宮本 力輝|Riki Miyamoto
北海道大学卒業後、マーケティングコンサルタントとしてキャリアをスタート。ブランディングにおけるコンセプト設計からクリエイティブの実装まで一貫して経験した後、インナーブランディング施策として組織エンゲージメントの向上をミッションに人材開発戦略の立案をサポート。
より長期的に人のキャリアに向き合いたいという思いから、株式会社アサインへ参画。現在は若手ハイエンド層に特化したキャリア支援を担う。
「人生に夢中で、前向きな人を増やしたい」。今回の記事では、そんな思いで一人ひとりの求職者様と向き合い、エージェントとして活躍する宮本力輝さんにお話を伺いました。
本日はよろしくお願いいたします。まずはアサインへ参画された経緯を教えていただけますでしょうか。
前職では、法人向けに企業ブランディングのサービスを展開する企業にて、ブランドコンセプトの策定、デザインや文章ディレクション、提案営業やプロジェクトマネジメントまで幅広く行っておりました。
広報という領域に閉じず、人の活躍や組織の活性化を後押しできる仕事に取り組みたいとの思いから、転職を考えました。当初は組織コンサルティング業界をメインで考えていたのですが、アサインのエージェントと出会い、それまで抱いていたエージェントという仕事のイメージが覆り、この仕事の魅力を知ったことで、アサインへの参画を決意しました。
現在はエージェントとして、領域を問わず幅広い方をご支援されていますね。
はい。職種や業界ごとにエージェント組織が分かれている会社が多い中、様々なご経歴の方とご面談させていただけることが、非常に楽しいです。
人に関わる仕事の中でも、人生の長い時間を費やすことになるキャリアという重要な場面で介在するエージェントの仕事は、人の人生に対しても影響を与える仕事です。責任が伴う仕事ですし、同時にとてもやりがいのある仕事だと感じています。
人生に介在するからには、「より多くの人を、人生に夢中に前向きにしたい」と思っています。そのために、日々実力を高め続けています。
「人生に夢中に前向きに」というのは素敵ですね。実際のご支援はどのように行われているのでしょうか。
まず大切にしているのは、その人の好きで得意なことが一番活きる場面、つまり個性が発揮される瞬間をイメージして、キャリアの選択肢を考えることです。
それを考えるために、面談では仕事以外のお話も色々な角度から伺います。例えば、趣味や好きな時間の過ごし方は何かといった質問に対して、サッカーというお答えの場合、「なぜサッカーをしている時間が好きなのか、その魅力を私にも教えてください」といったご質問をさらにさせていただくことで、その方が何に魅力を感じるのかを知ることに繋がります。
このように様々な角度からご質問をする中で、その方が好きで得意なことの共通項を理解していきます。また、過去うまくいかなかった場面や、今抱えている課題感を整理していくと、今回の転職で選ぶべき要素と避けるべき要素が明確になるため、それらをロジカルにお伝えすることを意識しています。
最終的にはその方自身が納得のいく意思決定をすることになるため、エージェントが伝える選択肢がすべてというわけではありません。ただ、キャリアの全体像を捉えながら、今そちらを選ぶとこうなりこちらを選ぶとこうなるというように、複数の選択肢を具体的に示すことが、エージェントには求められると思います。
そのうえで、ただ選択肢を伝えるだけでなく、その方の個性や可能性が100%発揮される選択肢へと、導くことができるよう心掛けています。
実際、ご支援させていただく方からは、「今までは企業ブランドや社格といった何となくのイメージで選んできていて、自分の選択にあまり自信が持てなかったが、今回は自分らしい軸を持って企業に向き合えていてると感じられて嬉しい」といったお言葉を頂戴することもあり、納得できる軸を持って転職活動に臨むことが、その方にとっても安心感や自信に繋がるのだと感じています。
転職の軸を定めたうえで、企業を選定する際に意識していることはございますか。
はい。企業を選定する際は、キャリアプランとセットでご提案するようにしています。
キャリアプランを策定する際は、抽象度の高いビジョンだけでなく、そのビジョンを実現するための具体的なマイルストーンに落とし込むことを意識しています。そして、マイルストーンを考えるうえでは、その方の強みや良いところ、そして成長モデルも加味したうえで、数か月から1年単位で細かく考えます。
例えば、現在金融機関で法人営業職に携わっており、将来的にはメガベンチャーで新規事業の責任者をしたいという方の場合、想定されるキャリアプランの一つに、 メガベンチャー営業職→新規事業担当→新規事業責任者といったパターンが考えられます。これ以外にも想定されるキャリアプランは複数ありますが、例えばこの方の成長モデルとして、周りに結果を残している人がいれば、能動的に良い見本を取って結果に繋げて成長していくことができるといった特徴がある場合、このキャリアプランは適切なオプションとなるでしょう。
このような粒度でキャリアプランを示し、例えば「30歳までにどれだけ小さくても良いので新規事業マネジメントを経験すること」や「35歳までに会社の総売上の10%の事業を創ること」といったマイルストーンを設定します。そして、例えば「営業で上位10%の成績を残し、新規事業立ち上げの機会は絶対に逃さないように手を挙げる」といった、やるべきことも具体的にお伝えさせていただくことで、実現に伴走します。
キャリアプランを策定後は、実現可能性を考えて企業を選定することになります。
企業を選定する際は、経験のみに頼らずに、情報と知見を最大限集めて選定することを意識しています。アサインでは、それぞれのエージェントが担当している求職者様のキャリアプランや応募先企業について、複数のエージェントでディスカッションをする候補者会議の時間を毎週設けています。候補者会議で、自分が選定している企業やキャリアプランの見立てについて、必ず他エージェントからの意見をもらい、企業選定を見直すようにしています。
そして、企業提案の際は、「裁量大きく仕事を進めていける環境は魅力ですが、残業時間や働き方の観点では懸念で」といったように、企業のメリットだけでなくデメリットになり得る情報がある場合、必ず早い段階でお伝えするようにしています。
本来その方が選ぶべき魅力的な企業だったとしても、懸念になる点が後からでてくるだけで魅力が霞んでしまい、最終的に選べないといった状況が発生し得ます。それは企業にとっても、その方自身にとっても機会損失です。だからこそ、何か一つでも不安になるような要素があるならば、できるだけ取り除いて差し上げたいとの思いから、デメリットになり得る情報は最初に伝え、理解いただいたうえで選考に臨んでいただくようにしています。
ありがとうございます。キャリアの実現のために、根拠を持ってご提案されている姿勢が良く伝わってきました。最後に、エージェントとしての宮本さんのビジョンを教えてください。
宮本になら、何を相談しても大丈夫。そんなふうに実力を感じて、信頼される存在でありたいと思っています。
人にはそれぞれ良いところがあるのに、それを活かせずに苦しんでいる状況を見るのは悔しいです。自分自身も過去に苦しんだことがあるからこそ、人生で長い時間を使うキャリアにおいて、そんなふうに苦しんでほしくないです。
だからこそ私は、「すべての人が、自分の人生に夢中で前向きであり続けてほしい」と願っていて、そのために介在できるエージェントでありたいと思っています。