はじめまして、広報担当の井上です。本記事では、住宅会社向けに動画マーケティング支援を展開する株式会社CUEの代表取締役、松見達也さんにインタビューをさせていただきました。
株式会社CUEは、『顧客の幸せを追求する』という使命を掲げ、動画とマーケティングを組み合わせて顧客の成長を支援しています。代表の松見さんは、動画制作やYouTube運用において、マーケティング戦略が重要だと強く強調されました。
このインタビューでは、CUEの企業理念や、顧客が住宅会社中心となった背景、そして今後の展望について詳しくお話を伺いました。松見さんの考え方や人柄を通じて、CUEという会社の魅力に迫ってみたいと思います。
【株式会社CUE 代表取締役 松見達也 プロフィール】
- 福岡大学工学部 社会デザイン工学科 卒業
- 福岡大学大学院 工学研究科修了
- 株式会社イトーキに就職後、7年間の勤務を経て独立
- 現在、株式会社CUE 代表取締役
大学時代からはじまった “空間づくり” への道
-学歴 / 職歴を教えてください。
松見 福岡大学工学部の社会デザイン工学科を卒業後、福岡大学大学院工学研究科の景観まちづくり研究室に進みました。学部では構造、地盤、設計・建設施工・維持管理などの土木工学や、交通計画・都市計画を学び、大学院ではランドスケープデザインを含むまちづくりについて研究しました。
空間デザインの仕事に就きたいと考え、オフィス空間をデザインする株式会社イトーキに入社し、約7年間勤務しました。
-やりたかった空間デザインの仕事をしていたとのことですが、なぜ退職されたのですか?
松見 配属された部署は、オフィスのゾーニングをおこなう、まさに空間デザインを担当する部署でした。しかし、業務内容はパーティション(壁)のゾーニング設計、工場への発注業務、職人さんの管理、原価管理などオフィス空間設計の一部にしか携われませんでした。
もともと独立への強い希望があったこともあり、空間づくりに必要な業務を理解したのち、独立して福岡へUターンした次第です。
-独立後はなにをされていたのでしょうか?
松見 ブログ運営と動画配信です。空間づくりの仕事を目指していたのに、世界を旅しながらブログ運営と動画配信をしていました。独立前には、ブログ、マーケティング、SNS運用、アフィリエイトの本を何十冊も読み漁り、知識を蓄えていきました。
しかし、ブロガー・YouTuberという職業は人間関係が希薄になりがちで、売り上げを継続的に立てるのも容易ではありません。私は人間関係を基盤に仕事をするのが得意だったため、売り上げを上げられないのも無理はありません。自分の適性に合ったビジネス展開ができていなかったのです。
そこで、地域活動を基盤にビジネスを成長させたいと考え、ローカルメディア事業を立ち上げました。1年半ほどメディア運営を続けると、市長との意見交換の機会までいただけるようになりました。
このローカルメディア事業が軌道に乗りはじめた頃、動画マーケティング支援事業のきっかけとなる出来事が起こります。
大学時代、会社員時代、独立初期に培った知識経験の集大成
-動画マーケティング支援事業のきっかけとなる出来事とはなんですか?
松見 運営していたローカルメディア(ブログ)へある住宅会社からお問い合わせをいただきました。お問い合わせ内容は、YouTube動画の制作依頼です。
私はブログとYouTube運営で培ったWebマーケティングの知識と実践経験を活かし、動画制作にもマーケティングの視点を取り入れました。その結果、依頼先の住宅会社のYouTubeアカウントが急成長し、住宅建築を検討するお客様からの問い合わせも大幅に増加しました。
以前、オフィス設計施工会社で働いていた経験から、住宅会社の特徴や建築プロセスを理解できていたことも、住宅会社とお客様を効果的に結びつけられた要因だと考えています。
この経験をきっかけに、単なる動画制作にとどまらず、『マーケティング』と『建設業界の知見』を融合させ、住宅会社を主軸とした動画マーケティング支援事業を立ち上げるに至りました。
-動画マーケティング支援事業の中で松見さんはどのようなことをされているのですか?
松見 弊社は、アウトバウンドセールスはおこなわず、紹介やお問い合わせを通じてつながった見込み客へインバウンドセールスをおこなっています。具体的には、私がインバウンドセールスや商談を担当し、お客様の潜在的なニーズを掘り起こすコンサルティング(戦略設計)もおこないます。
私は主に上流工程を担当していますが、弊社は少数精鋭の会社なので、カメラマンやディレクターとして現場に赴くこともしばしばあります。戦略設計に基づいたYouTube動画がどれほどの効果があったのか分析するのも私の仕事です。動画編集やサムネ制作は他の担当者へ任せています。
-動画制作というクリエイティブな業界では、ピラミッド構造になっている印象があるのですが、CUEではどのような体制を取っていますか?
