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地方創生のための合宿型ビジコン『BIZCAMP in 香川県東かがわ市』開催終了レポート

2022年11月3~6日に、香川県東かがわ市において、地方創生のための合宿型ビジネスプランコンテスト『BIZCAMP』を開催いたしました。本レポートでは、『BIZCAMP』というイベントの開催背景、イベント内でのコンテンツや関係者の方々のご紹介、どんなビジネスプランが発表されたのかなど、より詳細に皆さんにご紹介させていただければと思います。

地方創生のための合宿型ビジコン『BIZCAMP』とは?

『BIZCAMP』とは、「地域の課題を持続可能なビジネスを通じて解決する」ことを目的に、本気で若者が地域課題を解決する事業を立案し、起業していくことを目指す合宿型のビジネスプランコンテストです。参加者には実際に地域に宿泊していただき、地域自治体や地域に根ざして事業を行う地元企業の方々、地元大学の方々と連携して、地域で起業する若者の輩出と優秀な人材育成を目指しています。

『BIZCAMP』は、これまでに全国7地域(長野・香川・青森・宮崎・岩手・福井・佐賀)で全14回開催してきました。本イベントをきっかけに、香川県東かがわ市では遊休地を活用したグランピング施設の発足、宮崎県日南市では商店街の一角の空き家をリノベーションしたゲストハウス施設の発足が行われており、BIZCAMPを通して地域に根付く施設や事業が実現しており、現在でもなお事業が継続しています。

今回の『BIZCAMP』は、「香川県東かがわ市」を舞台に、全国から25歳以下の社会人及び学生が総勢28名集まり、地域への宿泊を行い、地域自治体や地域に根ざして事業を行う地元企業の方々との課題をヒアリングすることで、東かがわ市の課題を解決するビジネスプランの立案、発表を行いました。

ビジネスの基礎を学ぶオンライン事前研修

『BIZCAMP』は、これまでに全国7地域(長野・香川・青森・宮崎・岩手・福井・佐賀)で全14回の開催がされておりましたが、今回からの初めての取り組みとして、オンライン事前研修を行いました。事前研修では、BIZCAMP実行委員会マネージャーの田中氏より「香川県東かがわ市の特徴」についての講演や、クルーズ㈱執行役員CBOの諸戸氏より「クルーズ流の新規事業の作り方」を学ぶ座学を2時間に渡って行いました。また、イベント実施期間よりも前に、参加者同士や運営事務局とのコミュニケーションを取ることができるという狙いもありました。

諸戸氏からは「本気で継続する事業を作る。そして継続させて雇用を生んで税金を落として、外貨を稼いで、継続させる事業を作ること。『BIZCAMP』の目的は、これ以上でもこれ以下でもない。だからこそ本気で事業作りに挑んで欲しい」という熱いメッセージをいただきました。

本気で事業を作るための4日間

オンライン事前研修から2週間後のイベント当日。香川県東かがわ市に、参加者、運営事務局、共同開催企業である㈱ダイブや㈱オズビジョンの社員の方々の総勢40名の方々にお集まりいただき、『BIZCAMP』が開催されました。ここでは、本気で事業を作るための4日間にて用意されたコンテンツをご紹介させていただければと思います。

事前課題プレゼンテーション

参加者の皆さんには、事前に「香川県東かがわ市の課題を解決するビジネスプラン」を立案することに取り組んでいただいており、全参加者に3分間のプレゼンテーションを行っていただきました。地域の特産物である"和三盆"を使ったビジネスや、東かがわ市が関西地域(大阪・神戸)から"車で約2時間"で向かうことができるというアクセスの良さを活かした観光ビジネスなどが発表されました。

行政と連携した地域事業作りについての講演

東かがわ市役所の寺西氏より、行政と連携した地域事業づくりについての講演を行っていただきました。現在香川県東かがわ市では、住民に向けた妊娠、出産、育児、介護に関する助成金や、香川県外在住者に向けた定住促進を行うためのU・I・Jターンなどの移住に関する助成金、東かがわ市での定住人口や関係人口の増加のための一助となるような支援を行っていただいていることを参加者の皆さんへお伝えいただきました。また直近では、地域における社会的課題を解決するためのビジネスを活用した新しい事業の創出推進を行うべく、「ソーシャルビジネスチャレンジ補助金の公募」を行っており、地方自治体と企業が連携を取り合いながら地域経済に活気を溢れさせる取り組みをご紹介いただきました。

