「子育て」も「キャリア」もどちらも大事。公庫農林出身の私が思うLBP ReFarm(畜産・酪農専門アドバイザリー)の魅力とは
こんにちは、LBP ReFarmの岡田と申します。
2024年9月に日本政策金融公庫(農林水産事業)から転職して、早くも5か月が経ちました。
業務に慣れてきつつも、まだまだこれからではありますが、私と同じように転職を検討されている金融機関の方、女性の方にLBPやReFarmの魅力、私の働き方をお伝えできればと思います。
(LBPReFarmに興味がある方はこちらもご参照ください)
1.今まで何をしてきたか(自己紹介)
私は東京出身なのですが、小さいころから何となく自然が好きで、大学では農学部で森林科学を専攻していました。専門は森林生態学で、北海道に生えるエゾマツとトドマツという木の倒木更新という事象について、環境や遺伝の影響を調べていました。農業サークルにも入り、茨城県の農家さんのところに毎月通って色々と教わっていました。
研究は面白かったのですが、少しマニアックな面もあり、もう少し経済的な面から一次産業に役立ちたいと、大学院修了後、日本政策金融公庫(農林水産事業)に入庫し、育休を挟みつつ7年ほど、支店で融資・審査業務を担当しました(業種は施設園芸、酪農、養豚、観光農園、養鰻、海苔などなど…)。その後、また育休を挟みつつ5年ほど、本店の再生支援部で、支店の債権管理・再生支援業務の監督や二次査定を行いながら、抜本再生案件には直接関与し、事業再生支援の経験を積みました。
↑大学時代は森と畑と時々実験室で過ごしました。
2.どうしてLBPに入社しようと思ったか?
転職を考えたきっかけですが、私には子供が3人いまして、保育園や習い事、諸々の状況を考えると家族で引っ越しも単身赴任も大変なので、全国転勤を続けるのが難しくなったことです。前職のまま地域を限定した職種へ変更することも考えましたが、これまでの経験から特に事業再生の難しさ・面白さを感じていた一方で、金融機関ではジェネラリストを育てるために部署異動が続くことから、もっと1社1社の経営課題の深堀りや、その解決に深く関与できるようになりたいと思うようになり、転職を決意しました。
転職活動は出産のタイミングもあったのでゆっくり行っていましたが、3人目の育休が明ける頃、LBPが酪農・畜産専門サービスであるReFarmを立ち上げたところと聞き、とても面白そうだと感じました。前職では再生支援部にいましたので、LBPの名前は個別案件でしばしば聞いていましたし、社内の評判もよかったので、仕事の質については信頼していました。
一方で、やはり激務であろうことが不安でした。私の夫はフルフレックス、出張以外はほぼフルリモート勤務でかなり融通が利き、料理も好きと、働く女性としては恵まれている環境だとは思いますが、やはり子供が3人、下の子はまだ1歳となると家事育児は夫婦2人でがんばっても大変なので、あまり残業できない中でやっていけるのかなと悩みました。
ただ、採用面談の中で、同じような状況で時短勤務等を活用しながら働いている女性が何人もいると伺ったこと、1歳の子は保育園に入ったばかりで発熱が多いと相談したところ試用期間中でも子の看護休暇は取得できると言っていただき(これは実際とることになりました…)、そういう働き方も認めていただけるのであれば、やってみようと思いました。
育休明けで転職というのは我ながら思い切ったと思いましたが、育休明けの方がかえって今持っている仕事がないし、また近々内部異動が予想される時期でもあったので、どうせ仕事内容が変わるなら、という気持ちもあって決断することができました。
3.LBPに入社してみてギャップはあるか?
