今回は2019年4月に新卒入社した藤ノ木さんにインタビューをしていきたいと思います。まずは簡単に自己紹介をお願いできますか?
2019年4月入社、大学事業部 入試広報グループの藤ノ木有沙です。大学・大学院ともに情報系を専攻し、大学院ではSNSについての研究をしていました。
趣味は、SNS、ファッション、漫画、スケートボード、スノーボード、旅行など多趣味です。ミーハーなので流行には乗ってみるタイプです。あとは、運動が好きで、今はサーフエクササイズに通っています。
特技は小学生の時からなわとびが得意です。他にはスマホのフリック入力とか、ジグソーパズルとか…しょうもないことばかりですが、空間認識能力は長けていると勝手に思っています。
ということは6年間も情報系の勉強を。そういった分野を専攻すると結果的に就職先としてIT企業を選択する方が多いイメージですが、藤ノ木さんはどうでしたか?
はい、SNSは自分の趣味かつ研究領域でもあったので、もちろんIT企業にも興味がありました。でも、大学院でTA(ティーチングアシスタント)を担当したり、バンクーバーの幼児向けデイケア施設でボランティアを経験するうちに、次の世代を輩出することに興味をもち始め、教育業界も視野に入れるようになりました。
なるほど。それではIT企業と教育業界を中心に就職活動をしていたのでしょうか?
就職活動は全然していないんです。なんとなく受けた不動産会社の内定は持っていたのですが、当時インターンをしていたITベンチャー企業で「このまま働きなよ」と誘われていたので、そうしようかと思っていました。ただ、本当にできたばかりのベンチャーだったので正直ちょっと不安で。そんなタイミングでデジタルハリウッドから説明会のお知らせが届きました。
だから説明会に来たのが入社直前の2月だったのですね。他の選択肢を模索していたとはいえ、一か月で選考→翌月に入社というスピードは勇気がいる決断だったと思います。それでもデジタルハリウッドを選んでくれたのは何故ですか?
決め手となったのは、教育機関なのに飛びぬけているところ。私は、受け身で同調性を求める日本の教育に対して疑問を持っていました。確かに良いところもあるだろうけどそれでいいのかなー、と。でも、デジタルハリウッドは学校なのに良い意味で学校らしくない。一般的な学校だったら「バカにされよう」なんて広告打ち出さないと思います(笑)出る杭は打たれるのではなく、逆にいいぞもっとやれと伸ばしていくのがデジタルハリウッドだと思いました。現行のタグライン「みんなを生きるな。自分を生きよう。」も、みんなと同じじゃなくていいというメッセージが正に私が日本の教育に対して思っていたことを代弁してくれているようでした。
また、大学・大学院に進学したきっかけでもありますが、中学生の頃からパソコンをいじるのが好きで、画像の加工をしたり、簡単なHTMLを使って自分のサイトを作ったりしていたので、漠然とクリエイティブに関わる仕事をしたいとは思っていました。大学院時代の経験から教育業界にも興味を持っていたので、自分の好きなクリエイティブを教えて育てる、デジタルハリウッドっていいじゃん!と思って応募しました。
メッセージに共感できた、ということですね。実際に入社してみてどうですか?
研修期間に業務理解のため、大学、大学院、STUDIO、G’sなど各学校のイベントにヘルプという形で参加したのですが、どの学校の学生・受講生の方もとても活き活きしていました。多くの人が学びに来る場所って、熱量の低い人が何人かはいるじゃないですか。(少なくとも私の通っていた大学はそうでした。笑)でもデジタルハリウッドはそんなことなくて。本当にやりたいこと、成し遂げたいことがある人が集まって、その熱量が他の人を熱くして…。もちろんその場を作り出している先輩社員のみなさんも楽しそうに仕事をしていたのが印象的でしたし、配属後も学生からエネルギーを貰って楽しく仕事をすることができています。
5月に配属されて早9か月ほど経ちますが、今現在どんな仕事をしていますか?
