BBQ&Coの成田です。
梅雨の季節、そして続く夏には夕立がよくあるので、BBQを計画するにも「雨が降ったらどうしよう」と心配する人も多いかと思います。
茶人・千利休がおもてなしの真髄を伝えている「利休七則」という教えをご存知ですか?
その1つである「降らずとも雨の用意」。これはBBQを楽しむ上でも、今の世を生きる上でも鉄則だと僕は思っています。その理由をご説明します。
利休七則とは。
安土桃山時代の茶人であり、茶道を完成させたと名高い千利休。お茶で大切にすべき「おもてなし」について7つの心得を残しています。
【利休七則】
・茶は服のよきように
・炭は湯の沸くように
・夏は涼しく冬は暖かに
・花は野にあるように
・刻限は早めに
・降らずとも雨の用意
・相客に心せよ
どれも含蓄あるものばかりで、奥深いですね。
茶道はその様式美に注目されがちですが、その真髄は人と人とのコミュニケーション。となると、僕らが考えているBBQのあり方にも通じる教えです。
降らずとも雨の用意。
茶人たるもの、どんなときにも落ち着いて臨機応変・適切に場に対応できるように素直な心と十分な備えをしておく、という教えです。
明日は楽しみなお茶の日だとして、
「もし雨が降ったらどうしよう」
「天気予報は微妙だな。降るかなあ、降ったらやだな」
と、心配したところで何か有益なことはありますか(いやない!)という投げかけでもあります。
つまり、悩んでも仕方のないことを無駄に悩まないための、合理的な行動です。
茶道は一見不可解な様式美のように思われたりもしますが、その中身はとても合理的です。たとえば、茶室の入口(にじり口)は、天井が低くとても狭くなっています。これは、千利休は「茶室ではすべての人が対等であるべき」と考え、どんなに偉い武将も刀を外して頭を低くして入らざるを得ないような造りにしたといいます。
また、低い姿勢で茶室に入れば畳の上に正座する動きもスムーズです。人の動線を考え抜いた造りともいえます。
「バーベ九則」にも。
最初から、雨の準備はするものとして組み込まれていれば、雨が降るかどうかでいちいち悩むことはなくなります。
この「降らずとも雨の用意」は、スマートバーベキューを提唱している日本バーベキュー協会が設けるBBQマナー「バーベ九則」の中でも謳われています。
■日本バーベキュー協会
天気予報に関係なく雨具を準備したり、屋根付きのBBQ場を選べばいいのです。
僕らBBQ&Coが運営する兵庫県大蔵海岸ZAZAZAや、大阪府舞洲の森とリルのBBQフィールドは、屋根があり全天候型のロケーションです。
「降らずとも雨の用意」の1つとして、ぜひご利用ください。
■大蔵海岸BBQサイト「ZAZAZA」
■ホテルロッジ舞洲「森とリルのBBQフィールド」
今の世を生き抜く千利休Tips。
BBQの最中にどんな事態(急な雨や天候変更)にも動じないために、事前に雨の準備を怠らないこと。使うか使わないかは関係なく、備えがあることで無用な悩みを1つ減らせるということ。
実はBBQのみならず、昨今の新型コロナウイルス感染症の流行で、今後を憂うことが増えた僕たちへのTipsでもあります。
「また感染が拡大するかも」とか「またどこにも観光に行けなくなっちゃうのかな」とか、不確定な未来を悩んでも仕方がないと僕は思います。
悪いニュースを耳にすると不安はスルスルッと入り込んできます。ついつい悩んでしまうのもわかります。
でも僕ら一人ひとりにできることは、手洗いやうがいを中心とした感染症対策を徹底することであって、「日本がどうなるのか」「世界はどうか」といった、自分ひとりではどうしようもできないことにネガティブなエネルギーを費やす必要はないのです。
偶然にも今年、BBQ&Coは、大阪府堺市の公園開発プロジェクトにも民間企業として参画しています。堺商人出身だった千利休の教え「降らずとも雨の用意」を受け継ぎながら、BBQを通じて、今できる限りの行動を起こしていきたいと思っています。