2019年に社名変更をしたデジタルブロックス。「人とのつながり」を何よりも大切に考え、社員が集まってチームワークを発揮し、大きな力を生み出そうという願いを込めて全社員対象の公募で決定しました。
企業理念である「大切な人を幸せにしよう。」を体現する働き方に向けて、どのような取り組みをされてきたのか──代表の山口さんにお聞きしました。
山口 亮 / 代表取締役
大学卒業後、システム開発会社に入社。SEとして活躍した後、広告代理店で営業に従事し、株式会社デジタルブロックス入社。入社時は営業メンバーだったが、営業部長を経て取締役へと徐々にキャリアアップし、代表に就任。
エンジニアと営業。2つのキャリアが活かせる環境
ーーこれまでの経歴について、教えてください。
学生時代はITについて学んでいたため、IT業界を志望しました。新卒入社した会社はシステム開発会社。1000名の組織規模で、同期は100名でした。当時は就職氷河期で、就職活動も大変でしたね。そんな中でもIT業界は今後の発展があり、確実に延びる業界と強く感じましたし、この会社であれば、「ここで働けば、自分の長所を活かしつつ、必ず認めてもらえるだろう」と思い、入社させていただきました。
当時から人と話すことが得意で、入社2年目には人材育成を担当。研修講師として、60名の新入社員に60名の新入社員に開発言語研修を自信満々で担当。しかし、最初の年は準備不足もあって全くうまく説明できず、満足いく結果に至らずでした。翌年も講師のチャンスをいただき再チャレンジし、そこでは前年の失敗を踏まえた結果、何とか成功を納め、事前準備の重要性を思い知りました。
本当に働きやすい会社でしたが、次第に1つの言語に特化した開発エンジニアで良いのだろうかと思い始めました。今の環境だけではなく、もっと世の中を知って、学んで、成長したい気持ちが強くなったんです。その中で、営業職として、多くの方と触れ合い、知見を広めることができる働き方に興味を惹かれ、思い切って転身を決心しました。
ーー1社目とは全く別のキャリアを選ばれたのですね?
はい。営業として入社した2社目は、広告代理店です。入社前は華やかなイメージでしたが、実際は全然違っていました。華やかなのは1%ぐらいで、残りの99%は地道な仕事。入社当初は、新たに立ち上がった部署であるWEB求人チームに配属となり、新たな事業を立ち上げる難しさと同時に、面白さも経験させてもらいました。
ここでは、残業は多く、未経験職種のため前職と比較すると年収が大幅に下がってしまいましたが、仕事内容は楽しく、人間関係も良好で充実して仕事ができました。ただ、30歳を迎え、結婚というタイミングもあり、もう少し稼げるようになりたいという気持ちが強くなり、結婚・子育てなどの今後のライフステージを考え、やりがいと働き方・収入面のバランスが取れる安定した仕事に移りたいと思うようになりました。
ーーデジタルブロックスへ入社しようと思われた決め手は?
デジタルブロックスは、広告代理店で営業担当だった際の私のメインのクライアントでした。求人募集、会社案内の制作、会社ロゴマークの変更等に携わり、前社長と一緒に仕事を進めていたんです。お仕事を通じて、3年ほどお付き合いしていましたが、その中で関係性が密になり、私のキャリアの相談もする機会もありました。
営業として、担当させていただく中で、先代社長や社員さんのお人柄も知っており、良い会社だと分かっていました。エンジニアと営業、どちらの経験もあったため「この会社で営業として活躍して欲しい!」という先代社長の有難いお言葉をいただき、転職させていただきました。
売上が上がれば、会社の業績も上がります。そうなれば自分の評価も、収入も上がる仕組みって夢があるじゃないですか。そんな夢が実現できる会社で、活躍しようと思ったのが決め手となりました。
さらなる成果を目指し、トップセールスに挑戦
ーー入社後はどのような仕事からスタートしたのでしょうか?
最初はもちろん一般の営業社員です。当時は従業員数30名、売上高3億8000万円でした。当時、この業界に多かったんですが、目標数値・目標行動数を全く立てないやり方が一般的で、私はそこに非常に驚きました。
ちょうどリーマンショックの時期と重なり、経営体制としては厳しい時代。ところがこのタイミングが、奇しくも組織の変革期となりました。前社長は各社が採用を見送る中、人材を積極的に採用し、営業活動に注力。仕事が次第に増え、信頼を寄せていただけるクライアントも多くなりました。
エンジニアのレベルが高く、仕事の質は元々非常に高いもの。だからこそ安定して案件依頼が寄せられる仕組みができていったんです。そうなると全てのエンジニアが稼働でき、今度はエンジニアの採用も加速。世の中は厳しい経営状況の最中、弊社は順調に業績を伸ばしていました。
また、弊社はエンジニアと営業が連携することを非常に重要と考えており、チームによる組織力で案件対応を行うことを目指しました。その結果、組織力を生かすことができ、いつしかクライアントの要望にも対応できる幅が拡大していきました。その中で、メンバーが活躍できる仕事が増え、クライアントへの向き合い方が高く評価されたのでしょう。クライアントの抱えるニーズを先回りして動き、信頼も厚くなっていきました。
ーーそこから代表を引き継がれたのは、どのような背景だったのでしょうか?
