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「治療アプリ®」開発の株式会社キュア・アップ、 高血圧治療アプリについて、 自治医科大学との共同開発・臨床研究を開始

疾患治療用プログラム医療機器として「治療アプリ®」の研究開発を行う株式会社キュア・アップ(本社:東京都中央区 代表取締役社長:佐竹 晃太)はこの度、自治医科大学 内科学講座循環器内科学部門の苅尾七臣教授らと高血圧症に対する「治療アプリ®」の共同開発を行い、臨床研究を開始することをお知らせ致します。本臨床研究では、高血圧診療における「治療アプリ®」の降圧効果を探索的に検証するもので、医薬品以外の新たな高血圧治療戦略の創出を目指します。

実施の背景

株式会社キュア・アップは、モバイルテクノロジーの進化を適用した新しい医療の形として、従来より高い治療効果を実現する個別最適化された(パーソナイライズド)医療の実現を目指しています。

具体的には、これまで介入の難しかった患者様の意識・習慣や時間帯(院外、在宅・外出時など)も含めて、幅広い患者様の生活に医療用アプリ「治療アプリ®︎」を通して治療介入し、患者様それぞれの状態に応じた適時適切なフォローを行う仕組みの構築を目指しています。

高血圧は心血管病(脳卒中や心疾患)の最大のリスク因子であり、高血圧に起因する死亡者数は年間約10万人と推定されます。日本国内における高血圧患者の推定人口は約4300万人と推定され(※1)、そのうち、継続的に治療を受けていると推測される患者数は、約1011万人に登ります(※2)。高血圧の年間医療費は近年1.8兆円あまりで推移しており、糖尿病の1.2兆円に対しても高額です。さらに高齢化も進む中、心血管疾患全体の医療費は、年々増加傾向にあります。(※3)

高血圧の治療や予防には、生活習慣の改善が不可欠であり、健康日本21(第2次:2012年7月10日厚生労働省告示430号)では、食生活・身体活動・飲酒などの対策推進により、国民の収縮期血圧平均値を10年間で4mmHg低下させることを目標としています。しかしながら生活習慣の改善は、患者の意欲や職場・家庭の生活環境にもよるため、継続が難しく、医療機関による介入は効果を発揮しにくいという課題があります。

このような状況下、株式会社キュア・アップは、モバイルテクノロジーを適用した新しい医療の形として、「治療アプリ®︎」の開発を進めています。「治療アプリ®︎」は、院外、在宅時等の患者様の日常生活において、医学的エビデンスに基く個別最適化された治療ガイダンスを提供し、患者様の意識・行動変容を促し、習慣化をサポートすることで、生活習慣病に対する高い治療効果を導くことを目指しています。そこで、このたび自治医科大学の苅尾研究グループと共同で、高血圧に特化した「高血圧治療アプリ」を開発し、新たなプログラム医療機器としての薬事承認を目指して臨床研究を開始するに至りました。

高血圧症に対する「治療アプリ®︎」について

30歳以上の日本人男性の約60%、女性の約45%が高血圧と判定されています(※4)。し
かし、生活習慣の改善については、介入(指導)法に関するエビデンスが少ないことから、確実な効果が得にくい状況です。そこで今回、IoT血圧計を用いた血圧モニタリングと生活習慣ログ等のデータから、個人の血圧特性と生活習慣を自動分析し、各自に最適な治療ガイダンス(食事、運動、睡眠等に関する知識や行動改善を促すための情報)を提供する、「高血圧治療アプリ」の開発を開始しました。そして、高血圧患者における降圧効果、生活習慣の改善との関係を評価し、本アプリの有効性を検証するため、多施設臨床研究(140名で実施予定)を本年6月より開始しました。本研究を基に、高血圧治療における生活習慣改善と行動変容のエビデンスを構築することを目指します。

