動後は、いろいろと会社のことが見えてきました。
会社のウェブサイトがぱっとしなかったり、採用を強化しようとしているのに、採用サイトがなかったりしたので「これまずくないですか?」と言うと、「じゃあやってよ」って話になりまして…そこでウェブサイトの責任者になったりだとかですね。
あとは、各部署で研究会の事務局さんや、営業事務の方がたくさんいらっしゃったんですけども、各方面で採用をされていて、バラバラの状態だったので、これまずくないですか?という…
そうすると、「じゃあ、お前のとこで全部集めろ」って話になり、それが1つの部署になったんですね。
そうしている内に、小山さんが退任されて、高嶋栄さん(4代目社長)に移られる時に、ホールディングス化しようという構想がもちあがりました。
すると、「柳楽の部署をシェアードサービス会社として分社化したらどうか」という話になりまして、「もう決まったから君、社長ね」っていうことで、それが3回目の転機ですね。笑
結果、<船井総研コーポレートリレーションズ>という船井総研デジタルの前身の会社ができるんですけれども、ここの社長を2013年から、去年(2022年)の合併まで、約9年務めました。
そこでは、いわゆるグループ会社のバックオフィスですとか、事務とかコールセンターのお仕事をやっていましたが、社員の皆さんの待遇とかお給料を上げていこうと思ったら稼がないといけないので、中の仕事だけなく、外に出ていこうということで、外販を始めたんですね。
外販をやっていると、バックオフィスのIT化とかデジタル化みたいな話も結構多くて…。
そこから少しずつデジタルも触るようになっていきました。
そういった背景もあり、<新和コンピューターサービス>というグループ会社の社長もやってみないかと、私にお声がかかりました。
ちょうど、同社の後藤昭秀社長が80歳でご退任されるタイミングで、次の社長を探していたということも理由だったようです。
ただ、船井総研コーポレートリレーションズでも社長をやっていたので、「いやいや、こっちの会社どうするんですか?」と話をすると、「いや、両方やって合併すればいいじゃん?」と言われまして、「本当ですか?じゃあ、やります。」というような流れで、引き受けました。
それで、去年(2022年)の4月に就任して、3か月後の7月に合併するという、かなり荒業というか、結構めちゃくちゃなことをやったというか、やられたというかですね。笑
そこから1年、船井総研デジタルの代表を務めています。

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全部計算しながら、その最大公約数でやっていかないといけないっていうのが一番大変
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―では、今まで何社の代表をされてきたんですか?

代表取締役としては、4社目ですかね。
会社の事業内容っていうのもバラバラですで、全部違いますよね。

―すごいですね。社長業に関しても、ご自身で会社を立ち上げてやるのと、任されてやるのとでは、違うと思います。今回でいうと柳楽さんは後者となりますが、プレッシャーなどはいかがでしたか?

勿論、違うものがあると思います。
自ら会社を設立するというのは、自分で出資をするので、事業が失敗したら一文無しになりますし、借金も残るので、そのプレッシャーはすごく大きいと思います。
一方で、自分の思い描いたように会社を作っていけるっていうのはありますよね。
私の場合は、そういう金銭的なリスク背負っていませんので…もちろん会社の株は買っていますよ。笑
ちゃんと買っていますけど、議決権に影響を与えるような株主じゃないので。
ただ、自分の好きなようにはできないんですね。やっぱり周りから求められていることですとか、お客さんから期待されていること、株主が親会社の為、ホールディングスから期待されていること、そして、社員からも期待されていること。
こういったことを全部計算しながら、その最大公約数でやっていかないといけないっていうのが一番大変なところだと思います。

―大変な時を乗り越える際は、どうされていたんですか?

大変だなと思うこと多いですが、嫌いじゃないんですよね。
そうやって調整しながら、みんなが良くなるっていうのは、やっていて楽しいことも嬉しいこともいっぱいあります。
ですので、やっぱりお客さまに喜んでもらえるのは嬉しいですしね。自分だけじゃなくて、自分の会社の社員たちがやったことが、株主やホールディングスの方に喜んでいただいたりとかね。
でも、何より社員が仕事で成長している姿を見るのは、私にとって凄くやりがいになるということですね。

―柳楽さんは、先代の船井幸雄さんと一緒にお仕事をされた経験があるかと思いますが、そこから受け継いだり、学んだりしたことはありますか?

