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生産者が自由に遊べるBBQ。

BBQ&Co代表の成田です。
今年6月から始めたBBQイベント「Connect BBQ」にはカオスな企みがあります。
食材を提供してくれる生産者の方を招いて、お客様やスタッフと一緒にBBQを楽しみながら「おいしい」の背景を知ろう! というものです。

普段は食材の後ろにあって姿が見えにくい生産者さんですが、「Connect BBQ」では、くだけた雰囲気の中で、食に携わる真摯なこだわりや遊び心豊かなアイデアを気さくにおしゃべりしてくれるのでとても楽しいんです。

Connect BBQとは?

BBQ&Co企画、大蔵海岸「ZAZAZA」で始まったマンスリーイベント「Connect BBQ」。

■Connect BBQとは?

Connect(=つながり)。
お客様、BBQ&Coスタッフ、多彩なBBQカルチャーを持つ人たちがフラットに交わって「おいしい」「楽しい」発見がある場を作りたい、というのがこのイベントのメインテーマです。
お客様に食べていただく地元食材の生産・加工サイドとのつながりも生み出せたらと思い、生産者の方々も巻き込んだBBQを楽しんでいます。
(この記事を読んで賛同いただける生産者の方がいたら、ぜひBBQ&Coへお声がけください!)

神戸市西区育ちの牛との出会い。

神戸市西区に「べこファーム」という肉牛を育てている牧場があります。牛にストレスをかけない飼育をしていて、1週間に7〜8頭ぐらい出荷する、小規模な牧場です。
最近、べこファームさんで育った牛を一頭購入しました。

べこファームさんの主な取引先は大手食品製造会社です。
代表者の村上さんは、友達や知人に「あなたが育てている牛はどこで食べられる?」と訊かれてもなかなか答えられなかったそうです。だって自分でも、自分が育てた牛がどのハム商品に使われているのかはわかりません。そんなときに、「あなたが育てている牛を地元で食べられる場所があったらいいのに」という声もあったそうです。

そんな経緯があって、同じ地元(私たちのKOBE WESTも神戸市西区にあります!)で活動している私たちBBQ&Coでも取り扱えるようになったんです。

■べこファーム

生産と消費を「記憶」でつなげる。

大規模流通は整然とした仕組みのもとで効率的に運用されるビジネスです。でもその一方で「自分たちが育てた食物がどういう形で食べられているかわからない」という課題があると僕は感じました。
そして僕らならBBQを通じて地元素材を活用して、食を通じた「記憶の交換」を生み出すことができるのではないか、と考えました。

「僕が育てた牛の赤身、どうです?」
「おいしい!」

そんな会話や、消費者であるお客様と生産者さんとが直に繋がる体験を生み出していく。僕らが目指すBBQなら、その役割を果たせるんじゃないかと思うんです。

地元密着・小規模流通だからこそ。

これは、「誰が作ったかがわかる」ことでおいしさが左右されるということではなくて、「おいしい」「おいしいと感じてもらえた」という記憶・体験は次につながるモチベーションになるという話です。生産者さんにとって「大変なこともあったけど一所懸命育てて良かった」と実感できる直接的な体験は、個人的な拠りどころになり、仕事に対する誇りにつながるのではないかと思います。その喜びの記憶をもっと大切にできたらいいのにと僕らは考えています。

大規模流通の規格にあてはまるものを低価格で大量に納品すればビジネスは回りますが、その努力はどんどん量的な価値観に引っ張られていきます。いま、世の中はもっと質的なもの、「この人にしかない記憶」を取り戻す必要があります。

そのような観点で地産地消をとらえてBBQという場で実現していきたいというのが、前回の記事で紹介した「地産地消のベストミックス」です。

↓過去のSTORY記事はこちらから↓
■地産地消のベストミックス。

BBQを生産者との交流の場に。

僕らは、BBQに大切なのはコミュニケーション価値だと考えています。
参加する人たちがそれぞれの文化を持ち寄り、「自分が何者か」「自分の文化ではこうする」ということをプレゼンし、火を囲んで異文化が交わり、互いに尊重しながら新しい楽しみを生み出していくこと。
だから、家族や友人など気心の知れた身近な人同士だけじゃなく、初対面や、まだよく知らない相手と近づくのにも有効です。ビジネスシーンでも、高級店で接待するだけではなく、BBQをすればもっと親しみや興味がわくことがあるんじゃないかと僕は思います。

でも別に「自分は何者であるか」は、言葉で言い表せなくてもいいんです。
例えば、おいしいご飯を振る舞うという行為の中に「自分は何者なのか」「だから自分はこうする」という表現を忍ばせておくこともできます。それを見つけた人が「どうしてこうするの?」と質問することで、雑談が生まれ、異文化のすり合わせが行われていきます。
口下手でも関係なく、誰でもできるコミュニケーションの方法です。

八百屋が一番おいしいと思うもの。

先日、八百屋を営んでいる後輩と一緒にBBQをしたんですが、「八百屋として一番おいしい野菜の食べ方」が気になって、軽い気持ちで訊いてみました。

「八百屋さんって家では既製品のドレッシングを使うの?」
「自分で作ってます」
「なにそれめっちゃ気になる!」

八百屋さんが個人的に一番おいしいと思っているドレッシングのレシピ、知りたくありません?

しかもこれが会議室での打ち合わせではなく、BBQ中の雑談だからこそ、気さくに盛り上がることができるんです。「じゃあそれを商品化して、そうなると利益率が……」とかいうビジネスライクな展開ではなく、「食べてみたい!」というやりとりで人を巻き込み、たとえば「じゃあ次の Connect BBQで披露してみない?」という流れになったりするんです。

生産者が自由に遊べる場でありたい。

そういえば、何度か話題に出ている明石だこの金楠水産さん。
以前この記事でもご紹介しています。

↓過去のSTORY記事はこちらから↓
■明石で明石だこを食べるを「当たり前」に。

代表の樟さんをBBQに誘ったら、「これを」やりたいというメッセージと一緒にこんな動画が送られてきました。

■たこのシュラスコ動画

ケバブマシンにたこを重ねて、クルクル回して焼いて、削いで鉄板で焼いて食べるらしい。上にパイナップルを突き刺して謎にトロピカル(笑)。

明石の!
老舗の!
高級店向けの茹でだこを手掛ける金楠水産が!

びっくりですよ(笑)。
でも老舗の本格派が、従来の枠をはずして愉快なチャレンジができる場としてBBQがあるとしたら、いいことだと思いませんか?
遊びのアイデアが場を盛り上げ、みんなのテンションも上げていくんです。

たこシュラスコが実現するかどうかはわかりませんが(笑)、生産者の方々が遊べる場をどんどん生み出していけたらと思っています。

株式会社バーベキューアンドコーでは一緒に働く仲間を募集しています
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