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BIZ CAMP in 東かがわ

「地域社会×学⽣×ビジネス=地域活性化」をテーマとした宿泊型ビジネスコンテスト「BIZ CAMP」を、2016年3月19⽇(土)~ 3月22日(火)の3泊4日で、⾹川県東かがわ市にて開催しました。地元の香川大学からは7名の学生が参加し、北海道から九州まで全国から選ばれた26名の学生が6チームに分かれて、東かがわ市を拠点とした新たなビジネスプランが提案されました。

今回のBIZ CAMPでは、クルーズの他にもクラウドワークスさんや地元企業6社(※後述)が協賛し、東かがわ市長、香川大学経済学部長、そして百十四銀行の支店長らが審査員として参加していただきました。「実現可能性」「アイデア力」「地域貢献性」の3つの観点から、お題である「東かがわ市の強み、弱み、そして課題を分析した上で、創業2年目1年間の売上が最低1億円を超え、継続していけるビジネスプラン」について審査されました。

(※協賛地元企業:株式会社ジェイテクト香川⼯工場、四国化工株式会社、株式会社トモクニ、株式会社トーコー、日生化学株式会社、ばいこう堂株式会社)

1日目は”地元の課題を知る”ことを目的に、市役所で勤める観光課の職員の方や地元でうどん屋を起業されたまるちゃんの講座、地元の方と観光地を一緒に巡る10kmウォーキングや葛きり体験、市長や市役所の職員の方々との懇親会など、地元の方々との触れ合う時間が多くあり、リアルな課題を聞くことができました。

2日目からは”ビジネスを知る”ことを目的に、クラウドワークス、クルーズで第一線で活躍する若手社員からビジネスの基礎からPLの立て方まで、みっちりとビジネス講座を行い、3日目、4日目は昼間は会議室、夜は宿泊施設のロッジで寝る間も惜しんでグループワークと中間フィードバックを重ねてきました。

最終日、参加学生からは、東かがわ市を健康増進地域として地元の自然を活かしたヘルスツーリズムや、地元のブランドハマチを活かしたいわば「魚版のメルカリ」のようなビジネスプランなどが提案されました。また、各々にとっての「地域活性化」の定義は様々で、「地域の人々が笑顔でいられる街」「自分で街をつくっていく感覚がもてる街」といった内需拡大の視点もあれば、「若者が帰ってきたくなる街」「街の強みを活かして起業をし、市外で稼いだ利益を法人税として街に還付する」といった外需獲得の視点もあがりました。結果的に厳しい審査基準を突破して、事業化に向けて動きだすことが決まった提案はなかったものの、学生たちが振り絞った知恵に対して、審査員の方々が唸る様子が何度も見られました。

BIZ CAMPは、地域が抱える課題に対して、そこの地域住民や行政の方々、ベンチャー企業、そしてこれからの日本を担う学生たちが協力することによって、何か新しい価値を創造することを目的として企画され、今後は青森県弘前市、宮崎県日南市といった他地域での開催準備も進んでいます。BIZ CAMPは従来型のインターンやビジコンとは異なり、単なるアイデア出しで終わるのではなく、参加学生が国や社会のために、ビジネスという手段を通して解決策を提案し、それを彼らの手で実現するまでのサポートが担保されていることが特徴であり、「実際にビジネスをつくる」という意欲に溢れた参加学生は活気に満ちていました。

■参加学生の声

ー高原康平さん(香川大学経済学部2年)

香川でBIZ CAMPが開催されると知って、最初は「まじで?嘘でしょ(笑)」って思ってました。香川で起業セミナーに定期的に参加していて、実際に自分が起業することにも関心が強い中で、BIZ CAMPは今回「審査基準を突破したアイデアは実際に事業化する」と伺っていたので、評価されれば本気で起業する覚悟で参加しました。 香川でふだん巡り会う機会がないコネクションがそこにはあり、環境がパワーアップしていく中で「アイデアを形にする、ビジネスという軸ではお金が回っている状態をつくる」という自分がもともとやりたいことをやらない理由はないと思っています。

今回のBIZ CAMPを通して、一番学んだことは、ビジネスをつくる上でも、そもそも誰かと何か新しいことを始めようとしたときも、お互いの自己開示ができないと前に進めないと感じたことです。

グループワークの中間発表で、グループメンバーで共有した新規事業案を「本当にやりたい?」と最初問われたときに、「はい」とは答えられませんでした。そこで、みんなの強み弱みがわからないから、心割って話す機会をつくりました。それから、みんなが同じベクトルを向いて、審査員に対して本気で投資をお願いするプレゼンができたことは貴重な経験でした。

■おわりに

別の地元学生がこんなことを話ししていました。「『東京の学生は頭が良くて経験もあるからすごい。』と最初は思ってました。 でも、香川県にいる人には、ここにいる人にしかない視点がある。そこに優劣はない」と。

確かに、都会の学生では意識高く行動することは違和感なく受け入れられているものの、地方では同様の活動が浮いてしまうかもしれません。でも、地方を自らの知恵や行動で、本気で変えたい若者がそこいる。 地元を愛していて、なんとかしたいと自信を持って主張できる。それがどんなに尊いことか、改めて痛感しました。

そんな人たちに対して、アイデアを外の視点から提供して、地方と外部の視点が融合することが、地方の活性につながっていくのではないでしょうか。 この3泊4日で、(BIZ CAMPに参加した学生)26人が東かがわ市で寝泊まりをして、本気でこの町の現状に向き合い、将来を模索し続けたことは、それ自体で地域活性化であり、「地域社会×学⽣×ビジネス=地域活性化」というBIZ CAMPの理念そのものと言えるのではないでしょうか。

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