元々業務内容をある程度わかっていたこともあると思いますが、あまりギャップはありません。
業務時間については、保育園のお迎えが必要な日は時短勤務の定時で帰っていますし、そうでない日も18時頃には帰っています。学校や保育園で用事があるとき等は在宅勤務もしています。夫婦ともに出張や会議、研修等でお迎えが間に合わないときには、保育園の延長保育もうまく使っています。
その業務時間でできる範囲で業務をさせてもらっています。その分、まだまだではあるのですが、Excelの基本的なスキルの速度向上からChatGPT、python等、何でも使って効率化できることはしようと思っています。そういったスキルを業務で活かせるように研修があったり、以前の研修動画等が保存されていて見ることができるのも、充実しているなと感じています。
↑まだまだ小さい子供たちです。
4.現在の業務、おもしろさ(苦しかったこと、嬉しかったこと)
酪農・畜産専門サービスReFarmのミドル業務をしています。業務は多岐にわたりますが、いただいた財務データから財務分析や簡易な計画の作成をしたり、農業関係の制度は複雑なので、リサーチ等もしています。金融機関でも決算書や試算表をもらって見ることは多いですが、LBPでは何万行もある仕訳データをもらって、月次で財務を見るのはもちろん、1つ1つの取引を確認したり、個社の会計手法を理解した上で分析することができるので、会社の理解が格段に深まります。各種制度についても、何となくの理解だけでなく、経営方針を変更した場合の影響等もイメージしながら深く調べています。
社内での業務だけでなく、夫に子供の送り迎えを任せて、日帰り出張に行く機会もありました。やはり実際に現地に行くと、お客様の人柄だとか、農場がよく片付いているとか、牛が立派だとか、事務所がきれいだとか、肌で感じることが多いですし、ご飯やアイスがおいしかったりと楽しいことも多いです。行けそうな出張には誘ってくれる上司に感謝です。
個人的にとても面白かったのは、酪農のお客様から牛のゲノミック育種価(遺伝子情報から枝肉成績や、産乳能力等各種能力を予測したもの)のデータをいただき、最初は何が何だかわからなかったのですが、学生時代の生物学の知識をアップデートしつつ、色んなサイトで見方を調べ、乳牛の産まれた年ごとに各種能力値の平均値をとってみたら、上がっている値(産乳量等)と下がっている値(娘牛の妊娠率等)がありました。そのグラフをお客様に見せたら、「育種価を意識して種付けしているが、こういう確認はできていなかった。でもグラフを見ると重視している能力は確かに上がっている、一方であまり気にしていない能力もそこまで下がっていないので安心した」とか、「この指標はかなり改良が進んだので、今後はこの能力(乳質等)を重視したい」といった一段深い議論に繋がり、とても興味深かったです。また、その農場は自家育成にこだわりがありますが、その意味もよく理解できるようになりました。
最近では、酪農の動態表(乳牛の育成・死亡・出荷などによる頭数の推移の表)を作るときに、新設の農場なので産次別のバランスが悪いことが課題だったので、複雑にはなりますが産次別に動態表を作成しました。すると、このままでは1、2年後にかなり頭数が減ってしまうことがわかり、対策について議論しているところです。お客様は、バランスが崩れていることは認識しつつもそこまで問題意識をもっていなかったので、実際に数字で示すことで、課題の明確化・お客様の理解に繋がったと感じます。
辛かったことは、正直そんなにないのですが、やはり転職直後というのは、仕事も人間関係も慣れないので、とても疲れやすくて、子供の風邪もうつりまくって大変でした。対処法は、シンプルになるべくよく寝るようにしていました(笑)
5.転職を考えている方にメッセージ
女性は働き盛りで出産や育児もあり大変だと思いますが、大変な中だからこそやりがいがある仕事を求めている人も多いと思います。LBPではそういう仕事ができると思います。
ReFarmに関して言うと、私は学生時代、新卒の就職活動の時には、農学部で学んだことを活かせる仕事が少ないと感じていましたが、ReFarmは農学部出身や農業に興味があって、農業に関われる仕事がしたいとか、経営にも興味があるという方にはぴったりの仕事だと思います。酪農・畜産は生産活動に生物としての様々な縛りがあり、1つの指標を見ていても実態がつかめませんし、絶対的な最適解というものはなく、色々な形の農場があります。それをうまく表せるようにメンバーでも色んな分析をしてみているので、前職や大学で学んだこと等、それぞれの専門分野を生かせるのも面白いところです。
転職は不安が大きいと思いますが、LBPの皆様は色々丁寧に教えてくれますし、一緒に牛天神に初詣でに行ったりと仲もよいので、楽しいですよ。
本稿を読んで、LBPに興味を持たれた方はぜひご応募ください。お会いできるのを楽しみにしています。