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個人資産のB/S的な捉え方と仕事

Photo by Mathieu Stern on Unsplash

こんにちは。河内です。今回の投稿はFLINTERSブログ祭りの記事です。テーマは #B/S #お金 #人的資本 です。

私、お金関連の本が好きでして趣味としてよく読んでいます。先日、資本主義ハックという本を読みまして、その中にあった個人資本を B/S 的に捉えるという視点が面白かったので、観点を紹介しつつ私の思ったことを書き留めておきます。

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みなさんB/S (Balance Sheet、貸借対照表)って読めますか?P/L (Profit and Loss、損益計算書)と並んで代表的な財務諸表の一つで、左側に資産、右側に負債と純資産を書いて、左右で数字が合致するというアレです。

恥ずかしながら私はこれまで全然読めず(P/L は読めるんですが…)、いまでもそこまで理解が深くないのですが、段々理解が深まりつつあるのでこの記事はそれをネタにしたいと思います。なにやら難しげですが、結局、お金をどこからもってきたか(右)、と、お金をどういう形にしてあるのか(左)がわかる表なんですよね。

お金の持ってきかた(右)としては、自分の持ってるお金か(純資産)、他人から借りてきたお金(負債)があります。資産(左)の方は現金や不動産など、右で調達してきたお金がどういう形になっているのかを表現しています。調達したお金が何らかの形になっているので左右のバランスが取れるんですね。なんの形にもならなかったお金(飲み会でパーっと使った、など)は、左の資産からは現金が減り、右からは純資産が減り、結果として全体の資産が減ってバランスが取れます。

B/Sというのは普通会社に対して考えるものですが、これを個人について考えると視点が広がるよというのが本の主張です。個人の場合に適用すると、左側は人的資本、金融資本、固定資本・事業資本に分類できるといいます。

人的資本は自分の稼ぐ力、金融資本は現金や株など、固定資本は不動産など、事業資本は自分がオーナーの事業です。このように捉えると、英会話教室に通ってコミュニケーション能力を鍛えるのは金融資本→人的資本への資本移動ですし、自宅購入は負債(住宅ローン)を増やして固定資本を増やすことに相当します。

資本主義社会で競争優位に立つためには、個人の総資産最大化を目指すのが有力です。

人間の能力を資産に組み入れちゃうなんて味気ないな、と最初は感じましたが、そうすることによって自己投資についての説明がつけやすくなります。私の場合で例を出すと、ロードバイクを買ってサイクリングするのは、金融資本を減少させる代わりに、健康という名の人的資本を得ているので良い投資だとの主張もできます😁。 健康でいることにより本業での活動にも身が入り給与所得が増えれば資本全体が増えるという好循環を作り出すことができます。資産を使って経済活動を行い、結果として得られた利益が B/S に戻って来るという形です。

4つの資本では人的資本がスタート地点になるかと思います。健康が第一ですし、経済活動に有利な能力を獲得するほど利益(所得)を多く出せるようになります。若いときは貯蓄より人的資本の拡充に勤しんだほうが総資産最大化に役立つかもしれませんね。一方で人的資産はスケールしづらく(年収あげるの難しい)、スケールの段階では株などのペーパーアセット(金融資本)が簡単でしょう。100倍の元金があれば100倍の利益(あるいは損失)を手にすることができます。総資産を増やすという観点では、負債と固定資本をセットで増やすことも一考に値します。様々な経済活動を通じて資産を最大化していきましょう。

さて、ここで仕事という経済活動について考えてみましょう。仕事が個人の資産に対して寄与するのは、給与(金融資本)と、スキルや人とのつながり(人的資本)です。

資本主義社会の仕事選択としては、人的資本や金融資本を伸ばすことができる職場を選択するのが良い、ということになります。金融資本への寄与(=給与)については数字ですので、比較は容易ですね。人的資本については数値化が難しく、各人の考え方によって評価が変わってくるかと思います。

例えば FLINTERS の場合は、Septeni グループに属しておりデジタルマーケティング関連のシステムの開発経験を積むことが出来る点を人的資本への寄与と捉えることができます。子会社の FLINTERS BASE では未経験からのエンジニアとしてのスキルを身につけることができるので、エンジニアになりたい人にとってはわかりやすい人的資本となるかと思います(We're hiring!)。

さて、ここまで個人の資産についての話をしてきました。一方会社の立場としてもやはり人的資本は大事です。特に我々のような開発会社にとっては人こそが力の源泉であるといっても過言ではないかと思います。しかしながら、人的資本の数値化、特に金銭的価値の算出が難しいのは想像に固くありません。したがって財務諸表である本家の B/S に取り入れられることはなく、B/Sをみただけでは会社が保有する人的資本はわかりません(P/L には人件費が費用として現れますが、人の能力や人と人とのつながりはわかりません)。B/S の外にあって、事業の推進を助ける何かという位置づけです。

近年では人的資本経営という言葉もよく耳にするようになりました。財務諸表とは別の軸で従業員のタレントをマネージしていくことが重要、ということだと捉えています。弊社としての人的資本に関する取り組みはまだまだやれることがある状態だと思いますので、今後に向けて取り組んでいきたいと改めて思いました。

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