地域事業家によるパネルディスカッション

地域で新たな事業を行うにあたって、地域に根ざして地元で活躍される企業の方々との接点は必ず存在するといっても過言ではないかと思います。そこで、地域事業家によるパネルディスカッションと題して、地域で事業を作るための方法や事前に考えておくべき内容、また地方ならではの課題についての質疑応答の場を設けさせていただきました。「香川県東かがわ市」においてレザー製品を中心としたバッグの生産を行うアーバン工芸㈱の内海氏と、カジュアルな価格帯のグランピング施設ブランドである『ザランタン』を運営する㈱ダイブの増田氏に講演をいただきました。

フィールドワーク

『BIZCAMP』では、各地域において活躍される事業者の方々が働く現場を視察させていただく「フィールドワーク」の機会を必ず設けており、今回は5箇所のフィールドワーク先へご訪問させていただきました。

①『ザランタン|遊休地を活用したグランピング施設』

㈱ダイブが運営する『ザランタン』は、2018年3月に開催された『第14回 BIZCAMP in 香川県東かがわ市』にて、立案されたビジネスプランであり、BIZCAMPをきっかけに設立されたグランピング施設です。『ザランタン』は、日本の温泉総選挙2020、2021のファミリー部門にて連覇を果たした『ベッセルおおち』の遊休地を利用した施設であり、目の前には瀬戸内海が広がる素晴らしい景色が一望できます。フィールドワークでは、㈱ダイブの増田氏よりグランピング施設の設立背景や概要などを設備を見ながらご説明いただきました。

②『UNWASTED|手袋やアクセサリーのセレクトショップ』

『UNWASTED(アンウェイステッド)』は、香川県東かがわ市にて手袋の製造を行うサングローブ㈱が運営する、アウトドア用品を始めとした様々なアイテムを取り扱うセレクトショップです。国内生産の手袋の約9割が香川県東かがわ市にて生産されており、130年以上続く歴史とその技術力は国内や海外でも高く評価されています。サングローブ㈱では、様々なスポーツ、アウトドア用手袋のOEM製造を行っていることに加えて『handson grip(ハンズオングリップ)』という自社手袋ブランドを製造、販売しており、その旗艦店として自社倉庫を改築して『UNWASTED』を設立されました。フィールドワークでは、サングローブ㈱の内海氏より、会社や工場改築現場やショップ内を視察させていただきました。内海氏からは「UNWASTEDも、この工場も東かがわ市を訪れた方々が立ち寄れる拠点にすることで、東かがわ市を盛り上げていきたい」との声をいただきました。

③『巴堂|創業94年を迎える老舗和菓子店』

㈲巴堂が運営する『巴堂』は、東かがわ市のJR三本松駅の向かいに位置しており、創業94年を迎える老舗和菓子店です。看板商品である『ぶどう餅』をはじめ、東かがわ市のシンボル秀峰の「虎丸山」をイメージした『とら丸』などの商品を販売しており、今回のフィールドワークでは『ぶどう餅』の製造風景を目の前で見させていただき、お菓子職人の方が作られる生菓子作りの体験をさせていただきました。

④『berryrere|マルシェを行うブルーベリー農園』

香川県東かがわ市においてブルーベリーを生産する農家である、森本氏のブルーベリー農園を視察させていただきました。ブルーベリーが旬を迎える6月~8月中旬頃には、農園で育ったブルーベリーを使って作られるバフェを販売する『berryrere(ベリーレレ)』が主催となり、東かがわ市で農業や飲食店、洋服店を営む方々が集まって毎週土曜日に『ReReマルシェ』というマルシェを開催しています。今回のフィールドワークでは、ブルーベリー農園の視察はもちろんのこと、ブルーベリーを100%原料のワインを試飲させていただきました。森本氏からは、現在の収穫における人員確保についての課題や、今後のブルーベリー農園の拡大と都内での販売戦略について語っていただきました。

