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レイカちゃんを作ったのは、実は一人の大学生その4 (番外編)インタビューを終えて。

ヤスくんへのインタビューを終え、様々思い出した点があったので、忘れないように記録しておきたいと思います。登場人物は私とヤスくんです。

佐藤泰樹(以下、Taiki):新潟県出身、2008年上智大学理工学部物理学科卒、組織人事コンサルティングのリンクアンドモチベーション、ITベンチャー、外国人材就職支援を経て、2017年4月H.I.S.澤田氏が理事長を務める澤田経営道場へ入塾。2018年2月変なカフェ店長、2018年7月オクトシェフ店長。現在は、調理ロボットサービス事業を手がけるコネクテッドロボティクスにて事業開発を担当。経済産業省主催 起業家支援プログラム「始動」シリコンバレー派遣メンバー。新潟起業チャレンジ特別賞

利光泰徳(以下、Yasu):東大工学部の機械情報工学科4年生。現在はMIT(マサチューセッツ工科大学)で交換留学中。2018年の2月から、半年に渡ってコネクテッドロボティクスにインターンとして参加。ソフトクリームを巻いてくれるロボット「レイカちゃん」の開発を、初期段階から納品まで担当。

青いレイカちゃんと、ピンクのレイカちゃん

(Taiki)そういえば、レイカちゃんの頭、青いバージョンと、ピンクのバージョンあるね。

(Yasu)そうですね。ハシビロコウをモデルにデザインしていたので、最初は青だろうと思って作ったんですが、レイカちゃんは女の子の設定だったのに、青だと男の子っぽかった上、奥の壁も青くて紛れてしまったので急遽塗り直しました(笑)

(Taiki)皆で、オープン前日に頭を塗り直したの懐かしいね(笑)エンジニアの皆が設定とかで忙しそうだったから、僕がコーナンに塗料買いに行ったの覚えてるよ。皆忙しそうだったから、僕は皆のサポートするのに必死だったかな(笑)

スプレーは園内の人目につかない端っこまでいってスプレーして、その上から筆でキレイに塗っていったよね。これで女の子キャラに見える!ってなったね。

(Yasu)それ以外にも設定上、海外旅行が好きだからエッフェル塔の模型おいたり、海外の写真も一緒に置いたりしましたね。

(Taiki)そうだね。最初はずっと置いていたんだけど、ヤスくん帰って1ヶ月後だったか、僕が実は撤去しちゃって涙。あ、言ってなかったかな。。。汗。ソフトクリーム機を洗浄したり、普段使っていると、ソフトクリームが飛び散っちゃって、ベトベトしてきちゃったんだよね。思い入れあっただろうけどごめんね!

話はちょっと変わっちゃうけど、取材に来られる方も、プレスリリースは青いレイカちゃんだったから、「あれ?色変わりましたか?」ってよく質問されました。記者の方はよく見てるなって思いました。

目も自分たちで塗りました(笑)

(Taiki)目も、最初はリアルな目じゃなくて、どうしようかと悩んでいましたよね。その時、いきなり板野さん(写真、一番右)が「僕、昔美術部だったんで目なら塗れますよ!」って言ってきたのを覚えています。エンジニアが美術部?耳を疑いました。

(Yasu)あれは、びっくりしましたよね。本当にキレイに塗れるのなかって思いながらも、他にお願いする人がいなかったから、板野さんを信じるしかなかったですよね。今回のハウステンボスでの納品は本当に周りの人に助けられたというか、沢山の人の力によって出来ているなって感じますよね。

目だけじゃなくて、店舗の外装も、たこ吉の3Dの顔も、音楽も声も。色々な人の力がキレイに組み合わされて、プロダクトって世界に飛び出していくんだと感じました。以外な身近なところに、自分たちの足りない力が転がっていたりするって本当に感じました。

バニラだけじゃなくて、ストロベリーとミックスも出したい!

上記は、一槽のソフトクリーム機。バニラのみが出せるタイプ。実際に本番環境で利用したのは、二槽式のバニラ、ミックス、ストロベリーが出せるものだった。

(Taiki)これも、僕の思いつきというか、強い想いがあっての、「直前の」変更だったけど。最初は、上記の一槽式のソフトクリーム機だったよね。これで、問題なく動くことが確認できて、さー納品だってところに、僕が先にハウステンボス入りして、二槽式のものになる可能性があるかも。って話したのを覚えてる?

