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"Bullying and Behavior" 制作背景 〜わたしたちが目指す「多様な社会」〜

みなさまこんにちは。映像プロダクション EXIT FILM inc. 広報の寺井です。
先日公開された弊社の自主制作ショートフィルム "Bullying and Behavior" はご覧いただいたでしょうか?
まだの方はぜひ一度ご覧ください。そしてぜひぜひ感想を呟いてください。
6分の映像ですので、雪でのろのろ運転中の電車の中の暇つぶしでも構いません。
(イヤフォン推奨です)

さて、今回はプロジェクトのテーマである「いじめ」について、わたしたちが作品内で提示している価値観について書きたいと思います。

Bullying and Behavior で 描かれた「いじめ」の世界

本作の主人公は、いじめをうける弱気な男子中学生。
タップダンスは彼が現実から逃避できる手段となっています。


ある日いつものように暴行を受けた主人公は、
いじめ集団も驚く中、内なる何かと戦うように踊りはじめます。


ストーリーは、彼といじめのリーダーが対峙し、
両者の思いがダンスで交差しあうシーンでクライマックスを迎えます。


勇敢な主人公は自分自身の弱さにもいじめの加害者にも打ち勝った…!


ーという具合には、残念ながらこの作品は終わりません。

わたしたちが描きたかったのは、
「いじめに対する解決策」や「可哀想な被害者が悪者をやっつけるストーリー」ではないからです。

本作では、もっと広く普遍的に苦難の状況に置かれた人間の葛藤や尊厳との戦いの描写を試みています。
(結末はぜひ本編の映像をご覧ください。)


「自分を自分たらしめる何か」を見つけてほしい

https://bullyingandbehavior.com/ ( Garden Eight )


世の中は想像以上に不条理です。
報われない努力や変わらない現実というのは往往にしてあります。

では自分の存在価値を否定するような発言や出来事が続いたり、
出口の見えない絶望的な状況に陥ったときに人はどう振る舞えばいいのか?


わたしたちは「自分を自分たらしめる何かを見つけること」だと考えています。
それがたとえ誰にも理解されなくても、
逃避行動でしかなかったとしても、

"You define you"

あなた自身しか自分のアイデンティティや真の価値を規定できない、
そう信じています。


ひとつひとつのストーリーが誰かの拠り所になることを願って

昨今、社会や生き方の「多様性」が広くうたわれるようになりました。
他方で2016年の文科省から発表されたいじめの件数は過去最多の32万件。
人と違ったり、集団でつるめないという理由で、
ありのままでいることを阻害されている子も多いのではないでしょうか。

本作では、そうした子どもたちや、生きづらさを抱えている若者の
拠り所となる価値観や世界観の提示を試みています。


わたしたちEXIT FILM inc.は、映像というツールを使って
社会変容の起点となるストーリーを世の中に送り出すことで、
多様な価値観が混在する社会の実現のために動いています。

多様なストーリーが続出することで一つ一つが誰かの拠り所となり、
ひいては多様な価値観・文化・個人が尊重される社会につながっていくと考えています。

この作品もまた、
実際にいじめを受けていたり生きづらさを抱える子どもたちや若者の
小さな希望になることを願っています。

そしてここまで読まれて何か響くものがあった方、
次は一緒に社会変容のトリガーとなるようなストーリーをつくりませんか?

Photo Credit: 相川健一 (Aikawa Kenichi)

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