はじめまして、LBPの白石と申します。
私は新卒で地方銀行に入行し約5年勤め、その後27才の時にLBPへ入社しました。 現在は、事業再生アドバイザリーチームのマネージャーとして事業再生の現場で働いております。 私は“未経験者”としてこの事業再生の世界に入ってきました。
きっと本稿を見てくださる方にも多いであろう“未経験者”として”事業再生”の業界にはいった経験を基に、事業再生とLBPという組織についてつらつらと書き連ねさせていただきます。
<転職してきてから今まで> 転職当時の私は地方銀行で個人営業を主体に活動していたこともあり、 事業再生はおろか法人融資に関する知識も少なく、 LBPのことはエージェントの紹介で知るレベルでした。
入社当時を思い返すと、「コンサルタント」なるものへの漠然とした憧れを抱き、 原体験的なものがあるわけではないなかで、ふらっと踏み込んでしまったのが “事業再生の世界”でした、、、。
最初は本当に大変で、私が一生懸命作ったページが報告書では 1枚も原型を留めていなかったことを鮮明に覚えています。
そんな私でも社内外を問わず多くの方に迷惑をかけながら、 あらゆる場所で助けて頂きながら日々を乗り越え気が付けば約5年の月日が流れました。
今となっては、案件の責任者であるPMとしてチームメンバーとともに 事業再生支援業務に従事しております。 この激動の5年間を振り返ると、思えば遠くにきたもんだなぁと感じています。
<事業再生業務について> ■どんな業界で何をしているの?
「コンサルティング」という大きな業界のなかに、財務に関する専門的な助言を行う 「財務アドバイザリーサービス(以下、FAS)」という分野があります。
例えるならば、金融業界の銀行みたいなものです。
弊社は独立系のFASにあたり、その中で私は 「事業再生支援アドバイザリーチーム」に所属しております。
業務内容をざっくりいえば、厳しい状況(再生局面)にあるクライアントに 財務を起点とした助言をすることでクライアントの事業再生を目指していく業務になります。
定義は様々で良いのでしょうが、私は「事業再生」という言葉を、 何らかの理由で厳しい経営状況に至っている事業を健全な状態に戻すまでの取組と捉えております。
もう少し分解しますと、クライアントの実態把握(なんでこうなっちゃったんだろうか?)に向けた Due Diligence(以下、DD)→DD結果を踏まえた事業再生計画の 策定支援(何でどうやって稼いで、どう解消するの?)→ 計画成立後の実行フェーズ(経過観察と軌道修正)の流れで事業再生の支援を行っております。
再生の実現には時間がかかりますのでクライアントと長いお付き合いをさせて頂く機会も多くなります。
事業再生が叶えば、事業が残り、そこで働く従業員の雇用と生活が守られ、 少し良くなるかもしれません。
また、弊社は単なるアドバイザリー業務に留まらず全国問わず常駐するスタイルでの支援なので、 現場で経営者や、チームメンバーとともにクライアントの事業再生計画を真剣に考えることになります。
地方出張はご家族のご理解が不可欠ではありますが、 これはLBPでの事業再生支援業務の醍醐味ではないでしょうか。
■LBPでの事業再生業務について振り返って
<最後の資金を託されていることの怖さとやりがい>
再生局面にあるクライアントは程度の差はあれ、多くのケースで資金繰りが逼迫しております。 そのため、 我々が受領する報酬は本当に困っているクライアントのなけなしの資金 です。
また、金融機関(債権者)からも「今回が最後のチャンスですよ。」というような 言葉を聞かされることが多くあります。
企業にとって資金は残り時間となりますのでスケジュールが非常にタイトな状況も生じます。 現実に現場で資金繰りを見ているとその厳しさを痛感する局面が非常に多いです。
故に、クライアントの期待に何とか応えたいと精一杯知恵を絞る仕事でもあります。
厳しい局面だからこそ、お客様からの感謝を直接伝えてもらえることも多く やりがいを感じる瞬間でもあります。
<再生案件の責任者(以下、PM)になると視野が一気に広がる>
事業再生案件のPMをこなすには「総合力」が必要です。
