自分が本当にやりたいことは、何だろう──常に自分に問いかけ続けているのが、今回取材した大井さんです。弱冠20歳で株式会社OfficeBrightに入社し、現在は営業事業部で活躍されています。
株式会社OfficeBrightは、「営業」「HR(人材)」「建築」「マーケティング」の4事業を軸に設立されたスタートアップ企業。25歳前後の若手社員が多く活躍し、急成長を遂げています。大井さんには入社の決め手や、仕事のやりがいについて詳しく伺いました。
大井偲生 / 営業事業部
近畿大学 経営学部 経営学科中退。前職は販売スタッフとして大手携帯ショップでのキャリアをスタートさせたが、株式会社OfficeBrightへ転職。現在、入社5ヶ月を迎えた。コミュニケーションスキルの高さを活かし、さらなるキャリアアップを目指して活躍中。
コロナ禍の生活で心に湧いた疑問。「このままでいいのか?」
ーー大井さんは大学を中退されていますが、何か理由があったのでしょうか?
中退を考えるようになったきっかけは、コロナ禍での「緊急事態宣言」です。入学してからずっとリモート授業で、大学に講義を受けにいく機会もなく、自宅にこもってばかりでした。もちろんこのまま通って卒業しても良かったのですが、「もしずっと大学に通えなかったらどうしよう」と考えると迷いが生じたんです。奨学金を申請していたので、大学に4年間通うとなると卒業後に400万円の負債を抱えてしまうことも気になっていました。大学に通えない状況と、将来の返済を天秤にかけた時「この状況で400万円をかけてまで行く意味はない」と感じ、中退を決めました。親は驚いていましたが、最終的には自分の決断を理解してくれました。
ーー社会人としての最初のキャリアは、どういったものでしたか?
高校の先輩の紹介で、携帯電話の販売事業を行っている会社に入りました。
中学からサッカー部で副キャプテンをしていて、コミュニケーション力には自信がありました。しかも「携帯電話」は生活に身近な商品。人と接することで自分の強みが活かせるだろうし、使ったことがある商品を扱うことで営業力も身につきそうだと思いました。
最初に配属されたのは、ヨドバシカメラ梅田店。ドコモの携帯電話販売・機種変更を担当しました。大型店舗に配属されたので、「ここから成り上がって、どんどん頑張っていくぞ!」と思っていましたね。
ところが、少しずつ違和感を覚えるようになってきたんです。僕の担当は、来店した方の機種変更が中心。例えば、他社の携帯電話からドコモへ乗り換えて新規契約をする「ポートイン」という業務があります。利益率が高くなるため、成約できると高い評価が得られます。「僕もやってみたい」と思っていたのですが、規模の大きい会社だったこともあり、役職の枠が埋まっていてなかなか任せてもらえませんでした。
ーーよりチャレンジングな環境で、自分の力を試したかったのですね。
そうですね。指示された仕事をするだけではなく、自分から考えて自由に動ける仕事がしたかったんです。裁量の大きな仕事ができないかと考えていた時に、偶然、OfficeBrightで働いている方と出会いました。「もっとチャレンジできる環境で働いてみたい」と相談したところ、「OfficeBrightに来てみたら?理想が叶えられるかもよ」と誘ってもらい、すぐに淀澤社長と対面で面接。転職を決めました。
まだ20歳。若くして一生分の経験値が積めるチャンスの中にいる
ーー淀澤社長との面接ではどのようなお話をされたのですか?
今思えば、人生相談のような面接でしたね。「もっと営業力をつけて、お金を稼ぎたい」と話したことを覚えています。僕は経済的に豊かではない家庭で育ったので、苦労もしてきました。サッカー部で使っていたスパイクは、ボロボロになるまで使っていましたね。ボロボロのスパイクを見ながら、「自分が将来家庭を持つようになったら、お金でなんとか解決したい」とずっと思っていました。歳の離れた兄弟もいるので、早く経済的に自立して、家族を支えたい気持ちもありました。そのためにも、もっと自分の営業力を高めて収入アップを目指したかったですし、何よりも挑戦しがいのある仕事がしたかった。営業の基礎はすでに学んだので、次のステップへと進みたかったんです。
淀澤社長は「そういうことなら、OfficeBrightで働いてみるのはどうだろう?待遇などの条件面についても相談できるよ」と言ってくれました。
ーー特に印象に残っている淀澤社長とのやり取りはありますか?
「まだ20歳。トヨタでは20代のうちに、いかに一生分の経験値を積めるかどうかが問われるよ。大井さんも同じ。今はまだ、何も分からないかもしれない。でも今のうちに、経験できることはすべてしておいた方がいいと思う」と言われたことが、今でも心に残っています。OfficeBrightで活躍している先輩社員も、24〜25歳ぐらいが多いので、説得力がありますよね。社長だけでなく、先輩たちも目をかけてくれて、ここまで育ててくれたと感じています。
ーー入社してからは、どのような仕事を担当しているのですか?
