1.はじめに
このページに目を止めてくださってありがとうございます!
2022年にLBPにジョインして、事業再生のアドバイザーをしております長井謙(ながい けん)と申します。タイトルのとおり、私は、公務員出身でLBPに参画した、(自分で言うのも変ですが)珍しい経歴の持ち主です。
このページに辿りつかれた方の多くは、私と同じく、公務員の方でご自身のキャリアを模索されておられる方だったり、異業種からコンサル・財務アドバイザリーという職種に挑戦しようと考えておられる方だったりするのだろうと思っています。
本稿では、まだまだ浅薄ではありますが、LBPでの私の経験などをご紹介し、公務員という全くの異業種から参画した立場から見た、LBPという場所の魅力について、私の考えをシェアしたいと思います。
2.今まで何をしてきたか(自己紹介)
私は、LBPに参画するまでの約12年間、中央省庁の国家公務員(いわゆる官僚)として働いていました。
「官僚」というと、テレビドラマやニュースでは「悪い奴」として登場することが多いので、あまり良くない印象をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、まあ、私もそこまで褒められた人間ではないですが、そこまで極悪人ということもないと思います。(笑)
国家公務員としては、文部科学省、経済産業省、厚生労働省、復興庁と多くの省庁で勤務いたしました。
その中で、法律の改正案を起草し、国会での成立まで奔走したり、様々なガイドラインを作成したり、補助金事業を立ち上げたり、総理や大臣の国会答弁を書いたり、審議会を回して政策を前に進めたり、不祥事対応をしたり・・・・等々、書き始めればキリがありませんが、役人としての経験は一通りしてきたと思っています。
特に良い経験をさせてもらったのは、2019年からの2年間、岩手県花巻市の副市長を拝命したことです。
行政の最前線である基礎自治体の仕事に、副市長という立場で統括的に携われたことは、簡単には得難い、貴重な経験だったと思っていますし、下記のとおり、この経験が、LBPへの参画に繋がった面があると思っています。
こうした役人生活の中で、様々な立場から、あるいは多様な目線から、この国や社会のことを考える機会をたくさんいただきました。言い方を変えれば、立場や目線の数だけ、この国や社会の見え方があるということを勉強させてもらいました。
副市長時代の議場での写真です
3.どうしてLBPに入社しようと思ったか?
岩手県という場所で働いたこと、復興庁において被災地に関わったこと、あるいは元々私自身が富山県の出身であったこと。これが、というトリガーのようなものがあったわけではないのですが、いつの間にか、自分の中で、日本の「地方」というものが無くなってしまっては嫌だな、という想いが強まってきたことに気が付きました。
今の言葉でいえば「地方創生」ということになりますが、地方活性化といった課題は、(時代により多少形は異なりますが)戦後の時代から常に語られてきており、古くて新しい課題です。
それ故、その語り口にも様々な切り口はあるのですが、私は、地域の経済・産業という点から、この課題に携わっていきたいと考えました。地域の大きな課題は、人口減少(中でも少子化、都市部への人口流出)ですが、若い世代にとって、良質で魅力的な「雇用」がなければ、人は少なくなる一方だと考えたからです。
そして、良質な「雇用」を起点として、その地域の経済がよく回っていくこと。それを実現していくためには、パブリックサイド(役所)だけでは限界があり、ビジネスサイド(民間)も含めた(陳腐な言葉になりますが)「官民連携」での取組みが欠かせないと考えました。
しかし、その中で、私自身は、ビジネスサイドの経験・知見がなく、特に地方産業の中心となる中小企業の実態も分かっていないということが、キャリアの中での穴になってしまっていると感じました。
そこで、自分に「足りないもの」を埋めるべく、自分のネクストキャリアに向けた転職をしようと決意をするわけですが、ビジネスサイドの経験を積むのであれば、地に足を付けて、財務諸表の数字から事業を考えられるようになるべきということや、「雇用」という観点から考えるのであれば、地域の雇用が失われる一番の危機に対処する「事業再生」領域での経験を積むべきという観点を持って、転職活動を開始しました。
以上が、私の転職の「軸」であったわけですが、皆さん、ここで、「地方」×「中小企業」×「財務」×「事業再生」という切り口で、転職先をサーチしてみてください。いろいろと情報を集めると、結局、LBPが筆頭になってくるはずです。私も、同じでした。それが、LBPを選んだ理由と経緯となります。
4.LBPという場所の魅力
仕事の具体的な内容については、多くの先輩・同僚がWantedlyの記事の中で書かれていることに相違ないので、そちらに譲りたいと思いますが、私から見て、LBPが白眉といえるのではないか、という点を一つご紹介したいと思います。