そうですね。もうありすぎてですね、何を言おうかなっていう感じなんですけど。笑
まずは、コンサルタントとしてカリスマいらっしゃったので、講演会で話されている姿とか、社員の前で講和されている姿というのは公の船井幸雄さんなんですよね。
でも出張の合間の車の中とか、新幹線の中で、ふとおっしゃる一言や、お客さまと会った後にふと漏らす本音があるんですね。そこに「ああ、なるほどなぁ」っていうのは結構ありました。
ある日、とあるお客さま、電機メーカーの大企業の常務取締役がぞろぞろ来られたんです。
直ぐに会長室に通して、私もそこに一緒にいたんですけど、対応がですね、なんですかね?こう…
会長になられて、最後の時っていうのは割と宇宙ですとか、人間を超えた存在のこと、よく話されてたんですよね。やはり、行き着くところまでいかれると、そういうところにいかれるじゃないですか、名経営者って…そういうことを時々おっしゃっていたんですね。笑
でも、相手は言ったら経営団連とかでも活動していらっしゃる経済人なんです。
そこに、宇宙の話とか、人智を超えた話をするんですよ。
正直、僕は「何を言っているんだろう」と思い、流石にまずいなと相手を見ると、そういう話をビジネスの場で聞いたことがない方々ですから、下を向いて帰っていったんですね。
で、会長室に帰って、「ありがとうございました」と言うと、「どうや?びっくりしとったか?ああいう時は対等にいったらあかんから、あの人たちが分からない上から入っていかないと、上流からいかなあかん」という…
なるほど、そういうことだったんだと後で理解しました。
あとは、私の担当のお客さまでお豆腐屋さんがいたんです。
その方は、すごくこだわった豆腐作りをされていて、これは船井幸雄さんに一回食べて頂きたいって話で会長にお願いして食べてもらったんです。
会長はパクッと食べて「美味しい美味い。これ本物だ」と喜んで、そのお客さまはすぐに入会してくれたんですけど、その後、会長室に呼び出されまして、「どうや?入会したか?」とおっしゃるので、
「入会しました」と私も答えました。
すると、「柳楽くん覚えて欲しいんやけど。俺豆腐嫌いなんや。」と…
コンサルタントってやっぱり究極の営業マンだなって、その時に学びましたよね。
決して先生ではない先生業なんですけど、しっかり営業マインドを持ってらっしゃるんだなって、その時よくわかりましたね。

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会社の業績や成長の為に、お客さまが犠牲になってしまったら、本当に本末転倒ですから。―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

―その時の経験も生かしながら、現在社長業をやる時の楽しさと大変だなと思う割合は、実際にどれぐらいですか?

8:2ぐらいで大変な方が勝ちます…けど、残り2割、例えば、お客さまがうちの社員の仕事で喜んでくれたりだとか、お客さまから言葉をもらったりしただけで、今までの8割が消えてしまいます。その手前とか本当大変なこと多いですけどね。
いまだに私も現場にでてるんですが、プロジェクトに入ると、たまに炎上しちゃったりしていることもあるんです。
けど、みんなが頑張って最後に着地して、逆にお客さまから感謝されたりすると、本当に嬉しいですし、吹っ飛びますよね。その辺の苦労は。

―当社の設立から約1年ですが、手応えはどう感じていますか?

うん、手ごたえは確かにあります。特に、新しい仲間がこの1年で100人弱増えていますので、会社が大きくなったなというのは感じています。
あとは、たくさん入社いただいた方を、どう価値に変えていくのかというのを、この1年しっかりやってきたつもりですが、ここをもう少し加速していかないといけないですね。
やるべきことは見えてきたので、答えとしては、「徐々につかめてきている」ということですね。

―ありがとうございます。最後に、船井総研デジタルにかける思いや、今後の成長に関しての考えを教えてください。

社名を決める際に、いろんな名前がでてきたんです。社員からも公募しました。
それで、<船井総研デジタル>という、めちゃくちゃシンプルでド直球の社名に挑戦したんです。
ここには、「船井総研グループ内での、デジタル領域を我々がリードしていく」という意味合いを込めているんですよね。そういった意味での、イニシアチブを取っていかないといけないと思っています。
その為にも、社員数を増やすだけじゃなくて、最前線に立ちリーダーシップをとれる人材を育てていかないといけないと思いますね。
お客さまにも、我々が入ってお手伝いしたから、DXが進み会社が良くなったと喜んでもらえるように、1社でも多くの中小企業をサポートしていくことで、会社が成長したって言えるのかな。
そうやって、我々が貢献できるお客さまを増やしていければと思います。
それが結果として、会社の規模や、業績に繋がっていくと思います。
業績を上げる為とか、成長させる為にお客さまが犠牲になってしまったら、本当に本末転倒ですから。

                                          後編へ続く

~番外編~船井幸雄さんとのエピソードトーク

当時、3000万規模の案件があったんです。
ある地方に、大規模なレジャー施設をつくるという計画で、船井幸雄さんと私も現地へ視察にいったんです。
しばらく歩いていると、船井幸雄さんに呼ばれて「柳楽くん、ちょっと来て、体曲げて」と。
僕も「体を曲げるんですか?!」って。でもね、理屈は分かっていたんです。
イヤシロチというところに行くと、気の流れが良いから人間の身体は柔らかくなるので、「曲がるはずだ」っていうね。
だから、ここは曲げなあかんと思って一生懸命曲げたんですけど、
「うん。そこな普通のとこや。こっちやと思うねん。こっち来て、ここがイヤシロチやから曲がるはずや」と。
もうね、まがらへんねん。さっき全力で曲げすぎて。笑
そうしたら、「あぁ、柳楽くんは気の流れに反応せへん人みたいですね。はい、次!」とかね。
結局、その日は夜のアテンドにはずされて、あいつは気の流れが悪いからダメだって。笑


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