私が所属している入試広報グループでは、デジタルハリウッド大学への入学希望者に対して、オープンキャンパスの企画・運営や、入試対応などを行っています。
今はオープンキャンパスが一通り落ち着いて来期に向けて施策を考えたり、ノベルティ制作をするなど動いているところです。オープンキャンパスは終了しましたが、入試自体は3月まで続くので1月末までは大学説明会を実施予定です。
入試業務は、ほぼ一年中ずっとしています。先日もインドネシアに現地入試と日本留学のイベント出展のため海外出張してきました。現地の言葉は話せないので頑張って英語で会話していたのですが必要に迫られればなんとかなるものですね(笑)
海外出張があるのは入試広報グループならではですよね。働いていて楽しいこと、嬉しいことを教えてもらえますか?
やっぱりオープンキャンパスなどのイベントは楽しいです。実際に高校生の方とお話してデジタルハリウッド大学に興味を持ってもらえること、「受験します!」と言われること、何度も足を運んでくれている方に覚えてもらえるとモチベ―ションにつながります。私はまだ1年目なので今年受験してくれた方が入学するのは来年ですが、デジタルハリウッド大学の学生として会える時を想像するとわくわくします。
DMやノベルティのデザインを考えるのも楽しいですね。もともと制作活動が好きなのですが、特に情報収集をしている時間が楽しいです。他大学のリサーチはもちろん、ポップカルチャーやファッションなどから発想を得ています。「デジタルハリウッド大学らしさ」と「トレンド」「需要」などを考えながら制作物の企画・提案を行っています。
あとはSNSで高校生の生態観察もします。入試広報グループでは高校生と関わる機会が多いので、流行りを理解するのも大事な仕事のひとつと言えます。やっぱりトレンドを作り上げていく世代なので勉強になることも多いですし、私自身も新しい話題に触れることが出来るのでやっていて楽しいです。
それでは、大変なことは何ですか?
デジタルハリウッドが取り組んでいることを把握すること、教育業界やCG・グラフィックデザインなど専門分野の理解が大変です。日々新しいことが起こっている中で情報を仕入れ、自分のものにし、社会に伝え広めていかなければなりません。また、専門分野の知識を持っているのと持っていないのとでは説明する際の説得力に差が出ます。大学だけならまだしも、大学院、スクール、オンラインなど幅広く事業を行っているので、自分でもまだ知らないことだらけだと感じます。その反面、それがデジタルハリウッドのすごいところでもあります。底がないのでやりがい半分、むずかしさ半分といったところですが、自分の武器をひとつでも増やせるように頑張っています。
最近は、秋のオープンキャンパスで実施した女子向けのプロジェクトを初めて一人で担当しました。企画を考えるところから始まり、コンテンツを考えて、ノベルティ制作、機材の手配、在学生へのアプローチなど、をディレクションしました。
すべて担当したと言っても分からないことは周りに聞けば教えてもらえますし、なにかしらのヒントになるようなアドバイスを貰えました。もともとは来場者の方に在学生と少しでも仲良くなってもらえれば、と思い座談会を企画していました。そんな時に上司から簡単に映像制作ができるアプリを教えてもらい、せっかくなのでクリエイター体験をしてもらった方が良いだろうということで映像制作ワークショップを行うことにしました。
当日の完成度に関してはまだ納得がいかないところもありますが、それ以上にやってよかったという達成感があります。参加者のアンケート結果を見ると満足度が高く、ポジティブなコメントも多かったので嬉しかったです。
入社前後でギャップはありましたか?
特にはありませんが・・・強いて言えば、大学の事務局というと、ずっと座ってパソコンとにらめっこかと思いきや、オープンキャンパスや高校訪問、外部イベントなど意外に体力勝負ということです。例えばイベントの場合は学内でも学外でも、会場設営/撤去はもちろん、運営中もやることがたくさんあるので最初から最後まで動き回っています。外出も多く、指定校推薦枠のある高校への訪問、高校や日本語学校での進学ガイダンスや進学フェアなどのイベントに出展します。進学イベントは大阪などの大都市でも実施しているので出展のため出張しているメンバーもいました。
あとは、私が学生の時は大学事務局の人に対して冷たいイメージを持っていましたが、デジタルハリウッドは事務局と学生の仲が良いと感じます。人数の少ない学校なので、お互いに名前を覚えていることが多いですし、学内で会話しているシーンもよく見かけます。
デジタルハリウッドに入社してよかったと思うことは何ですか?