自分から「社長をやらせてほしい」と提案したんです。
一般社員として入社し、その後順調に成果を出し、役員にまで昇格。その頃から先代社長と顧客社長とのトップ商談にも、私も同席させていただく機会をいただきました。参加して感じたのが「社長だからこそできるトップセールスがある」ということ。社長同士だから提案できるチャンスや、社長しか参加できない商談などもあるんです。「トップセールスにチャレンジするなら、社長の看板を背負って新規開拓をしたい」と思うようになりました。
最初の段階では、先代社長もオーナーとして会社に残り、私が経営者の立場に立つというプランでした。その後「やはりオーナー兼経営者になって会社を買い取ってほしい」と提案を受けました。その際には、私をずっと支えてくれていた2名の経営幹部にも相談し、一緒にデジタルブロックスを支えてくれるという力強い後押しをうけてこの人達となら成功するだろうと確信し、会社を買い取る決心をしました。この会社に入社した際には、自分が会社を買い取ることになるなんて夢にも思っていなかったので、本当に人生は何があるかわからないものです。
デジタルブロックスの信頼できる仲間全員と一緒に会社経営を成功させようという気持ちでいっぱいでした。
社員全員の幸せを目指し、次のステージへ
ーー代表になってみて改めて感じたやりがいはありますか?
経営や事業においての決断をした時に「社長のおかげで、組織が良くなった」「思い切った判断で良い方向に向かっている」と社員から声が上がる時に、大きなやりがいを感じますね。
代表は、良くも悪くも最終決定者。意思決定の責任がありますから、さまざまな知見を集約して判断しなければなりません。会社に良い変化をもたらすならば、失敗するリスクが大きくても踏み込みます。
新たに取り組んだ中の一つに、社名変更があります。2019年に社名を「デジタルブロックス」へ変更した時、社員全員で社名を決めたんです。全社員から公募でアイデアを募り、全社員からの投票で現在の社名が決定しました。社名を決める機会なんてこの先もなかなか経験できません。その局面を全社員で行うことで会社に対して愛着が湧くでしょうし、自分たちが当事者として物事を決める大切さも実感できます。結果として、全社員がこの『デジタルブロックス』という社名に誇りと愛着を持つことができ、非常に良い選択でした。
会社は自分の子どものようなもの。成長していく様子を見守るのは嬉しいです。売上が上がり、社員のポジションが上がっていくのも、本当に楽しいですね。
ーー今後の目標について教えてください。
魅力的な会社になるために、まずは給与体系を更に向上させたいと考えています。若手社員も含め、年収の底上げを目指したいと考えています。そのためにも、今期より「決算賞与の支給」を全社員に宣言しており、社員全員で勝ち取った利益を全社員で分配できる会社にしたいと考えています。
特に来季は、開発案件のテーマにもこだわり、社員がエンジニアとして成長し、やりがいをもって働ける環境を作ることを目指したいと考えています。このことが従業員の定着率UP、採用成功率UPにもつながっていくことを期待しています。幸せを自ら発信し、周囲に広めていけるように。
幸せを自ら発信し、周囲に広めていけるように
ーー人生において大切にしている価値観は何ですか?
自分の人生を作るのは自分自身です。昔から思っていましたが、幸せで楽しい人生は他者から与えられるものではありません。仮に何か不満があっても、自分で解決することによって、周囲の環境はきっと良くなります。そうなれば人生は楽しくなり、後から幸せがついてくるはずです。
そのためには、自ら切り開いていく勇気と実現に向けた努力が大切です。努力の量に応じて人は成長し、環境を変え、必ず幸せになるはず。そうやって自分の人生を切り拓いていきたいです。
弊社において“努力”は重要なキーワード。努力できる人が、一番成長している人です。コツコツと努力できる人と一緒に、働きたいと思っています。弊社で求める人材は、現時点の能力より、努力する能力を持った方を歓迎しています。
ーーその価値観が、企業理念にも反映されているのですね?
そうです。弊社の企業理念は「大切な人を幸せにしよう」。他の人と交わることで、自分の努力によってもたらされた幸せがより実感できるのではないでしょうか?
誰かに感謝される喜びは、どんな人にとっても嬉しいことでしょう。大切な人が幸せになれば、自分の幸福感も高まり、自分自身も成長します。周囲を幸せにすることで、人脈が広がり、楽しい人生がついてくるでしょう。
こうした考え方は、行動指針にも反映されています。入社される方には、私たちと同じように「周囲の人に喜んでもらえる幸せ」を感じながら、仕事に取り組んでほしいと思っています。自分の行動によって仲間と成長し、幸せだと思える会社を作っていきましょう。