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広告レポート取得のこの10年

Photo by Myriam Jessier on Unsplash

皆様こんにちは、4月から出向させて頂いております青木です。
2024年1月に10周年となるため全社員でBlogリレーを行っており本日は123日目となります。



出向元、さらに前職から媒体提供のAPIを利用した広告レポートデータの取得関連業務を行っておりましてかれこれ15年程レポートデータと格闘する日々を過ごしております。
今回は10周年という事でこの10年で広告レポートを取り巻く状況がどう変わってきたかをレポートデータ取得担当の視点でゆるく語らせて頂ければなと思います。
当時を知っている方はあーそんな感じだったねとか思ってもらえれば幸いです。


2014年以前の状況


この頃はまだ媒体側でレポート取得用のAPIを提供しているものが少なくGoogle、Yahoo検索(現在のYSA)YahooIM(現在のYDA)あとはDSP系の媒体がいくつかでソーシャル媒体に関してはまだ途上と言った感じでスマホが普及し始めデバイス別のレポートの重要性が増してきた時期でしょうか。
Youtubeの広告はまだ別の扱いになっていてAdwordsのAPIでは取得できなかった気がします(ユーザー側からのニーズもそれほどなかったのでうろ覚えですが…)

まだサーバ側のスペックが貧弱だったこともあり、キーワードやURL別、地域別等の大量のデータになるレポートに関しては取得が難しく、毎日ではなく週1~月1程度だったり日別ではなく月別のレポートデータを取得することでサーバ負荷を軽減させる対応を行っておりました。
ちょっと前あたりからサーバ側のディスクにSSDを選択できるところが増えてきたこともあり、初めてSSD搭載のサーバでデータ取得を行った時はあまりの速さに感動したのをよく覚えています。データベースのパラメータとにらめっこして必死になって最適化を行うよりも初期値のSSDの方が数倍も取得が早く終わったのですから…

ユーザー側のニーズとして当時はクライアント提出のためのエクセル出力と日々の運用のためのという基本的なものばかりでしたので取得するレポートも基本レポート(キャンペーン、広告、キーワード)でほぼ充足する感じでした。一部のクライアントだけ特殊なレポートを必要としているような感じでしたがレアケースでしたね。
エクセルレポートに関しては現在でも大きなニーズがある事は変わっておらず、運用型広告を取り巻く状況はだいぶ変わってきているものの最後まで残りそうな気がしております…


2015~2019年頃

この頃になるとソーシャル媒体の需要が高まってきてLineやTiktokのAPI提供も始まってきた時期になります。これまで運用していた媒体と比べて指標の面で大きく変わるため新たな取得方法の追加や取得対象のデータに関して新たに検討する必要があり全体的な見直しが求められた時期でもあります。
また動画系の広告も増えてきたため動画向け指標の取得追加やレポート種別の追加などもこの時期行われており追加作業をしょっちゅう行っていた記憶があります。

サーバインフラ視点になるとAWSやGCPなどを利用することが多くなってきたのもこの時期ですかね。
この時期以前はオンプレ環境でデータ取得していることも結構あり、クラウドでもサーバ単位での契約をする事が多くスペック不足でも簡単に増強が出来なかったので取得するアカウント、媒体、レポートの種類などどれくらいのリソースが必要か事前に情報を収集したうえで決定する必要がありました…
あとからあれもほしいこれもほしいと言われても…な事もありましたし逆に見積もり甘くてカツカツになるケースもあったりで非常に気を遣う事が多かったです。
後からでも簡単にリソース確保できるようになって「とりあえず」で作業進められるようになり楽にはなりました。その分料金周りは十分に気を付ける必要がありましたが…
格納先のDBに関しても旧来のRDBからBigQueryやRedshiftと言ったDWHにシフトしてより大量のレコードを扱う事が可能になってきたのもこの時期ですね。とはいえ広告のレポートデータに関しては媒体側で集約済みのデータになるのでそこまで大量のデータを扱うわけではないのですが。

BI関連が充実してきたのもこの時期で今までのエクセルによる出力だけでなくBIへの出力による運用の効率化用途へも取得したデータが利用されるようになりました。
Googleの現Looker Studioを利用すればGoogle広告のデータに関しては簡単に連携、利用できるのを見てエンジニア不要になりそうだな…と当時は思ったものです。
併せて報告のためのレポートだけではなくデータサイエンティストが分析するための元データになる様なものが求められるようにもなり、データ利用者がクライアント担当だけでなくなってきたのもこの時期でしたね。


2020~現在~将来

これ以降はコロナ蔓延による労働環境の変化というのが何だかんだ一番大きかったですね。
媒体に関してもTwitterがXに名称変更したりFacebookがMetaになったりと変わってはいますが新たに大きな媒体が増える事はなかったかと思います。
AIとの連携を図るための入稿時のデータなどが求められるようになり、出した後のデータだけでなく入れたデータに関してもニーズがでてきており取得対象データの追加変更は行われております。

将来的には新しい媒体が増えたり広告の出稿面も増えていったりで表面上は変化していくことでしょうが媒体からユーザーが必要なデータを抽出して格納するという業務に関してはしばらくは変わらず存在し続けるだろうと思っております。


次の10年振返った際にどうなっているのか楽しみです。

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