ドコモの携帯電話をPRする催事イベントでの営業です。まずはお客様に直接声をかけ、お話をお聞きします。
話しているうちにどんどん仲良くなって、話題も広がっていくところがまた楽しいんです。「趣味は…」「あのお店のメニューが美味しくて…」など、世間話をしているうちに、相手の経験が自分のことのように感じられ、さらに仲良くなっていく。この繰り返しが、すごく好きです。
ーーそれは素晴らしいですね。最初から好調だったのですか?
いいえ。自信があったはずの営業ですが、商談力が低いと改めて気づかされました。僕はその日の気分によって、パフォーマンスに影響が出てしまうタイプでした。安定して成約できる日は良いのですが、思うように成果が発揮できない日もあるわけです。そうすると、気持ちが落ち込んでしまい、ますます成果が出せなくなります。
そのため、先輩にお願いして営業トークのロールプレイに何度も付き合ってもらい、お客様が来店する前に必ず練習していました。もちろん、最初はセリフを覚えるだけで精一杯。お客様と商談している横で、先輩にフォローしてもらいながら進めていましたね。間違っている箇所は率直に指摘してもらい、すかさずメモをして後から復習しました。
この経験を通じて、「お客様と話すときは構成を考えよう」と思えるようになりました。人と話すことは好きでしたけど、今まではわりとやみくもに話していたかもしれません。自分の頭の中で整理しながら構成を考え、最後まで商談できるようになったことにも大きな達成感があります。
また、淀澤社長に「気持ちで仕事をするな」とアドバイスされてから、気分に左右されず成約できています。目の前の仕事に淡々と集中できるようになってから、1日の生産性が安定するようになりました。
まずは小さな目標をクリアし、さらなる高みを目指したい
ーーOfficeBrightに入社して5ヶ月が経ちました。社内の雰囲気はいかがですか?
入社してみて良いと感じた点は、個人の実力にフォーカスしてもらえる風土が根付いているということです。年齢や入社年次に関係なく、完全に実力だけで評価してもらえていると思います。代表も一人ひとりの成果を、数字でフラットに見てくれています。例えば、毎日の契約数を代表が自ら細かく確認してくれているので、とても安心して目の前の仕事に集中できています。目標達成のためのアプローチ数、商談数も分析して、分かりやすく伝えてくれているので信頼しています。
ベンチャーなので、職場環境や事業自体も未完成なところはたくさんあるのですが「みんなで作っていこう!」という活気がありますね。出来上がったビジネスを淡々とこなすのではなく、むしろどんどん拡大していこうというエネルギーの強さはすごいです。僕自身も、会社を大きくし、事業拡大とともに成長していきたい気持ちがあります。将来的にはグループ内の事業会社で幹部として活躍できる可能性もあるので、まだまだチャンスが開かれているのではないでしょうか。
ーー今後の大井さん自身が目指したいキャリアについて、教えてください。
実は、僕のようにドコモの携帯電話販売で多くの契約を獲得し、成果を出し続けている先輩社員がいるんです。僕は催事イベントを支えている一社員ですが、先輩は僕らのチームの責任者としてマネジメントを担当しています。4〜5名のチームをまとめているのですが、まだ入社1年目なんですよ。入社1年という短期間で実現している姿を目の当たりにして、僕も目指してみたいと思っています。
チームのマネジメントを実現したら、次は幹部になる。それが目標です。そのためにも、責任者としてしっかり実績をあげる必要があります。今はまだ20歳。同級生が卒業して新社会人になる頃、僕はすでに一つの事業を任される幹部になっている…という状況になっていたら、大きな差がついているだろうなと想像します。収入も経験も、きっと違ってくるでしょうね。そうなったら、理想的です。
淀澤社長にも「このWantedlyの記事を見て入社する新人を育てれば、売れる営業人材が活躍するチームが作れるよ」とアドバイスされました。自分自身が今よりもさらに"売れる営業”になり、その経験を次世代のメンバーに伝えて人材育成をしていく。この流れが、今後のモチベーションアップにつながっていきそうです。
ーー大井さんから見て、どのような方がOfficeBrightで活躍できると思いますか?
成長意欲のある方、とりあえず何かをやってみたい方が向いています。周りのメンバーの成長を喜びながら、自分も一緒に成長していきたい方も向いているでしょう。僕のようにしっかり稼ぎたい方も、良いと思います。自分の実力をしっかり評価してもらえるので、満足できる収入が得られます。
設立してから間もないスタートアップ企業で、営業の仕事をするとなると「気合いで乗り切るぞ!」というイメージがあるかもしれません。ただ、淀澤社長によると僕は「ローギアなタイプ」らしいです。もちろん、ガッツがあってどんどん成績を伸ばしていく営業スタイルの人もいます。でも僕のようなローギアタイプは、一喜一憂しない分、安定した業績を維持できるそうです。また、成約率が目立って高くなくても、淡々と一定量に取り組んで成果を出していく面がありますね。
「どうしても“営業=ガッツがあるから活躍できる”と思われがちだが、そこに風穴を開けるロールモデルになってほしい」と期待されています。会社としても「誰もが輝きを見出せる社会へ」との理念を掲げているので、その期待に応えられるようにがんばっていきたいと思います。