先輩社員、教員、学生含めみなさんの人柄がとっても良いです。社内ではSlack用いて部署を越えてコミュニケーションをとることができるので、わからないことや困ったことがあったら聞くことができます。仕事の話以外に会社の近くのランチの情報共有をするチャンネルもあります。気軽に発言しやすい環境が整っていてオフラインでも先輩から声をかけていただくことも多く、冗談交じりで会話をしても嫌な顔をする社員を見たことがないです。
また、入試広報グループは大学事業部とはいえ、学生と関わる機会はオープンキャンパスくらいであまり多くはありません。それでも学内でばったり会うと挨拶や近況報告をしてくれる学生もいます。今どんな勉強をしていてこんなことに取り組んでいます、という話を聞くと私も頑張ろうと思えるので良い刺激になっています。
先ほども秋のオープンキャンパスについて触れましたが、規模や責任感の大きな仕事を任せてもらえて自分主導でできることが多いことも楽しいです。やりたいことも言えばやらせてもらえる環境です。大変なこと・困ることはたくさんありますが、助けを求めれば誰かが助けてくれますし、いつでも気軽に相談できるので大きな悩みになってしまう前に解決できます。裁量の大きい仕事をしながらも、周りの方々に支えて背中を押してもらえる感覚です。
この一年間でできるようになった!成長した!と思うことは何ですか?
今年度は8月~翌年の3月まで入試があるのですが、並行して大学説明会と入試対策・面接ポイント講座を開催しています。その中の1パート、入試概要と面接ポイント講座を任されるようになりましたが、人前に立って発表をするのが得意ではなかったので緊張して上手く喋れず最初はつらかったです。でもなんとかしなきゃと思ってまずは喋る内容を整理して原稿を作りました。説明する内容を自分のものにするため、そして伝える情報の正確さを確認するために…。そして、ある程度内容が入ってきたら次は会場を見回すようにしたりスクリーンを指さしてみたり、少しずつ実現可能範囲を広げていきました。するとだんだん来場者の反応も気にしながら話せるようになりました。できない、苦手と思っていても小さな積み重ねで必ずできるようになると思いますし、上司も必ずフィードバックをくれるので成長につながります。
他にもデザイン物を制作するようになったことで細かい箇所にも配慮する注意力が身についたり、高校生とのやりとりで入試の情報だけでなく留学制度や奨学金などについて聞かれることが多いので周りのグループの人に聞いたりすることで情報収集能力が以前よりも高まったと思います。
これからやってみたいこと、できるようになりたいことはありますか?
入試広報グループは大学事業部の他グループと比較すると人前に立つことが多いので、もっとプレゼンテーションが上手くなりたいです。オープンキャンパスや大学説明会は高校生にとって大学と対面する初めての機会であることがほとんどなので、私達の言動で大学の印象が決まるといっても過言ではありませんし、デジタルハリウッド大学に入学するという大きな決断のきっかけにも成り得ます。一言にプレゼンテーションといってもプレゼン資料の作り方、話し方、目の配り方、手の動きなど気を付ける項目がたくさんありすぎてどうなっちゃうんだろうという感じですが(笑) 人のワザをたくさん盗んでいきたいと思います。
あとは学生が学んでいることを理解するために、そしてそれを未来の学生に少しでも伝えられるように、After EffectsやMayaなどの基礎ツール類を使えるようになりたいです。
また、インドネシアの現地入試をきっかけにもっとしっかり英語を喋れるようになりたいと思いました。英語だけではなく第二、第三言語も大事だと思います。現地入試は大体いつも韓国、中国、インドネシア、ベトナム、マレーシアで行っているのでそれぞれの現地の言葉は使えるようになったら便利だと思います。
業務内容などを中心に質問してきましたが、そもそも学生から社会人になって何か変化はありましたか?