ハウステンボスの実機で調整するしかなかった

(Yasu)そうですね。なんとなく、チクチクおっしゃっていたので、ソフトクリーム機自体が変更になるかもしれないなって少しは気づいていたんです。なので、「多分出来ると思いますよ」って返事していました。東京の本社には、二槽式が無いので、ハウステンボスでの実機で調整するしかなかった。恐らく図面上の採寸ではこれでいけるだろうって感じで、部材を3Dプリンタで印刷してもっていきました。あとは、現地で間を調整したり、色々工夫してつけたら無事に動きました。正直ヒヤヒヤしましたが、問題なく動いてよかったです。これで、一槽式のソフトクリーム機だけではなく、二槽式のソフトクリーム機も対応できるようになりましたね。一石二鳥です。

※今回のソフトクリームロボットのプロジェクトでは、業界大手の日世株式会社に協力頂き、開発初期の段階でソフトクリーム機実機をお借りしています。

レイカちゃんのデザインもやってよ!

(Taiki)Dobot Magicianの封を開けた状態がこのような状態なのですが、ソフトクリームを巻けるようにするだけではなく、デザインもヤスくんに丸投げしてしまいましたね。店舗のデザインを依頼しているデザイナーさんに依頼したかったのですが、沢山お願いし過ぎていて、なかなか身動きが出来ない状況になってしまっていたんです。ヤスくんだったらなんとかしてくれるかなという淡い期待があってお願いしてしまいました(笑)

(Yasu)デザインは、デザイナーさんに最初はお願いする予定でしたよね。設定から、デザインまで自分で作ることになって、それはそれで勉強になりました。皆で話しながら、レイカちゃんの設定考えながら。どんなデザインにするか悩みました。いや、悩んでいる時間もなかったのでサクサクつくりました。きっとこうやって結束バンドでとめたら止まって、ここは、パカっとはまるようなイメージと組み上げていきました。

レイカちゃんのコーンが、研究で使っていたものが使えるか分からない!

(Taiki)レイカちゃんに持たせるコーン変えたいんだけど。変えるというよか、今研究で使っているものが、ハウステンボスで使用しているものじゃないから、他の治具でもレイカちゃんに持てるようにして欲しい。もしかしたら、ソフトクリームロボットやすかわ君が持っているコーンになるかもしれない。他のコーンかもしれない。

(Yasu)直前での変更がかなりありましたよね。変更なのか、変更にならないのかもかなり曖昧な注文も多かったように感じます。

(Taiki)ごめんごめん。お客さんありきの変更もあるから、僕らだけですべてを決められないっていうのが納品の難しいところだよね。お客さん毎にカスタマイズすることは本当はやりたくないけれども、簡単に出来そうな点については、飲み込んでやらないといけない部分が多少でてきたりするよね。

今回は最終的には、研究室で利用していたものと同じコーンを使えたから、本当によかったけど、他のコーンでも対応できるように治具作ってもらっちゃったから、余計な仕事させちゃったよね。

(Yasu)ほんと、すぐに出来たんで大丈夫ですよ!

サーボモーターが壊れた!

(Taiki)サーボモーターが動かないよ!どうしたらいい?

今回の納品については、強度チェックも沢山は出来ない状態だったので、実際は納品してから毎日使ってもらって、どの程度で壊れてしまうのかもチェックする必要がありました。その分、私はハウステンボス側のスタッフと密にコミュニケーションをとっていて、壊れそうな部分も事前に伝えていました。予備も置いていたしね。

(Yasu)そうですね。最初はサーボモーターじゃなくて、Dobotが壊れると思っていました(笑)今でもDobotは元気に活躍してくれていますね。逆にサーボモーターが壊れてしまうのは意外でした。次回以降の納品の際は、機構の再検討やモーターを上位グレードにするなどの検討が必要そうですね。

(Taiki)ロボット=壊れない。壊れてはいけないもの。という考え方は、工場現場では一般的かもしれませんが、僕らが進出していく飲食店は、費用がかけられないという事も沢山あるので、壊れにくくて安いものを選択する必要があります。下記の2点の葛藤はこれからもあると思います。

・高くても壊れないもの

・安くて壊れやすいもの

我々としては、安く導入できることは、飲食店にとっては非常に魅力だと思っています。高ければ導入が出来ない。その時に大事になってくるのが、壊れるかもしれないが、事前に壊れるという事が分かっていること。消耗品として予備をストックしておき、すぐに取り替えられること。今までの調理器具も消耗品という考え方があったように、我々もすべてを高級品にして壊れにくくするのではなく、消耗品は消耗品だと最初から言い切ることが大事だと思っています。

Dobotももしかしたら消耗品かもしれない。ロボットが消耗品というのはいささか聞こえがよくないかもしれないが、そういう考え方をもって、飲食店の方にもロボットに接してもらえるようになってもらいたい。

レイカちゃんの名前の由来。

最後は、レイカちゃんの名前の由来について触れて終了したいところだが、名前の由来については、ヤスくんに聞いて頂くか、インターンに加入して頂いて体験して頂きたい。

ロボットが世に出るときに決める事なので、その時まで名前の決め方については譲りたいと思う。皆さんがインターンとして入社してくれ、ロボットを世に出すときまでの楽しみとして。


おわり。


その1 出会いとプロジェクトスタート

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その4 インタビューを終えて

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