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日本人の生き方改革・ 働き方改革 に必要な「 幸福感 」

国際幸福デーに国連が毎年発表する世界幸福度ランキングをご存知ですか。

この調査では、国民が「どれくらい幸せと感じているか」を評価する調査に加えて、GDP、平均余命、寛大さ、社会的支援、自由度、腐敗度といった要素を元に総体的な幸福度として計られます。対象国156か国中、日本は昨年の54位から58位と後退。単に「4位後退!相変わらず幸福度が低い」というだけではなく、ジャンル別の順位のブレ幅にも注目が集まっています。「健康寿命」が2位である一方で、「他者への寛容性」が92位、「社会的自由」が64位と低い結果が出ています。まさにダイバーシティ社会への意識と行動の遅れが露見したというところです。

さらに、世界幸福度ランキングの総体的なレポートでは、今後は世界的に幸福度の軸となるのは、国際レベルの違いや変化に対応できる【広い意味でのコミュ二ケーションの在り方】と述べています。社会、職場、学校、家庭、すべての環境におけるコミュニケーションの在り方が幸福度には重要だということです。例えば、2年連続で世界トップになったフィンランドは、世界で唯一、学齢期の子どもが父親と接する時間が母親よりも長い国とされています。こうした日常的な習慣は、人間同士が接することで養われるコミュニケーションの基盤を作ります。良質のコミュニケーションを身に着けることは、一人の人間はもちろん、社会全体にも影響を与えるのです。昨年の調査レポートでも、調査結果に大きな影響を与えるようになったのは「移民の移民先での幸福度」であることも発表されています。これは文化や風習の違いや環境の変化に対する許容性や慣用性が個人の幸福度に大きく影響するということを示し、それを改善させるカギはまさに「コミュニケーションの向上」にあるのです。他者への寛容性、社会的自由がともに低い日本。寛容性や自由度は、他者に向けてのみでなく自分自身にも同様に作用するものです。寛容性や社会的自由度の低さ、コミュニケーションの欠落が一目瞭然で簡単にわかるのが、人の 【不機嫌さ】自分が不機嫌な状態であることは自覚もできますし、他人にも客観的に容易に認識されてしまうものです。一人の人間が「不機嫌」であることの悪影響は、実は軽視できないものであり、「不機嫌」は連鎖し、環境そのものを汚染します。要するに「一人の不機嫌が連鎖すれば、国全体の幸福度ランキングも下がる」ということです。自分がどのくらい「不機嫌」であるかを、他者にわかってもらおうとする人を良く見かけますが、意識的でも、無意識的でも、不機嫌問題の闇の深さは同じです。


幸福感、幸福度の基盤を作り、改善へと導く「コミュニケーションの向上」。その実践や効果は可視化できにくいものですが、「不機嫌な日本人を減らす」であれば、可視化もできて、感覚的にもわかりやすいものです。心理学の研究結果でも「幸福感をもって生きることは、仕事や勉強のパフォーマンスを上げ、病気からの快復力や寿命にも関係している」とされています。幸福度とコミュニケーションの改善に向けて、個人、家庭、学校、職場、社会のすべてが、常に何かを考え行動に変えていくという文化習慣は、日本人の生き方も働き方も大きく向上させてくれるはずです。

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