LBPは、財務アドバイザリーであり、基本的に「数字」でモノゴトを語ることがベースにあります。そして、第三者として現場に常駐しながら、ハンズオンで企業のご支援をする点に「売り」があります。
事業再生の仕事として、対象企業の「事業計画書」を作成していくことになりますが、当然、「これまでどおり」ではダメで、何らか企業が変わるためのアクションをしていかなければならず、計画を遂行していくことを考えれば、そのアクションは会社の方たち自身で議論して、納得して、形にしていく必要があります。
その際に、LBPとしては、詳細な財務シミュレーションや分析結果など、アクションを検討するに当たっての前提となる「数字」をご提供します。この「数字」があることによって、議論が発散しづらく、企業の中での目線も統一しやすくなります。そして、現場常駐しながら第三者として企業に関わる中で、会社との信頼関係を築き、会社のアクションを促していきます。
「数字」×「第三者性」×「現場常駐」という中で生まれるLBP流の仕事のクオリティは、業界の中でも白眉と言えるのではないかと勝手に思っています。
5.転職をご検討している方に向けて
偉そうなことをたくさん書きましたが、私も、Excel操作から、スライド作成、財務やビジネスの知識まで、足りないことだらけで、現在進行形で苦しんでいるところです。
ただ、「足りないものを埋めにきた」のだから、「足りないことだらけ」なのは当たり前です。
転職を考えておられる皆さんも、きっと現在の仕事で、仕事内容にせよ、自分の能力や経験にせよ、「何か足りない」という気持ちをお抱えなのではないと思っています。
でも、だからこそ、未経験の領域に飛び込むことに不安を覚えて、「自分にできるだろうか」と躊躇っていらっしゃると思います。
「できるだろうか」と問われれば、結論から言うと「できるわけねーだろ」。正確に言えば、「できるわけないけど、それでお金をもらうのだから、やるしかない」、でも、「やっているうちに、気づいたら、半年前よりは、前進していることに気づく」ということだと思っています。これって、どの仕事でも同じですし、皆さんの現職でも同じように歩んでこられたのではなかったでしょうか。
繰り返しますが、「足りないものを埋めにきた」のだから、「足りないことだらけ」なのは当たり前です。
まだまだ短すぎる経験ではありますが、その中でも、LBPが全国の金融機関やクライアントからどんなに信頼を寄せられているかを感じるタイミングがいくつもありました。
同時に、そのような信頼を得るために、これまで、諸先輩方が、文字どおり心身をすり減らしながら高いクオリティの仕事を積み重ねてこられたということも感じました。
財務のこと、ビジネスのこと、地域経済のこと。LBPという場所で懸命に働いていけば、多くの学びがあります。きっと、皆さんが感じておられる「足りないもの」を埋められるだろうと思います。ぜひ、LBPを、皆さんのキャリアパスの選択肢の一つに加えてみていただければと思います。
6.今後の野望
私はいま、事業再生のアドバイザーとして、個社の再生に向けた仕事をしています。一方で、前述したように、私自身の根本的な課題意識としては、「地域経済」の活性化にあります。いわば、「点」としての再生だけでなく、「面」としての再生です。
このような課題意識を、以前弊社パートナーの牛越に話したところ、微笑みながら「その解は今のLBPにはない」と言われたことがありました。
ただ、私はこの言葉を「解はお前が見つけろ」という意味であったと捉えていますし、そもそも、この問題に関しては、ポンと置かれているような「解」は、どこにもありません。
私自身、まだまだ模索中ではありますが、地域に根差したファンドのノウハウを持つLBPだからこそできることもあると思っていますし、私自身の経歴も活かすのならば、役所を絡めた形での地域経済の再生を考えていきたいと思っています。
例えば、LBP流の財務モデリングを用いたシミュレーション、それに基づいた施策の意思決定という手法を、役所の政策決定の世界に導入できないか。政策の経済効果を定量的に分析した中で、政策の質を高めていけないか。それにより、面としての地域経済を進めていけないか。
・・・等々、私自身は、事業再生アドバイザーとしての修行の身ではありますが、目の前の仕事に懸命に取り組みつつ、公務員⇒LBPというキャリアの中で、自分の中に定まってきた「軸」を忘れずに、自分がやるべきことを見定めていきたいと思っています。
7.おわりに
ここまで、取り留めもない駄文をお読みいただき、ありがとうございました。あまり参考になったかどうか自信はありません。ただ、LBPにはこんな変わり種もいることを分かっていただき、そして、こんな奴を受けいれてくれているLBPの懐の深さをご認識いただくことができれば、本稿は一定の成功をおさめたと思っています。
ご興味をお持ちいただけましたら、是非LBPにコンタクトを取っていただきたいと思います。