映像制作会社で社会人生活をスタートさせ、コールセンター、ベンダーのセールスエンジニアとさまざまな経験を積んだ二見祐也さん。福岡に移住後、それまでずっと興味があった広告代理店での仕事を始めます。そこでの経験を踏まえて、二見さんは現在キュービック福岡支社で、広告代理事業の新しい道筋を思い描いています。
二見祐也(ふたみ・ゆうや)
神奈川県生まれ。東京工芸大学芸術学部映像学科を卒業。新卒でブライダル映像制作会社へ入社。その後、コールセンター、製造業向け3Dデジタルソリューションのベンダーを経て、31歳で福岡へ移住。移住後は、Web広告代理店でディスプレイ広告運用に従事。そして4度目の転職にて、キュービックへ入社。現在は福岡支社に勤務している。
映像制作、コールセンター、セールスエンジニアとさまざまな経験を経て広告代理事業へ
——二見さんはキュービックが5社目ですね。これまでどのようなお仕事をされてきたのか、教えてください。
二見:大学で映像を学びまして、卒業後はブライダル映像制作会社に入社しました。ですが、かなり激務で……。「映像の世界でバズりたい」という若気の至りもあって、1年間で100万円を貯めてから退職しました。
——それを資金にして個人で制作活動を?
二見:そこまで深くは考えていなかったですが、いずれ個人で制作をしたいとは思っていました。とはいえ、いきなり個人で仕事は取れないのでコールセンターに就職しました。シフトの調整がしやすかったですし、お給料もよかったですし。「何か夢を追っている人はコールセンターで働きがち」っていうのがあるんですよね(笑)。
——その後はどのようなお仕事を?
二見:コールセンターでは契約社員だったのですが、結婚を機に正社員として働きたいと考えて転職しました。転職先は製造業向けのベンダーです。セールスエンジニアの仕事をしていました。小さな会社ではありましたが、全国各地にクライアントを持っていたので、各地を出張で回りました。今思えば、壮大な社会見学というか、貴重な学びの機会だったとも思います。
——映像制作、コールセンター、セールスエンジニアと、本当にさまざまな経験をされているんですね。
二見:そうですね。全国各地に出張した結果、住んでみたいと思ったのが福岡です。福岡に引っ越すために退職したのですが、その結果、夫婦で無職になりました(笑)。福岡では、学生の頃から広告の仕事にずっと興味があったので、できるうちに挑戦しようと思ってWeb広告代理店に就職しました。ここが4社目です。
面接を「相互理解の場」としてくれたことに信頼を感じた
——なるほど、その次が5社目のキュービックというわけですね。4社目の会社を退職されたのはなぜですか?
前職のWeb広告代理店にいた時に、「広告代理店って世の中に必要なのかな」と思ったことがあったのです。
——それはどういうことですか?
二見:広告代理事業は、広告費に対して一定の手数料をいただいて利益を上げるビジネスモデルですよね。これは極論ですが、クライアントが儲かっても損をしても、下手すれば潰れてしまったとしても、手数料を事前にいただいていれば代理店側はそれでいいんです。多少結果が悪くなっても、営業トークで納得させてしまう。たとえそれでクライアントが離れていっても、営業をかけてどんどん新規開拓すればいい。
でも、そんなふうに考えると、何のための仕事なんだろうなと思ってしまって。クライアントのインハウス支援というかたちで、より深くクライアントと組むことができないか考えるようになっていきました。
そんな想いがあったときに、キュービックを転職エージェントが紹介してくれました。
キュービックでの面接の際には、面接官(今の上司)が自身のことやキュービックのことをたくさん話してくれたのが印象に残っています。普通、面接の場ではこちら側(求職者)のことを根掘り葉掘り聞かれるものですよね。でもキュービックは違って、もちろん私の話も聞いてくれましたが、「キュービックはこういう会社です」「いまキュービックはこういう状態です」といろいろ話してくれて、相互理解に努めてくれたんです。信頼できる会社だなと思いました。
また、「まだ整っていないけど、これから新しく広告代理事業を成長させていく」という話を聞きました。そして具体的な内容が自分の目指したいインハウス支援のイメージと重なったんです。この会社でその事業を実現させ、会社を成長させていきたいと強く感じました。
——キュービックに入られたのが2020年5月。それから2年ほど経ちましたが、いかがですか?
二見:前職と比べて大きく違うのは、キュービックでは個人での成果でなくチーム全体での成果が求められるということです。これはキュービックの評価制度にも大きく関わるところですが、自分の影響範囲を積極的に広げていくことが求められていると感じています。
マーケターとして採用されてから1年ほどでジュニアマネジャーになりまして、今は育成や業務改善などがメインの業務になっています。社内の誰かとしゃべりながら考える時間がものすごく増えました。
自分の頭だけで答えを出すのではなくチーム全員の頭で最適な答えを出していく
——しゃべりながら考える時間、ですか。
二見:ええ。前職では仕事を一人で完結させることがほとんどだったので、オフィスでは誰とも話さずに帰ることもあったんです。でも、キュービックではそこが違いますね。自分の頭だけで答えを出そうとするのではなく、みんなの頭を使って最適な答えを出す。
——働き方が大きく変わったということですね。
二見:チーム全員で話し合いながら事業改善を進めるぞ、という雰囲気がめちゃくちゃ楽しいなと感じています。ただ逆に、他者と合意を取るのが苦手だったり、そもそも誰かに考えを説明するのが苦手だったり、そういう人にはキュービックは向いていないかもしれません。
——業務の面ではどのような違いを感じますか?
二見:さきほど申し上げたような従来型の広告代理事業では、利益率を上げるには「いかに早く手離れするか」が大事なんです。たくさんのクライアントに対して、薄くサービスを提供する。
ただ、キュービックの広告代理事業は違います。クライアントに対して、どれだけ手厚いサービスを提供できるか。一見すると工数に対する利益が低いので、競合他社からすれば、「そんなことやっても意味がない」「利益構造わかってる?」と思われるかもしれません。しかし私たちはその反対の道から正解を導き出そうとしているんです。クライアントへの提供価値の高さ、そこにキュービックの強みがあり、それこそがキュービックの競合優位性なんだと信じています。
——ありがとうございます。では二見さんの今後の展望について、最後にお聞かせいただけますか?
二見:いま福岡支社で取り組んでいるのが、健康食品やコスメを扱うクライアントのWeb広告支援です。この業界では、「3日で10kg痩せます」みたいな、いわゆるブラック広告が氾濫しているんですよね。
でも私たちとしては、あくまでユーザーにとってもクライアントにとっても嘘のない、ホワイトな表現にこだわっていきたい。これは私個人ではなく、福岡支社全体の望みでもあります。
すみません、ちょっとカッコつけすぎですね。本音を言えば、今の信頼できるメンバーたちと日々いい経験が積んでいきたいな、くらいしか考えていないところもあります(笑)。今日を、明日をいい日にしていきたいという気持ちで取り組んでいます。