⑤『馬宿蒸溜所|和三盆糖蜜を使ったラム酒製造、販売』

香川県東かがわ市の名産品の1つとして挙げられるものが讃岐地方で栽培されるサトウキビを用いて作られる「和三盆」です。美馬産業㈱の代表取締役社長の美馬氏は、和三盆の製造時に発生する「糖蜜」と呼ばれる副産物の大半が有効に活用されず廃棄されていることを目の当たりにしたことから、糖蜜を活用してラム酒を製造すると発想し、クラウドファンディングでラム酒の販売を行いました。現在建設中の『馬宿蒸溜所』は、馬宿にある倉庫を改装しラム酒の蒸溜所でありながら一般の方への公開を行い、見学、試飲、購入ができる観光一体型施設となる予定です。今回のフィールドワークでは、今後の蒸溜所の展望をお伺いした後、ラム酒とラム酒の元となる糖蜜の試飲をさせていただきました。

その他にも、5件のフィールドワークの合間に、令和2年度「うどん技能グランプリ2020」最高賞 農林水産大臣賞を受賞し、食べログ2022の百名店にも選ばれた東かがわ市を代表するうどん屋である『吉本食品』にて昼食を取らせていただいたり、古き良き街並みを残す商店街である『三本松商店街』を練り歩き、地元住民の方々とお話させていただいたり、瀬戸内海を肌で感じることのできる『横内海岸』を歩いたりと、参加者の皆さんには、一部ではありますが "東かがわ市" を感じていただきました。

また、5件のフィールドワーク先では、事業者の皆様からどのような想いで事業をなされているのか、具体的にどんなことで困っているのか、東かがわ市で事業を行うために必要なことはどんなことなのかなど、様々なご意見をいただき、参加者からも質問が飛び交い、東かがわ市で活躍される事業者の課題をヒアリングすることができました。

損益計算書(P/L)の作り方についての講演

既存事業であろうが、新規事業であろうが、事業には必ず損益計算書が存在します。新たなビジネスプランを立案するにあたり、そのアイデアを事業に変換させるために『BIZCAMP』では、損益計算書(P/L)の作り方を参加者の皆さんに講演させていただく時間を設けております。僭越ではありますが、BIZCAMP実行委員会マネージャーの井上(私)より、損益計算書の作り方について、レクチャーさせていただきました。講演後は、難易度を3段階に分けたP/Lを作成していただき、1人ひとりが実践的にP/Lを作成する時間を作り、各自課題に取り組んでいただきました。

グループワーク

『BIZCAMP』では、参加者を1チーム4名に分けてチームでビジネスプランを立案する方法をとっています。今回は共同開催である㈱ダイブや㈱オズビジョンの社員の方々を含め、1チーム1名のメンターについていただき、グループワークに望みました。各チームごとに期間中のグランドルールを定め、事業立案する産業領域を決定し、ビジネスプランの立案を行いました。全チームが夜通し寝る間を惜しんでワークを続けており、中にはビジネスプランの実現性がないことがわかり一度プランを白紙にして考えるチームもあり、各チームごとに非常に悩み苦しみながらも何とかアウトプットしようとする参加者の熱い姿勢を感じられました。また、メンターの方々もチームが立案するビジネスプランに対して様々なアドバイスを行ったり、中には参加者と一緒になって議論に参加し、プランのさらなるブラッシュアップを行っていただき、参加者同様に熱くワークに取り組んでいただきました。

中間プレゼン

『BIZCAMP』では、3泊4日の期間中に3回の中間プレゼンの時間を設けています。中間プレゼンでは現状のチームの進捗状況を確認し、立案しているビジネスプランへの指摘やアドバイスを行います。今回の中間プレゼンでは、クルーズ㈱執行役員CBOの諸戸氏と、㈱オズビジョン HR室マネージャーの公荘氏に中間プレゼンのフィードバックを行っていただきました。一見するとサービスが成り立っているように見えるビジネスプランに対して、諸戸氏や公荘氏は「そのユーザーはなぜそのサービスを使うの?」というシンプルな質問を投げかけ、参加者に「需要と供給が成り立っているのか」を徹底的に考えさせている部分が非常に印象的でした。

最終発表プレゼン

これまでのグループワークでブラッシュアップし続けてきたビジネスプランを発表していただきました。審査員には、東かがわ市長の上村氏をはじめ、㈱トーコーの東氏、㈱百十四銀行の河渕氏、日本政策金融公庫の篠原氏、アーバン工芸㈱の内海氏、クルーズ㈱の諸戸氏の6名の方々にお越しいただき、7チームのビジネスプランの発表が行われました。

