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創刊号:どうして農業とロボットというテーマを選んだか?(2021年9月10日配信)

💡このnoteは過去に配信したメルマガの内容を再投稿したものです

このメルマガではまずは、トクイテンをより知っていただくために8月6日の会社創業までの活動を紹介させていただきます。今回は私がどうして農業とロボットというテーマを選ぶに至ったかをお話しします。

まず、私は出身が岐阜県で小さい頃から農業が身近にありました。家から車で20分ぐらいのところに住んでいた祖父は春には山でとれたワラビやコシアブラを出荷したり、秋には親戚の柿農家の仕事をするというフリーターのような生活をしていました。私も休みの日には手伝って小遣いをもらうなどしていました。祖父は「山だけはちゃんと守れ。そうすれば生活はできる」と北の国からの田中邦衛のようなことを口酸っぱく言っており、よく「起業するなんて怖くないですか?」と私は聞かれるのですが、最悪山菜をとって売れば死なないというのが心の底にあったのかなと思います。(山菜を売っても年間100万円〜程度ですが)

2019年に前職のMisoca社を辞めた後、次にどんなことで事業をするかと考えていました。次にやるならと自分に決めた条件はこんなものです。

  • 直接社会のためになることをする(他の会社が儲けることをサポートする会社にはしない)
  • 事業として成立させるためにも今後成長する市場を選ぶ
  • 情熱を持って取り組めること
  • 同じことをしたくないのでMisocaと同じ、SaaSやソフトウェアだけの会社にしない

Misocaを創業したときは初めての起業だったので、とにかく自分の情熱が持てることで、大きくなれそうなことならいいという気持ちでしたが、今回は2回目ということや、私の年齢も40に近づいてきたのでより厳しい条件で選ぶことになりました。

そんな中、知り合いからJAの人を紹介してもらい、観葉植物を育てている施設の水やりの遠隔化の相談を受けました。そこで無職だったこともあり、実費だけでスマホから水やりができるシステムを作ったところ大変喜んでもらえました。その生産者の方は1年360日は施設に行って水やりをしていたそうです。私はWebカメラの設置と少しの電子工作をしただけなのですが、年間で何十時間もの節約になりました。この経験から私も嬉しかったのと同時に、農業のIT化の遅れの現状を知ることになりました。

そこで、農業に興味を持ったのですが、きちんと取り組むのなら「そもそも植物とはなぜ育つのか?」ということが気になってしまい、令和2年度の農業大学校の社会人研修の1年コースに通いました。そこで農業や植物生理の基礎を学ぶとともに、実地研修や、インタビューを通じて、さまざまな仮説を検証し、今後の有機農業と農業の効率化というテーマは何年かけてでも取り組むべき課題だと確信するにいたりました。

農業大学校は最初に「草むしりの練習」から始まり、草むしりに練習があるのかと衝撃の連続でしたが、やはり本からは学べないことが多くありました。特に天候との付き合い方や、実際の作業の大変なポイントは実は栽培よりも・・・などを身をもって体験できました。

そうして2020年は猛暑ということもあり農業大学校では肉体的に大変な日々だったのですが、それでも農業って楽しいと思えたことから「情熱を持って取り組めること」の条件は農業はクリアできたのではないかと次のステップに進むことにしました。

未来の農業とロボットをつくろうとするトクイテンの挑戦をよろしくお願いします。

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