こんにちは!アクセルラボの広報です。アクセルラボは、住宅をスマートホーム化する「SpaceCore(スペースコア)」や、その中核となるIoTの技術「alie+(アリープラス)」を住宅や住宅分野以外に提供しているスタートアップです。
2023年10月より、アクセルラボの8期目がスタートしました。そして、このタイミングでMission・Vision・Value(以下、MVV)を刷新することになりました。今回は、MVVを刷新することになった理由や、そこに込められた想い、アクセルラボはこれからどこ目指しているのか、など、小暮社長と役員メンバーにインタビューしてきました!
▼今回インタビューした方々
Missionで表現したのは、IoTが普及した世界
ーー以前のMissionは「暮らしを次のフェーズへ」でしたよね。なぜ変更することになったんでしょうか?
小暮:アクセルラボは、成長フェーズを迎え、新たな社員を多数迎えている中、改めて人事考課制度を見直す必要がありました。昨年(2022年)の10月ごろから、どのような基軸で評価するのか、さらには、どのような人材が欲しいか、どのような組織を作っていきたいか、などを議論し始めました。そこで、VisionやValueの見直しが必要だという結論に至りました。
「暮らしを次のフェーズへ」という以前のMissionは、個人的にとてもしっくりきていて、変えるつもりはなかったんです。ただ、事業のことであったり、実現したいことを突き詰めていくと、我々の事業領域は今や暮らしだけではありません。当初は、VisionとValueの変更に着手しましたが、よくよく考えるとMissionが少し釣り合っていないと思い、まずはMissionを刷新することにしたんです。
Missionは企業においての憲法みたいなものです。それがなかったらただ利益を求めるだけの集団になってしまいますしね。
宇田川:我々のメイン商材は住宅をスマートホーム化する「SpaceCore(スペース・コア)https://space-core.jp/」ですが、7期目からはそれに加え、IoTエンジン「alie+(アリープラス)」の提供を開始しました。今後、住宅業界で培ってきたIoT技術を住宅領域のみならず、他の業界にも広げていくためには、Missionも変えていく必要があると考えたんですよね。
大嘉田:例えば、不動産業界とメインに取引をしてきたアクセルラボが介護やホテル等の業界と提携を進めていく中、相手からするとどう見えるのだろう?と考えました。暮らし”から”テクノロジー”にフォーカスしたMissionにすることで、私たちが実現したいことが伝わるのではないかと思いました。
ーー細かい部分の変更点でいうと、”テクノロジーを偏在させて〜”の部分は、”テクノロジーを実装させて〜”に変わったんですよね。
小暮:偏在も実装も似た意味ですが、よりわかりやすくしようという意図です。
青木:偏在も実装も、空間にテクノロジーが当たり前に存在している状態を共通イメージとして持っていました。”偏在”にしてしまうと、言葉の背景まで読み手に伝わらないのではないかという話になり、”実装”にしました。
小暮:このように、若干調整したワードもありますが、こういったフレキシブルな姿勢は良いことだと思うんです。様々なことに挑戦していく中で会社のフェーズは変わっていくと思いますが、我々は常にチャレンジングであることを重要視したいですね。
ーー「シームレスな世界」についてですが、小暮社長はこのMissionが決まる前からメディア取材で度々「シームレス」という言葉を使ってきた印象です。
小暮:そうなんです。僕は、ビジネスにおいてダイバーシティやシームレスという要素がとても重要だと思っています。僕はインヴァランス(小暮が2004年に立ち上げた不動産ディベロッパー。現在会長を務める)を立ち上げた頃から、シームレスという言葉が好きで、「シームレスな世界をデザインする」という一文は、IoTが普及した世の中をわかりやすく説明できていると思います。
大嘉田:実は、元々は「”IoT”を遍在させて」だったんですが、”テクノロジー”に変更したんです。IoTに付随するテクノロジーもあるので、「IoT」に限定しませんでした。既に「AI」などの技術領域で、様々な連携も進めているところもありますので。
Visionで”日本社会”にフォーカスしたワケ
ーー次はVisionについてお伺いします。以前のVisionは、「テクノロジーと空間をつなぎ、「家と暮らす」を日常に。」でした。そこから「alie+へのIoTデバイス接続数100万アクティブコネクトの実現」を経て、現在のものに変更しましたよね。
小暮:Visionは、『我々が何を目指すのか、実現したい未来・世界は何なのか?』を表したものです。Visionがないと、何年後に我々が何を目指すのか、目標も予算も立てられなくなります。スマートホームを日常にしていきましょう、と住宅に特化していたVisionを、「IoTを日本社会の当たり前にする」に変え、より広義の意味になりました。
宇田川:具体性があったほうがいいよね、と話し合いが進み、アクセルラボの事業計画に紐付けすることになりました。その明確な数字が「100万デバイス」です。
青木:1つ前のVisionは「100万アクティブコネクト」でしたが、それを実現した先に世の中がどうなって欲しいのか、と考え直しました。
100万デバイスが接続されることで、社会全体がIoTを認知し、当たり前の存在となって欲しいのです。教育やホテルなど、人手不足が深刻な業界でも、じゃあIoTのセンサーを導入しよう、IoTで無人化しよう、といった選択肢を持って欲しいんですよね。
▲MissionやVisionは、10月半ばに行われた8期目キックオフの全社会でもCTOの青木から直接メンバーに説明
ーー「100万デバイス」という数字はどう決められたんでしょうか?