PMは再生に向けた経営者とのコミュニケーションはもちろんのこと、 究極的には一人で論点として想定される事項(財務、税務、法務、M&A、再生スキーム論等)を 一定程度は把握し、適切に利害関係者に説明することが求められます。
ですから、スタッフとして案件に関与するのとPMとして主導するのには雲泥の差があります。
何件かPMをこなしていくと、自分なりの形のようなものが出てきて来て、 少しではありますが事業再生アドバイザーになれたような気がします。
矛盾するようですが、LBPは組織で動いていますし、案件を組織として成立させる必要があるので 組織として最大限のサポートをします。
最近では、嘗ての個人事業主のような属人的なスタイルから、 共通化に向けた取り組みも始めており未経験者の方でも 早期に業務になじめるように一定の配慮をしております。
仕事は山ほどありますので未経験でも様々なことを経験する機会が多いです。
また、クライアントが中小企業ですから、(格好よくいえば)部分ではなく 全社の経営戦略をクライアントと考えることができます。
入社2~3年目にはPMをこなす機会が出てくるのはLBPの事業再生ならではないでしょうか。
<どんな商売にも共通する数字に基づいた思考法>
私は「数字」を基礎にした思考は、どの業界でも、どんな状況でも普遍的なものだと感じております。 どんな商売でも、企業の活動結果は財務情報に限らず最終的に「数字=結果」として表れます。
日々のアドバイザリー業務では「数値」の背後にある”ファクト”を特定し、 「数字」で事業を語ることに拘っております。
非常に泥臭く、最初は「なんでそこまで?」と思うような業務でもありますが、 何十年と経営をしてきた経営者と同じ土俵で話を聞いてもらうためには不可欠な要素です。
「数字」を持たない空中戦では協議が深まりませんが、「数字」を基礎にした協議であれば、 経営者も耳を傾けてくれより深い協議をすることができます。
個人の経験を振り返っても、入社当初に優秀な先輩たちの思考法を 側でみることができるのは稀有な経験でした。
〈LBPという組織について〉 業務において求められるレベルと自分のレベルの差は強烈であり、 入社当初のことは、今思い返してもとても苦しい思い出であります。
しかし、LBPのメンバーは一生懸命取り組んでいる人を大切にしてくれるはずです。 私も呆れられながら辛抱強く案件にアサインしてもらうことで成長する機会を与えてもらえました。
少し立場が変わった今としては、新しく入ってくれる方々には”PM”を担うところまで 辛抱づよく取り組んでもらえることを願っておりますし、それがLBPのためでもあります。
弊社のメンバーを見ていてももともと事業再生という分野に関心を持つ人は、 困っている人の力になりたいという心優しい人が多いと思いますので 安心して飛び込んできて欲しいです(私見ですが)。
昔話ですが、あまりに疲弊した私をみかねて、パートナーの牛越と永井が 当時の彼女(今の妻)と食事に連れて行ってくれたこともありました (その節はご心配をおかけしました、、、。)
LBPの社名には、クライアントの長期的な黒字(ロングブラック)を確保する パートナーでありたい、という想いが込められています。 また、「黒」という色にはアドバイザーとしての中立性と黒子としての矜持も込められております。
この意味は、巡り巡ってクライアントを守るために必要な要素です。 ここでは割愛をしますが”外部専門家”と呼ばれるアドバイザリー業務に触れて頂くと、 徐々に理解できると思います。よければ面談時にでも聞いてみてください。
我々は、最高水準のアドバイザリー業務を通じて、 本当に困っている人の力になることを目指しております。
LBPグループはM&A、税理士法人、監査法人、ファンド、コンサルティングチームなど 組織としても拡大途上です。
厳しいことも多いですが、LBPグループはプロフェッショナルファームとして 最高水準のアドバイザリー業務を通じて、目の前のクライアントの永続的な黒字の実現のために、 ひいては日本経済の発展のためにグループの総力を挙げて取り組んでおります。
少しでも興味をいただいていただければ、遠慮なく話を聞きに来てみてください。
冒頭にも記載しましたが、どんな方でも熱意と覚悟をもっていただければ大丈夫です。
いつか本稿を読んでくださった方とお会いできるのを楽しみにしております。