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トイレより汚ない会社のデスクに生産性はない!

日本人の潔癖志向は、世界でも稀なほどである。おびただしい種類の抗菌グッズが売られ、公共施設の入口には当たり前のように消毒液が設置されている。日本の印象を「街にゴミが落ちていない」「清潔」と答える外国人も多い。

確かに街中にゴミはないが、一方で日本の会社で散らかり放題のデスクが多いのはなぜだろう。メディアでは片付けや掃除の特集は常に大人気なのに、会社のデスクは汚くて片付かないのが許されているのはなぜなのか。

乱雑なデスクよりは片付いたデスクの方が、気持ちがいいし、生産性が上がるだろう程度のことは誰もが想像しやすいが、危機感は持たれにくい。であれば、この際、「汚いデスクの危険性」に気づいてみるのも、潔癖志向の日本人には特効薬になるのかもしれない。

イギリスの事務用品店プリンターランド社が1000人の一般的なデスクを対象に調査した結果、会社勤めをする人の2/3が汚いデスクにはびこる細菌が原因で病気になりやすいのだと発表した。

調査対象となった会社では、トイレの便座の細菌数は1平方センチあたり49個であったのに対し、デスク上のマウス1676個、キーボード3295個、そしてデスクの表面そのものは便座の400倍以上の2万961個だった。

【会社のデスクの細菌の量はトイレの便座の400倍以上】

細菌の繁殖防止には、日本人が大好きな抗菌ワイプや消毒液等の抗菌グッズ使って定期的に拭き掃除をしていけば良いのだが、書類やモノが山積みになり作業スペースすら確保できないデスクの、どこに拭きようがあるというのだろうか。

デスクワークをする社員なら、身体に最も近い環境がデスクである。生産性を生み出すための最強のビジネスツールであるべきデスクが、トイレの便座よりも豊富な細菌を生産していてはしょうがない。

細菌の温床にならないように、というのは実際の菌だけでなく、会社の働き方にも当てはめて考えて欲しい。「デスクの在り方と扱い方」は、個人まかせの整理整頓法の範囲内で納めるべきものではなく、会社組織としての明確なルール構築と習慣づけの対策を早期に導入すべきである。

たかがデスク、されどデスク。細菌そのものは目に見えなくても、会社業績や社員エンゲージメントは社員のデスクを見れば、一目瞭然である。トイレの便座よりも汚いデスク、生産性の高い会社に似つかわしくないものは一気にクリーンアップしたいものである。

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