RIZAPグループのDXを推進する「RIZAPテクノロジーズ株式会社」では、将来エンジニアを目指す若手社員のために社内育成プログラムを実施しています。
今回は、育成プログラム1期生の若手社員と人事部社員にインタビュー。
「未経験から始めて1年足らずで実務レベルまで成長できた」という育成プログラムの内容や、デジタル人材の育成に注力する会社側の思いについて、詳しく伺いました!
▼今回お話を伺った人 東畑 崇仁 / 人事部採用教育ユニット 梅田 智大 / プロダクト開発統括1部 エンジニア(2020年入社) ITスキルの有無よりも「やる気」を重視。新規事業を加速させるエンジニアを社内で育成! ――まずは育成プログラムを受けられた梅田さんの、入社前のITに関するスキルについてお聞かせください。
梅田: 自分はほぼゼロですね。そもそも経済学部出身のゴリゴリの文系なので、 ITに関しては全くの未経験 でした。
――未経験だったんですね。では東畑さんに質問です。そもそも、なぜ社内でエンジニア育成プログラムを立ち上げることになったのでしょう。
東畑: 事の発端は2020年に起こった新型コロナウイルスのパンデミックです。非対面・非接触のニーズが高まる中、 RIZAPグループの代表である瀬戸から「これからはAIや ITのスキルが必要だから、若手からデジタル人材を育てていくぞ」というオーダー があり、まず当時の内定者(2021年入社)に対して育成を行うことになりました。
――どのような内容でしたか?
東畑: 当初は外部企業に協力いただいて、R(アール)やPython(パイソン)などデータ分析に特化したプログラミング言語について育成をしていました。
ただ、恥ずかしながら「そのスキルを身につけて何をしてほしいか」ということを人事側が提示できなかったこともあり、このときはあまりうまくいきませんでした。
――育成内容を改めて見直すことになったんですね。
東畑: はい。そんな中、2021年の11月に現在のプロダクト開発統括1部部長の佐藤さんが入社されて、「新規事業を加速させていくためには web サイト制作のエンジニアが必要」という話になり、佐藤部長に主導していただく形で社内育成を始めることになりました。
このとき、育成プログラムの対象者については佐藤部長から「経験よりも、頑張れる気概のある人」とお願いされています。佐藤部長は豊富な経験から、 エンジニアをやっていたかどうかよりも、プログラミングに興味・関心がある人のほうが、長い目で見ると成果が出る ことをご存じだったんです。
育成プログラムへの参加理由は「学ぶことで実現させたいことがあったから」 ――梅田さんは気概がある若手だったということですね。
梅田: いや、そんな(笑)。
東畑: 本人は謙遜していますが、人事からするとその通りです。
当時、該当する若手は60名ぐらいいたのですが、弊社で活用しているUdemy for Businessというオンライン講座の動画視聴数を確認してみたら、梅田さんがとにかくプログラミングやマクロに関する講座の動画を、たくさん視聴していました。そこでこちらから「社内育成プログラムを受けませんか?」と梅田さんに声をかけたんです。
梅田: えー。Udemy見まくっていたことがバレていたなんて、知らなかったです(笑)。
当時自分は D2C事業の商品開発やCRMを行う部署に所属していて、ECサイトを充実させたかったのですが、web サイトを構築できる人が部内に1人しかいなくて、とてもお願いできる状況ではなかったんです。 これは自分でやるしかない と思って、Udemyで勉強しながら簡単なブログ記事を作成していました。
市場価値の高いエンジニアになるためにHTMLからRailsまでしっかり学べる ――育成プログラムの期間はいつからいつまででしたか?
東畑: 梅田さんが受けた「第1期」は、2021年11月から2022年3月までの5カ月間です。ただし、4月1日のタイミングで彼は佐藤部長の部署へ異動・配属となったので、研修は4月以降も続いている状態です。他の1期生については3月で一旦終了し、すでに第2期もスタートしています。
――育成プログラムの内容はどのようなものですか?
東畑: HTML(エイチティーエムエル)、CSS(シーエスエス)といったフロントエンド開発の基礎から、Rails(レイルズ=Ruby on Rails の略称)を使ったバックエンド開発 までのプログラミング言語の習得が学習範囲です。
これも、弊社で今Web エンジニアとして活躍するために必要なスキルとして、佐藤部長が設定しました。ベンチャースタートアップの企業の中には「HTML 、CSSのソースコードの記述ができれば仕事ができるようになります」などと謳っているころも少なくありませんが、HTMLやCSSは習得が早いぶん、他の人でも比較的容易に実践出来てしまうんです。
そこで、もう少し 高度なプログラミング言語を習得し社員の市場価値を高める ためにも、佐藤部長の元でOJTという形で、プログラミングの理論や構造について順序立てて学んでいくこととしました。
――育成プログラムはどのように進んだのでしょうか。
梅田: 基本的にはすべてアウトプットありきで、課題に取り組みます。
「RIZAPのこういうページを作ってください」という課題が出されて、そのページができるようなコードを書いて、メンターである佐藤さんに見ていただくという流れです。フィードバックをもらって、修正がなければまた次の課題へ取り組んでいました。
HTML からRuby、SQL(エスキューエル…こちらもプログラミング言語の一種)までは会社が用意してくれた初心者入門者向けのテキストを、Rails以降は、公式webサイトが出しているガイドを読み進めつつ課題に取り組みました。自分の場合は8時間ごとに佐藤さんにレビューしていただいていましたね。
「考え方」も身につくから後輩に教えられるエンジニアになる 梅田: 佐藤さんからは、ただ修正箇所を指摘されるだけではなく、そもそもこのプログラミング言語がどういう思想で作られているのか、どういう考え方をするべきなのかというような根本的なところも教えていただきました。
その上で自分がわからないところも明確にしていただけたので、RIZAPがお客様に対して大事にしている「寄り添い」を、僕自身育成プログラムを通して感じました。
今後は自分がメンターとして、次の受講生を教えていくことになります。
――梅田さんは佐藤部長の元へ配属されたことで4月以降も育成が続いたとのことですが、現在育成プログラムは終了していますか?
