実際に働くメンバーのリアルな声を紹介するインタビューコーナー。8回目となった今回は、flierのコンテンツを支える編集チームから、石渡さんをご紹介します。あらゆるジャンルの本に対応できる知識の広さと、分厚いご本を要約コンテンツにまとめ上げる高い編集能力をお持ちです。さらにはコミュニティの発案など多方面にアンテナを張り続ける石渡さんから見たフライヤーとは、どのような会社なのでしょうか。
【これまでのキャリアを教えてください】
大学卒業後は人文社会科学系の大学院に進学し、「現代魔女」を専門に学びを深めていきました。一口に「魔女」というと、西洋史学的な「魔女狩り」の研究を連想する人が多いのですが、僕が関心をもっていたのは現代宗教運動/文化としての「魔女」です。研究手法としては参与観察やインタビューなどの質的研究を主軸としていました。
研究テーマの珍しさからか、学外からいろいろと声がかかることが多く、ある種のイベンターのようなことをやっていた時期もあります。また学業と並行して翻訳者として活動したり、講談社のウェブメディアの運営に携わったりもしていました。
ただ途中から研究に行き詰まりを感じはじめ、「ひとまずちゃんと社会に出てみよう」と思いたち、フルタイムの職探しを開始します。そこで最初に訪れた会社がフライヤーというわけです。あんまり書くことないですね……。
【転職を決めた理由はなんですか?】
上述したように、フルタイムで働くという意味ではフライヤーが一社目でしたが、入社を決めるのはとても簡単でした。なんといっても単純に業務内容が魅力的だったからです。フライヤーは書籍の要約という性質上、さまざまな本に触れることが仕事になります。自分のアンテナを広げるという意味でも、知的好奇心を満たすという意味でも、最高の仕事だと感じました。業務を通してライティング能力を向上させられるのではないかという考えもありました。
また少数精鋭かつ自由な社風も魅力的で、それはオフィスを訪問した時点ですぐに見て取れました。面談においても形式張った質問はまったくありませんでしたし、とにかく「人」を見てくれる会社という印象でしたね。
自分のなかで「ここだ!」という思いがあったため、とくに他の会社を見ることもなく、オファーレターが届いた時点で即決しました。そして入社後、その直観が正しかったことを確信しました。
【現在の仕事と魅力を教えてください】
僕の仕事の半分は「本を読む」ことです。本好きとしては、もうこれだけでも最高の仕事です。本を読んでいるだけで、なぜかお金がもらえるのですから。もちろんその後は書籍内容をまとめなければなりませんが、これも非常によい思考トレーニングになっていると感じます。
また要約の執筆/編集の他に、ブックコンシェルジュのような業務も担っています。日本では毎年、ビジネス書に限定しても約6000点が発刊されていますが、当然そのすべてを紹介できるわけではありません。仲間と相談しつつ、読者に届けたい書籍をピックアップしていくのが僕らの仕事です。どの書籍を要約するのか、どの書籍をプッシュするのかなど、書籍選びはフライヤーのカラーにも関わる重要な仕事ですので、いろいろと悩ましいことも多いのですが、とてもやりがいがあります。思わず定型文のように「やりがいがあります」と書いてしまいましたが、本当におもしろい仕事です!
【フライヤーはどんな会社ですか?】
一言で表すならば、「問題解決」という姿勢が徹底した会社だと思います。とにかく「課題を解決する」という点で合理化されているので、たとえば「上司から理不尽なことを言われた」「同僚に足を引っ張られた」といったムダなことは一切ありません。誰かがミスをしたとしても、属人的なエラーとして捉えることなく、システム思考により解決をめざします。「長時間働いても人間のパフォーマンスは下がる」という考えから、残業もありません。こういう合理性が僕は大好きです。
こういう社風ですので、組織としての風通しは抜群です。立場や役割を問わずフランクに話せますし、「問題解決」という点で軸が一貫しているので、気兼ねなく議論することができます。ちなみにメンバー間の仲もいいです。
僕は最近までこれが当たり前のことだと思っていましたが、どうやら世間では必ずしもそうではないらしく、「当たりの会社を引いたな」というのが正直なところです。
【今後どのようなことをしていきたいですか?】
フライヤーでは副業も奨励されていますので、ここではフライヤー業務/業務外の2点から記述します。
フライヤーの業務としては、オフラインコミュニティ「flier book labo」に注力していきます。フライヤーを学習支援ツールとして捉えたとき、「課題は実践のところにある」とずっと考えていました。つまり「幅広い知識が得られるけど、その内容が実践できているとは限らない」と感じることが多かったのです。行動を促進するうえで、やはりコミュニティの存在は強力です。お互いの成長につながるようなコミュニティを、参加者の方々とともに築ければと思っています。
フライヤー業務外のプロジェクトとしては、XRを用いた学習など、「新しい学習のかたち」を探求していきたいです。日本において、学習領域におけるXRはまだまだ萌芽の段階にありますが、大きなポテンシャルを感じています。フライヤーでの活動も含め、「学び」のプロフェッショナルになっていくのが理想ですね。