責任感がとても増しました。アルバイトのときには「どうせバイトだから」という気持ちが少なからずありました。でも社会人になって、運営上の数値を見て、前年と比べてどうだとか、目標やKPIを決めていると「コミットしなくては!」という気持ちになります。
自分のやっている業務に対してしっかりとした理由が必要なのも最近感じますね。ノベルティひとつ作るにしても、ただ作りたいからだけでは通用しなくて、「なぜ」を問われます。例えば2020年は東京オリンピック開催の年なので、スポーツテイストのものや応援グッズを作ったら需要があるのではないか、とか。需要と流行りを組み合わせて高校生に喜んでもらえるように日々試行錯誤しています。
あとはタイムマネジメントとか、PDCAサイクルを意識するようにもなりました。学生のうちはなんでも後回しにしても困るのは自分だけだったけど、社会人になってからは組織で動くのでやらなければならないこと、やるべきことなどを的確に判断する能力もつきました。
大学事業部に向いている人はどんな人だと思いますか?
人と関わることが好きであれば楽しいと思います。人と関わると言っても相手は高校生や留学生、学部生、保護者、教員、外部企業様など所属も年齢も様々です。普段学生と接する機会が多いからか、大学事業部のメンバーはお父さん、お母さんのような包容力があるように感じます。面倒見が良いというか。
ここまでの話の流れでイベントや外出、出張と外に出てばかりで忙しいイメージを持たれたかもしれませんが、もちろんパソコンに向かって黙々と作業する時間もあります。チームで協働すること、個々で作業すること、どちらもバランスよく立ち回れる方は向いていると思います。
最後に、デジタルハリウッドで働くことに関心がある方へ、メッセージをお願いします。
「なにをするか」と同じくらい「誰とするか」は大事だと思います。でも、どんな人が働いていて自分が働きやすそうかを入社前から見極めるのは難しいですよね。だからこそ採用面接は入社前に最大限お互いを知る重要な機会です。例えば、私がデジタルハリウッドの選考を受けていたときは、面接官が「〇〇が好きなんだね、自分もだよ」「〇〇大学なんだ、じゃあ後輩だね」など私との共通項を見つけて話を引き出してくれたり雰囲気作りをしてくれたので話しやすかったし、社員の人柄が伝わりました。あとは私服面接かつ社員も私服だったので、ひとりひとりの個性を大切にしている社風が伝わりました。ファッションが好きで学生時代にアパレルでアルバイトしていたこともあり、職場でも絶対私服がよかったんです(笑)
それと、デジタルハリウッドは教育業界といっても色んな学校があって、学習内容は同じでもターゲットや属性、アプローチの仕方まで学校によってバラバラなので、どの事業部に配属・異動になっても新しい経験や発見があると思います。受講生・学生にとっては唯一の母校になるので、誰かの人生に関わること、背中を押すことができます。その中でも人の成長する様子を近くで見守るというのは貴重な経験だと思います。オープンキャンパスのスタッフをしてくれた学生がインターン先で活躍していたり、学園祭の実行委員で奮闘する姿を見たり、学生が頑張って成果を出している姿を見ると自分のことのように嬉しいし、次へのやりがいにも繋がります。エネルギーがエネルギーを呼んで連鎖していくっていう感じ。
デジタルハリウッド大学では1年生の入学定員が250名ととても少ないです。ただ、少ないからこそ学生の顔と名前が一致するのでしょうしコミュニケーションも生まれやすいのだと思います。まだ入社して1年、これからもっと多くの学生が成長していく過程を見ることができるのはとても楽しみですし、デジタルハリウッドで学んでいる人たちがさらに誇れる教育機関になるために、私自身もっと頑張っていきたいです!