梅田: そうですね。 バックエンドからフロントエンドは一通り学んだので、今は実務としてwebサイトの制作もやっています。
「コードを読めばその人の頭の中がわかる」⁉育成プログラムを受けて楽しかったこと、つらかったこと ――育成プログラムを受けて、楽しかったことは何ですか?
梅田: 「こういうサイトを作りたい」と頭で描いたものが、その通りにできたときは本当に嬉しいです。
あとは、ちょっとマニアックかもしれませんが、 コードを読めばその人が何を考えて書いたのかが手に取るようにわかる ようになったこと(笑)。
自分が論理的に物事を考えることが好きだということも、育成プログラムを受け始めて気づきました。
――では、育成プログラムを受けていて、つらかったことはなんでしょう?
梅田: 基本的には自分一人でやらなければいけないので、調べてもわからない時は結構悩みます。しかも、わからないことは結構多いです(笑)。
かなりの時間を使っても全然前に進まないこともあるので、そこが一番つらかったですね。
履歴書に書けるスキルが身についたことで自信にもつながった ――育成プログラムを受けることで、受講生にはどのようなメリットがあると思いますか?
東畑: 内定者の場合は、入社前からITスキルを身につけられることですね。
メンターが寄り添いながら学習することで、会社を好きになって「こういう仕事をしたい」と明確なビジョンを持って入社してもらえるところは、会社にとってもメリットだと思います。
――では、実際に受講して、スキルとマインドそれぞれにどんな変化がありましたか?
梅田: 以前はエンジニアにwebサイトの改善依頼をするときに、それがどのくらい大変な作業なのかイメージできず、コミュニケーションに苦労していました。
今ではそのイメージができるだけでなく、どんな処理をすべきかも頭に浮かぶようになったので、それがスキルとしての進歩と感じています。
マインドに関しては、履歴書に書けるようなスキルが身につき、自信につながったことです。 この育成プログラムは、受講すればどこに行っても食べていける人材になれる んじゃないかってぐらい、非常に内容が濃いものだったと思います。
というのも、単純にコーダー(webデザイナーが作成したデザインを元に、「コーディング」という作業によって実際にweb上で表示できる形式を作り上げていく職種)としてのスキルを身につけるのであれば、大手のIT企業に就職して研修を受けた方が早いかもしれませんが、RIZAPの育成プログラムは自ら「こういうサービスがあった方がいいんじゃない?」と思った時に、そのための設計ができる人材を育てるものだと思っています。
実際に今、RIZAPでは新規事業が急激なスピードで進んでいるので、単純にエンジニアの枠にははまらない、マーケティングも意識したところが多く学べるという印象です。
実現したい目標さえあればイチから学べる環境がここにある ――ありがとうございます。では最後に、将来エンジニアになりたいけれど、戦力になれるか不安な学生さんに向けて一言お願いします。
東畑: プログラミングとは、目的を実現するための手段の1つです。なので、 スキル云々よりも「お客様にこんなサービスを届けたい」という思いがあり、そのためにプログラミングを学びたいという人 に、ぜひ弊社へ来ていただきたいと思っています。
エンジニアという仕事一つとっても、いわゆる手を動かせるコーダーもいれば、事業側や上層部から指示されたものを依頼する側のプロジェクトマネージャー(PM)、エンジニアの人たちと事業の人たちの間を繋ぐプロダクトマネージャー(PdM)などいろんなポジションがあります。DX化を推進していく中、いずれにせよプログラミングの知識があることは、巡り巡って役に立つはずです。
梅田 : この育成プログラムは正直楽ではありませんが(笑)、自分からどんどん勉強していける人であれば、 今のスキルは関係なく、 将来エンジニアを目指せる と思います。
自分も全くの未経験から始めましたが、1年足らずで実務を担当させて頂けるところまで来ましたので、主体的に学べる方、一緒に頑張りましょう!
聞き手・構成/中村知美 ライター・編集者。2022年7月よりRIZAPグループに参画。
現在RIZAPでは、採用強化中です!皆様のエントリーをお待ちしております!
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