昨年9月、250g前後のトラウトサーモン稚魚を輸送するため、活魚車に積み込んでいるところです。自然環境でもサーモン類は100-200gくらいで川から海に下りますので、その環境を再現するために活魚車内の水を汽水域の塩分濃度に調整してあります。活魚車で輸送する先は埼玉県の陸上実験プラントで、そこは海に近い塩分濃度になっています。
株式会社FRDジャパン
FRDジャパンでは、独自の高度水処理技術を駆使し、海に依存しない完全循環型の「閉鎖循環式陸上養殖」事業を商業化させることを目指しています。 世界需要は年間400万トンともいわれるサーモンは、これまでノルウェー/チリ等の寒冷地でしか養殖できませんでしたが、「閉鎖循環式陸上養殖」の技術を使い、アジアでも内陸でも砂漠でも、場所を選ばずに養殖ができる未来をつくり、「サーモンとテクノロジーで世界を驚かせる」ことが目標です。 世界でも大型の陸上養殖にチャレンジするプロジェクトは複数ありますが、まだ収益化された事例は知られていません。こうした他の陸上養殖プロジェクトとFRDジャパンの大きな違いは「海水、地下水を使わないこと」です。特許技術である高度濾過技術により、人工海水の完全循環によりサーモン等の陸上養殖が可能になりました。天然海水や地下水を使わないことで、以下の大きなメリットがあります。これこそが陸上養殖の収益化実現のために必要なことだと考えています。 ■海水/地下水を使わないことのメリット ①場所を選ばない →消費地近郊に立地にすることで、輸送コストを最小限に ②海水からの魚病侵入リスクが無い →抗生物質やワクチンを使わずに安定生産が可能になる ③海水冷却コストが不要になる →陸上養殖のネックであった電気代を大幅に削減できる