参加者からは「手袋の端材を利用した犬用靴下の製造販売事業」や「和三盆を使った新商品のキッチンカー販売事業」「インバウンド観光客向けの宿泊施設事業」などのビジネスプランが提案されました。各チームが4日間で得た様々な東かがわ市の課題を解決するべくビジネスプランを提案しており、審査員からも厳しいフィードバックや、協力したいという声をいただく様子が何度もありました。

参加者からの声

▼愛媛大学4年生 中井七愛さん

私は愛媛県出身で、愛媛大学に通っており、地元と同じ四国で『BIZCAMP』が開催されることを知り応募しました。今回初めて『BIZCAMP』に参加しましたが、チーム全体でビジネスプランを発表するまでの過程の中で、人、問い、触れる情報量などが事細かにコンテンツとして組まれている4日間だったなと感じました。例えば「フィールドワーク」では、老舗和菓子店で働く方々から、直近で新たに事業を開始し始めた方々まで、試行錯誤しながらも東かがわ市を盛り上げるべくアクションされている方々から生の声を伺うことができました。さらに、地方自治体の市役所の方々がグループワークの様子を見に来ていただいた際に、私たちからの質問をご丁寧に回答していただいたりと、必要な情報を参加者自ら取りに行くことができる環境が整っていることでやりがいを非常に感じられたイベントとなりました。また「中間プレゼン」では、私たちが考えた課題とその解決策であるビジネスプランをよりよいものにするために、これをやるべきだという答えをいただくのではなく、その時に必要な情報や知識を事実として教えていただき、チームの外から客観的な視点をいただくことで、グループワークの中身が中間プレゼン前後でより一層深くなったと感じています。

『BIZCAMP』では、広い意味での「視点」を学びました。それは『BIZCAMP』の参加前後で、地元愛媛を見る視点が変わったということです。フィールドワークで出会った東かがわ市を良くしたい、もっと盛り上げたいと思っている方々と同じように、愛媛をもっと盛り上げたいという方々がいらっしゃるのではないか。東かがわ市で事業を行う方々があらゆる課題を解決するビジネスを行っていることと同じように、愛媛県内の企業が行っている事業はどんな課題を解決するビジネスを行っているのか、そしてそのビジネスにはどんな需要があるのかなど、地方創生の視点でもビジネスの視点でも、愛媛を見る視点が良い意味で変化したのではないかと思っています。

私自身は『BIZCAMP』の参加前、地域の課題を漠然と感じていたのにその課題を解決する方法がわからないという状態でした。『BIZCAMP』に参加してから、愛媛の課題をより具体的にすることができるようになり、解決策を考えるための思考や糸口を見つけることができました。今後『BIZCAMP』が開催されることがあれば、私と同じように「地元や地方の課題を身にしみて感じているものの、その解決方法がわからない」と感じている人が参加していただければ、有意義な時間になるのではないかと思います。協力してくれた東かがわ市の企業の方々、市役所の方々、メンター・事務局の方々、ありがとうございました。

▼明治大学4年生 犛山創一さん

今回の『BIZCAMP』は、これまでの人生の中で体験できないことを体験することができ、良い意味でも悪い意味でも本当に苦しんだ4日間でした。現在は、地方創生のための人材プラットフォーム事業の責任者を行っている中で『BIZCAMP』に参加しましたが、事業に対する根本的な考え方や思考癖を壊すことができました。これまで僕自身は、自分たちが目指している世界やこうなったら良いという社会を描いて、そのために必要な項目をロジックを立てて考えることが多かったのですが、今回の『BIZCAMP』では、そのビジネスを求める人たちに「需要があるか」を徹底的に考え抜くことが重要であるということが認識できました。

今回の『BIZCAMP』は、「フィールドワーク」が最も楽しく満足度の高いコンテンツでした。現在自分が行っている事業において、日本各地の地方に行くことが多いのですが、地方の中でもよそ者を嫌ったり、行政を嫌ったりする方々が多い印象だったのですが、東かがわ市の方々は本気で現状打破をしようと思っていたり、もっとこの地域を良くしたいと思っている方々が多かったのが印象的でした。また「中間プレゼン」では、諸戸さんや公荘さんから、幾度となく需要と供給の視点について、客観的にアドバイスしていただいたことで、きちんとそれを思い出すことができました。僕自身議論に熱中してしまう部分があったので、自分の思考癖をチームの外からの視点で、なおかつ事業会社の執行役員やマネージャーの方々からフィードバックいただけたのは、非常に貴重な経験になりました。

