1
/
5

新卒社員の上長に聞く、若手への期待 ~グループマネージャー編~

新卒社員はどのように業務を覚えていき、成長していくのでしょうか。本シリーズでは新卒社員による、自身の所属グループの上長2名へのインタビューを、前後編でお送りします。どちらもコンセントの新卒社員への期待と歓迎の熱量を感じていただける一幕となりました。本記事では、グループマネージャー髙橋裕子と、2022年入社の安藤和佳がお話しします。


/登場人物:株式会社コンセント|クリエイティブディレクター、アートディレクター 髙橋裕子
京都工芸繊維大学大学院修了。雑誌などの出版物のデザインをはじめ、企業・大学の広報物などでは企画面からの提案にも携わる。2012年から8年間、雑誌「オレンジページ」のアートディレクションを担当。現在は、ビジョン形成・ウェブ・映像・店舗のツールデザインなど、領域問わずコミュニケーションデザインに関わる。安藤が初めて配属されたグループのマネージャーを担当していた。
/登場人物:株式会社コンセント|デザイナー 安藤和佳
多摩美術大学でテキスタイルを学ぶ。より多くの媒体のデザインに触れたいと思い2022年に新卒でコンセントに入社。コンテンツデザイナーを目指し働いている。

インタビューの前に「コンセントの組織について」

コンセントのグループは、複数のチームから構成され、各チームには数名のメンバーが所属しています。髙橋はグループを統括するグループマネージャー(以下、GM)を担当しています。安藤は新卒入社して大鹿がチームマネージャー(以下、TM)を務める大鹿チームに所属しました。TMは、一般的な直属の上司にあたります。


グループマネージャー(GM)の役割とは

安藤:あらためて高橋さんの略歴を教えてください。

髙橋:2004年に入社し、はじめは雑誌や出版物のエディトリアルデザイナーからキャリアをスタートしました。2020年にCreative groupのマネージャーになり現在にいたります。管理職も担いながら、クリエイティブディレクターとして領域問わずコミュニケーションデザインを行っています。定期媒体(オレンジページ等)のアートディレクションを担当する中で、新卒の育成にも関わってきました。

安藤:GMとはどういう役割なのでしょうか?

髙橋:グループがもつミッションに合わせて、1年でどんなことに取り組んでいくのかの方針を考える役割です。3年とかもっと中長期的に取り組んでいくことをつくっていくことも大事ですね。グループ内のTMと連携をとりながら具体的なアクションを考えたり、推進サポートにも取り組んでいます。あとは、チーム運営について一緒に考えたり、メンバーの評価にも関わっていますね。

安藤:いざというときに出てきてくださるというイメージです。私が見えている範囲ってたくさんあるお仕事のうちのすごく一部なのかなと思っていて、みんなに見えないところでマネジメントをやってくださっているのかなと思います。

髙橋:主に私が連携をとる人はTMが多いですね。メンバーから見えづらいことは課題だなと思っていますね。

安藤:普段から自分のTMと話していても、「髙橋さんとも話した上でこう思っているんだけど」みたいなふうに話が始まることがあって、TMとGMの間で丁寧にコミュニケーションとられているんだろうなと感じます。

会社が長く成長し続けるための新卒採用

安藤:新卒採用にはどんな関わり方をしていますか?

髙橋:新卒採用ではGMとして二次面接に立ち会うことが多いです。その人の適性や、どういうところに強みがあるのかを見ます。二次面接に限らずですが、ポテンシャルを見ることも面接の中でやっています。

安藤:新卒採用に期待するのはどんなことなのでしょうか?

髙橋:コンセントはかなり長い年数続いている老舗のデザイン会社だと思っているし、どんどん変化していくのが会社だというふうに思うんですよね。そんな中で、新しい世代を迎えるっていうことは、やっぱり会社が長く成長することに必要だなと考えています。
クリエイティブ周りでは、新しい観点であるとか、感性をどんどんアップデートしていく必要があるし、新しいメンバーが入ってくることはすでにいる社員にとっても刺激でもあるんです。要するに、血の巡りを良くすることだなと思っています。

安藤:たしかに普段から先輩方は、「若い人のやっていることを見ると刺激を受ける」というようによく言ってくれます。でも本当に刺激を与えられているんだろうか?と思ってしまうんですけど。

髙橋:いやいや、刺激もらってますよ(笑)安藤さんは学生時代、「テキスタイル」に関わってきたのが新鮮ですよね。コンセントの中ではテキスタイルそのものをつくることって現状少ないかもしれないけど、その領域でやってきたのは「コミュニケーションをつくること」なんだなと思って。アウトプットは違えど、根っこのところは同じなんじゃないかな、と感じた部分があります。

― 「テキスタイル」とはどんな領域なのか?