今後の展望

「高血圧治療アプリ」が保険診療の中で普及することで、高血圧の重症化予防や心血管疾患の抑制につながると考えています。そのため、薬事承認を目指した治験実施に向けて、データ蓄積とプログラム改良を進めています。院外・在宅でも正しい医療ガイダンスが受けられる「治療アプリ®︎」は、これまで頻繁に受診しにくかった、働き盛りの人々や、遠隔地の人々にも、質の高いパーソナライズド(個別化)医療を提供することが可能になります。主治医は本アプリの患者データを共有することができ、実診療に活かせると共に、受診頻度が少なくても、適切に血圧管理を行えます。
また、「高血圧治療アプリ」は、時系列データの蓄積によりアルゴリズムを改良することが可能なため、患者の利用が増えるほど、その介入精度が高まります。
これらのことから、デジタルテクノロジーを用いた新たな治療アプローチである本アプリの普及拡大は、高血圧に対する投薬量や受診頻度の継続的な低減につながり、将来的な医療費削減にも貢献できるものと確信しています。

株式会社キュア・アップについて

株式会社キュア・アップは、高度なソフトウェア技術と医学的エビデンスに基づいた疾患治療用プログラム医療機器の研究開発から製造まで行うMedTechベンチャーです。「アプリが病気を治療する」という新しい医療サービスを日本で初めて実現するために、病気を治療するアプリである「治療アプリ®︎」の開発に取り組んでいます。

「治療アプリ®︎︎」は患者様ごとの日々の治療経過を基に、医学的知見とエビデンスをベースとしたアプリが解析、ガイダンスを行うことにより新しい治療効果を生み出すことを狙います。また意識・行動の変容から習慣レベルの改善を促すことで、疾病の改善にも資する可能性を持っています。「治療アプリ®」と未承認の他のヘルスケアアプリとの大きな違いは、将来、臨床試験等による治療効果が示され、医療機器として承認を受けて実用化することを目指している点であり、弊社は国内ではいち早く臨床試験を開始し、第1弾となる「ニコチン依存症治療用アプリ」が現在治験中である他、複数の疾病への開発も開始しています。また、 日本で生み出したモデルをベースに「日本発のデジタルヘルスソリューション」として、順次グローバルにも展開していく予定です。

現在の「治療アプリ®︎」の開発状況は以下の通りです。
・ニコチン依存症治療用アプリ:慶應義塾大学医学部呼吸器内科との共同開発、多施設共同臨床試験を2015年2月より開始し、2017年10月治験開始。
・非アルコール性脂肪肝炎(NASH)治療アプリ:東京大学医学部附属病院との共同研究。2016年10月から臨床研究、2018年4月より多施設での臨床試験を開始。
・高血圧症治療アプリ:自治医科大学循環器内科学部門との共同開発、臨床研究を2018年から開始。

「治療アプリ®︎」は株式会社キュア・アップの登録商標です。

自治医科大学について

名称:学校法人自治医科大学
所在地:栃木県下野市薬師寺3311-1
代表:理事長大石利雄
設立:昭和47年2月

株式会社キュア・アップ 会社概要

社名:株式会社キュア・アップ(CureApp,Inc.)
代表取締役社長:佐竹 晃太
本社所在地:東京都中央区日本橋小伝馬町12-5 小伝馬町YSビル4階
資本・資本準備金:100,000,000円
設立:2014年7月31日
事業内容:プログラム医療機器開発、PHR事業、モバイルヘルス関連サービス事業
商標登録:「治療アプリ®︎」「CureApp®︎」「ascure®︎」「処方アプリ®︎」


<本件に関するお問い合わせ>
株式会社キュア・アップ
広報担当 大目 菜々子(だいめ ななこ)
E-mail:support@cureapp.jpURL:http://cureapp.co.jp/

<出典>
※1:高血圧治療ガイドライン2014[JSH2014] 日本高血圧学会(2014)
http://www.jpnsh.jp/data/jsh2014/jsh2014v1_1.pdf
※2:平成26年(2014)「患者調査の概況」厚生労働省(2015)
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/14/index.html
※3(参考):平成22年度~平成27年度「国民医療費の概況」厚生労働省(2012-2017)
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/37-21c.html
※4(参考):平成28年「国民健康・栄養調査」厚生労働省(2016)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177189.html

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