小暮:今後目指している上場時の売り上げ目標の数字を達成した時に、使用されているIoTデバイス数が100万に届いている計算になります。
大嘉田:今、7年かけて大体10万デバイスくらいまで蓄積してきました。2028年に100万デバイスを達成するということは、今後5年で10倍にする計画ですね。
ーーでは、今回のVisionで”日本社会”にフォーカスした理由についてお聞きしたいです。
宇田川:けっこう賛否分かれるところだと思っています。世界を目指さないんですか?ってなりますよね(笑)
青木:当初は、「社会の当たり前に」などの別の候補がありました。経営メンバーの中でも、あえて日本に限定する必要はあるのか?と議論になりましたね。
大嘉田:これは、2028年という時間軸で区切っているからというのが理由です。もちろん世界を見据えていないわけではないのですが、冷静に今の社内の体制やリソースを鑑みて、すぐ海外展開するのか?と検討する必要がありました。
小暮:ホームセキュリティや介護など、日本固有の課題も明確になってきており、また、アクセルラボに期待してくれている日本企業も増えてきましたからね。
宇田川:お客さんと話していても、「IoT」という言葉が一人歩きして、どう活用したらいいのかわからないという企業さんって結構多いんですよ。だから、まずは国内で当たり前にすることを目指すべきだと思います。
青木:MissionとVisionの最大の違いは、Missionが存在意義を定義することに対して、Visionは3〜5年後の中長期的な視点で策定することなんです。「最高の〜」とか「世界の〜」という言葉をVisionに取り込んでいる企業もあります。しかし、「最高」の定義ってみんな違いますよね。プロダクトを作る際の基準が曖昧になります。「日本社会」と事業領域を切ることは、会社の方向性を決めることなんです。
ーーまずは日本市場に注力するということですね。「2028年までに」という区切りがありますが、なぜ2028年なんでしょうか?
小暮:100万デバイスというのが、5か年計画の達成において、極めて重要な指標になるからです。。
大嘉田:2022年まではインヴァランスの子会社から、組織や事業は独立していたものの、インヴァランスに依存していた部分もあり、完全独立企業とは言える状況ではありませんでした。2023年になり、オフィス移転をはじめ、社内システムなどの完全分離が実現できたことにより、新たな事業計画の達成を目指すことができるようになりました。
ーーでは、今後Visionを変更する可能性はあるのでしょうか?だとすれば、どういうタイミングで刷新しますか?
小暮:100万デバイスを達成したら、次の目標を掲げるべきだと思っています。
大嘉田:もしかしたら、100万デバイス達成したから次は500万、ではなく、違う観点になるかもしれません。
小暮:デバイス数じゃなくなるかもしれないですね。今のVisionを達成する頃には社員数も200人を超える規模にもなって、国内にいくつか拠点を持つようになると思いますし、その時にはViosionが変わる可能性がありますね。今後5年で、5人に3人は新しく迎える社員になっている計画です。
ーーでは最後に、今後どうやってMissionとVisionを社内外にどうやって浸透させていきたいかお聞かせください!
青木:まず1番は、「ブレない」ことでしょうか。MissionやVisionって正解がないんですよね。なので、これでいいのだろうかと考え込んで時間を使うことに意味はありません。このMissionやVisionは、セールス戦略やアライアンス、開発の機能を決定する際など、あらゆる場面での判断基準になります。決めたら全員で邁進することが大事だと思います。
小暮:具体的な施策はこれから考えていきますが、会社の壁に書くのとかどうでしょうかね。常に目に入るところに掲示するのって大事なんですよ。
大嘉田:Valueの浸透には、時間がかかるかもしれませんが、とにかく根気強く、浸透策を継続していきたいです。アクセルラボのValueを会議室の名前にするのもアリですよね。ミーティングの内容によって部屋を決めるのも面白いかもしれません。
小暮:となると、Valueの6つに合わせて会議室を増やさないといけませんね(笑)
ーーありがとうございました!MissionとVisionが確定するまでの経緯やそこに込められた想いがとてもよく伝わりました。
インタビューの最後にValueの話も出ましたが、次回の記事はValueの刷新について深掘りします!お楽しみに。続きはこちら