もし、今後『BIZCAMP』が開催されることがあったら、地方創生に興味を持っているけれどもビジネスに昇華させることができていない人におすすめしたいなと思っています。僕自身が地方創生に関連する事業を担っている身として、『BIZCAMP』の参加後に自身の事業を改めて振り返ったときに、KPIやキードライバーを見つめ直す大きなきっかけになりました。ありがとうございました。

▼慶應義塾大学3年生 松本望実さん

今回一通のメールで『BIZCAMP』が開催されることを知りました。元々地方が好きで、将来経営者を目指していることもあり「地方の課題を解決する事業を作る」という点に惹かれて参加しました。実際に参加して、起業家を本気で目指す学生、地元を元気にしたいと心から願う学生、そして私たちを全力でサポートして下さったメンター、事務局の方々、皆さんと本気で事業化を目指したこの4日間は、私の大学人生の中で最も充実している時間でした。

『BIZCAMP』で学んだことは2つあり、1つ目は「地方創生事業の難しさと楽しさ」です。地域内部の方々と外部の私たちとでは感じる課題点が異なっていることで、私たちが感じた課題に対する解決策を考えたとしても、そのプランは地域内部の方々からすると不要な解決策、つまり需要のないプランになってしまう。プランに対して需要があるかどうかを検証する視点だけでなく、地域の方々が求めるプランであり、賛同をしていただく必要があると感じたときに、改めて難しさを感じました。一方で地域の特性を活かした事業を考えることは地方だからこそできることであり、非常に楽しい貴重な経験でした。2つ目は「最後までやり抜くことの大切さ」です。グループワークではチーム内の意見が別れたことで1からプランを立て直すことがありましたが、「チームみんなで事業化を目指す」という想いだけを頼りに試行錯誤し続けた結果、個人としてもチームとしても成長できた4日間になりました。

『BIZCAMP』に参加してみて、自分の「価値観」が大きく変わったなと感じました。これまではこのようなイベントでは「周りの優秀な学生とのレベルの差をただただ感じるだけの場所」だったのですが、今では「これまでの自分だったら知りうることのできない新たな刺激や知識を得られる場所」というように捉えられるようになりました。実際に『BIZCAMP』開催後に、積極的にインターンやビジコンに挑戦しようと思い、ある企業の2Daysのビジコンにしたところ、約30人の参加者から個人部門で準優秀賞をいただくことができました。また「数字に対する考え方」も大きく変わりました。これまではただただ苦手意識を持っていたのですが、「ビジネスの元となる「需要と供給」を最終的に証明してくれるものが数字だ」と思えるようになり、これから経営者を目指していく上で絶対的に必要だと思えるようになりました。

名ばかりだけの地方創生ではない本当の意味での"地方創生"

『BIZCAMP』は「地域の課題を持続可能なビジネスを通じて解決する」ことを目的に、本気で若者が地域課題を解決する事業を立案し、起業していくことを目指す地域宿泊型のビジネスプランコンテストです。今回、参加者やメンターを含め総勢40名の方々が香川県東かがわ市を訪れ、全員が本気で東かがわ市の未来を考えるきっかけになったのではないかと思います。

実際に、参加者からこんな声をいただきました。「地方創生、少子高齢化、限界集落、空き家といった問題をどこかで他人事として感じていました。BIZCAMPに参加してメンバーの家族が暮らしていた空き家を訪問する機会があり、中に入ると殺伐とした雰囲気でしたが、とても素敵な家でした。これまでずっと遠くに感じていた社会課題や地域課題を初めて近くに感じられた瞬間でした」と。

私たちは、地方創生のために必要なことは「その地域で継続する事業を作ること」だと考えています。事業が生まれることで、産業が盛り上がり、雇用が生まれ、人口が増え、税金が落ち、地域が盛り上がり、地方創生が成し遂げられる。ですが、この参加者のように、社会課題や地域課題を肌で感じてくれた方がいたことは揺るがない事実であり、新たなきっかけを生み出す機会になったのではないかと感じました。今後も『BIZCAMP』を通じて継続する事業を作り地方創生を成し遂げることは変わりませんが、地域課題を肌で感じる人を増やすことができれば、東かがわ市はもちろん日本の各地方の未来は明るくなるのではないでしょうか。

▼『BIZCAMP』のSNSはこちらから

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