安藤:テキスタイルはプロダクトと平面の間のグラフィックデザインのことです。工芸、服、インテリア、ファブリックアートなどもテキスタイルだし、けっこう扱う範囲が広いと思います。たとえば、布っていう平面のようで立体でもある物体の中でいろんなことを表現できるのがテキスタイルデザインかなと学生時代は捉えていました。一番やっていたのは、特に空間系のテキスタイルデザインなのでパターンテキスタイルや伝統工芸も学んだりしていました。

髙橋:学んできたことと仕事のギャップは感じますか?

安藤:私にとっては学生時代に学んだことを生かしたいと思って仕事をするという考え自体が意外なもので、純粋にコンセントが楽しそうだなと思って入ってきたのでギャップはありませんでした。

髙橋:安藤さんはグラフィックをつくることとイラストを描くことが強みですよね。あとは、自分のインスタレーションを通していろんなメッセージを伝えてきたのでそういう独自性を生かしたりできるといいなと。目的に応じて彩り豊かなコミュニケーションをつくることに生かせそうな期待感がありました。具体的にこういうスキルを使ってということよりも、もう本当に柔軟に取り組んでほしくて、まずはやってみる中で吸収していってもらうのがいいかなというふうに思っていました。

新卒がチームの環境をより良くする

髙橋:安藤さんにとって印象に残っているメッセージはありますか?

安藤:2年目にチーム配属されたときに、髙橋GMから「今期のTMは、静かな強い情熱とたくさんの知識を持っている方だからそれを引き出せるようにしてほしい」と言われたことを覚えています。もちろんそれは、まず第一に自分の成長のためだと思うのですが、2年目になって自分が先輩(TM)の持っている物を引き出せると、それだけでなく、チームとしても良い環境になるとか、先輩(TM)としても良いことがあるのかもと感じて、この言葉の捉え方が変化しました。

髙橋:Creative groupは長くキャリアを重ねているデザイナーの先輩というか、「先人たち」もたくさんいるわけで、師弟的にがっつり学ばせてもらう経験と、いろんなデザイナーと関わる経験と両軸でやれるといいんじゃないかなと個人的には思うんです。私もそうやって育ってきたし、それぞれのデザイナーのやり方があることがコンセントのいいところだと思っているので。

多様な人に関わるとある意味混乱するところもあるかもしれないですが、最終の実りとしていいんじゃないかと思っています。どんなやり方があってもよくて、それを最終的に自分自身はこのやり方がいいというふうに消化していってほしいなぁと。

デザイン人生の変化を楽しむ

安藤:会社がどんどん新しくなっていくという話をされていましたが、そういう中でCreative groupの若手たちにどういうふうに成長していってほしいと考えていますか?

髙橋:少し抽象的かもしれないですが、ここから先のデザインの人生は変化がまだまだあるんだろうなと思うので、変化を楽しめるようになっていてもらえるといいんじゃないかな、というのが先輩デザイナーとして思うことです。もしかしたら自分たちが目の前でつくっているアウトプットがどんどん変わっていくかもしれないけれど、そこをアップデートしていくこと、学ぶことを楽しいと思うことが大事だと思います。10年、20年経っても少しずつ新しいことやいろんなことをやろうとする体力を身に付けてもらえると、デザイナーとして長くやっていくことができるのではと思います。

もう1つは、先輩たちがプロとして培ってきた技術を渡そうとしてくれているので、それを受け取ってほしいと思います。特にアウトプットをつくる技術ってやっぱり時間がかかるもので、時間と量が必要になりますが、その根っこの部分を私たちからもしっかり渡していきたいなという気持ちがあります。

デザイン会社を志す学生へのメッセージ

安藤:これからコンセントの新卒採用にエントリーする学生にどんなことを伝えたいですか?

髙橋:選考ではお互いに一緒に働いて幸せなのかっていうことをちゃんと確かめる場だと思っています。コンセントにいる人はやっぱり考えている方向性に共感する部分が多かったりするので、そういうところを見る場だと思ってもらえたらと。技術はもちろん基礎力として見ていますが、そこに加えて、ここから先にどこまで努力ができるかとか、しっかり考えることができるのかというところが大事だと思います。そういったところは書類選考だけでは分からないこともあるので、面接でお話しできるのを楽しみにしています。


カバーデザイン・図版/坂本理絵

株式会社コンセントでは一緒に働く仲間を募集しています
9 いいね!
9 いいね!
同じタグの記事
今週のランキング
株式会社コンセントからお誘い
この話題に共感したら、メンバーと話してみませんか?