松見 弊社では、上流からコンサルタント、ディレクター、編集者と役割が分かれています。コンサルタントの主な仕事は、顧客のターゲットや課題を明確化し、解決へのアプローチを計画立案し、PDCAサイクルを回すことです。
ディレクターは戦略設計に基づいて企画立案し、顧客との打ち合わせや撮影に同席します。通常、コンサルタントとディレクターが二人三脚で企画立案から撮影まで担当するので、顧客からは高い信頼を得ています。また、ディレクターは完成した動画のチェックもおこないます。
上流から下流まで全ての工程に求められるのは “住宅に対する興味”
松見 弊社もピラミッド構造を採用していますが、全ての職域で共通して求めているものがあります。それは、住宅への興味です。
CUEは、優良な住宅会社が適切に世間に認知され、一生に一度の大きな買い物で失敗する人を減らすことで社会貢献したい会社です。衣食住の中でも「住」にこだわりを持ち、それを仕事にしたいと考える人を歓迎しています。
とはいえ、動画制作の知識は業務上求められ、磨いていただきたいスキルですが、あくまでツールと考えています。一般的に、動画編集者に業界への興味関心を求めてはいけないものなのかもしれません。しかし、弊社の事業では、1本の動画が顧客の売上を数千万円も左右する可能性があります。
また、一緒に働く仲間が住宅業界に興味を持たなければ、動画編集や企画立案の質にも影響すると考えています。業界への興味関心の有無は、仕事のストレスレベルを大きく変える要因になりえます。
そのため、「住宅に興味があるか」という点は、お互いが気持ちよく働ける重要な条件として重視しているのです。
もちろん、「動画関連の仕事に興味があるが、住宅の知識が乏しい。働きながら住宅について学びたい」という向上心のある方も大歓迎です。住宅業界特有の専門用語の習得や業界理解には多少の努力が必要ですが、しっかりサポートいたします。
-業界の知見を活かした戦略設計・動画制作のほかに、CUEの強みはありますか?
松見 多くの動画制作会社やマーケティング会社は、単に動画を制作したり、マーケティング支援をしたりするだけで、顧客の最終利益への貢献を具現化していないように感じます。
一方、弊社は動画制作による売上増加やお問い合わせ件数の変化といった具体的なベネフィットを重視し、顧客と積極的に対話しています。
さらに、弊社はYouTubeを中心とした動画マーケティング支援と制作をおこなっていますが、対象は企業のみで、個人は対象としていません。工務店からディベロッパーまで幅広い住宅関連企業と取引できることが、私たちの大きな強みだと考えています。
顧客の拡大・幸せに貢献できるのがCUEのYouTube動画
-松見さんは顧客に対してどんなベネフィットを与えたいですか?
松見 CUEが顧客に提供したい主なベネフィットは2点あります。1つは住宅購入のミスマッチ解消、もう1つは住宅業界のデジタル化推進です。
住宅購入のミスマッチは深刻な問題です。多くの方が理想の家を求めて住宅展示場や住宅会社を訪れますが、実際に家を建てた後に後悔することがあります。3,000万円から4,000万円もの大きな投資をしたにもかかわらず、満足できない結果となってしまうケースをよく耳にします。
CUEのサービスは、このようなミスマッチを防ぐことを目指しています。半年から数年間にわたる伴走型サポートを通じて、お施主様と住宅会社の間の理解を深め、双方にとって理想的な関係を築くお手伝いをします。結果として、住宅会社は理想的なお客様からの依頼で仕事が埋まるという状態を目指しています。
一方、住宅業界のデジタル化推進も重要な課題です。住宅業界は他の産業に比べてデジタル化が遅れており、多額の広告費を投じているにもかかわらず、効率的な顧客とのコミュニケーションが取れていません。その結果、住宅購入希望者と住宅会社の双方が、長時間の打ち合わせに貴重な時間を費やしています。
この問題に対し、CUEはYouTube動画を活用した効果的な情報発信を提案しています。各住宅会社の特徴をわかりやすく紹介することで、商談時間の短縮が可能となります。YouTube動画により、住宅会社は新たな事業機会を創出でき、業界全体のデジタル化も促進されます。
このように、効率的なマーケティングと顧客とのコミュニケーション改善を同時に実現できることが、CUEサービスの大きな強みだと考えています。
動画マーケティング支援を超える、壮大なビジョン
-最後に、今後の展望をお聞かせください
松見 当面の目標は経営戦略の選択と集中で、住宅会社の動画マーケティング支援に特化し、全国で「住宅のYouTubeといえばCUE」と真っ先に思い浮かべられる会社に成長させることです。そのため、知名度・実績・人数の規模拡大、そして売上拡大も考えています。
また、個人的な夢として、工務店を買収し「小さなまちづくり・商店街づくり」を実現したいと考えています。建設、マーケティングによる集客、動画配信スタジオ、そして仕事ができる空間が一体となった場所を創造することが目標です。
この夢の実現には資金と人脈が不可欠です。そのため、現在は自身に不足している部分を磨きつつ、数年後の実現を目指して計画を進めています。
通常、今後の展望といえば「新たな事業に挑戦する!」と言いがちですが、弊社は未来に向かって動画マーケティング支援事業に集中することを選びました。CUEに関わる一人ひとりが能力を最大限に発揮できる環境を整え、個々の市場価値を高めると同時に、会社全体の成長も目指していきたいと考えています。
松見さん、貴重なお話をありがとうございました。
CUEの動画マーケティング支援事業は、2024年4月に施行された省エネ性能表示制度とも相性が良く、住宅会社や工務店の発展に大きく貢献できる事業です。新制度により、住宅の省エネ性能が世間からより注目されるようになり、CUEの動画を通じた効果的な情報発信の価値が一層高まると感じています!
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