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可能性を否定したくない

小泉 裕次郎|Yujiro Koizumi

東北大学卒業後、大手電力会社よりキャリアをスタート。企画営業職として経験を積んだ後、IoT推進を目的とした大手電機メーカーとの共同プロジェクトを企画から実行まで一貫してリード。

その後、株式会社アサインに参画し、若手ハイエンド層の企画職・営業職に特化して、キャリア支援を担う。


こんにちは!

この記事では、エージェントとしてご活躍されている、小泉 裕次郎さんにお話を伺いました。


日々、幅広いご経歴の方をご支援されていますよね。エージェントとして、何か大切にされていることはありますか。

私が求職者の方と相対する際に大切にしているのは、その方の可能性を否定しないということです。

事実、キャリアは自由であり厳しくもあります。全ての夢や理想を叶えることは難しいですが、それでもなるべく、無理だと言いたくない。どんな要望だったとしても、その方が可能な限り高く飛べるよう、背中を支えられるエージェントでありたいと思っています。

転職活動は一筋縄では行かず、壁にぶつかることもあります。転職活動を終えてからも、ご入社に向けて、そしてご入社後の活躍に向けて、幾度となく不安になることもあります。そんなとき、「まずは小泉に聞いてみよう、小泉を頼ってみよう」と思っていただけている状態が理想ですね。実際、求職者の方からは、転職活動中も活動後も、頻繁にご連絡をいただくことが多いです。そのようにたくさんご連絡いただけると、自分はその方の心の拠り所になれているんだと感じられ、凄く嬉しいです。


ありがとうございます。心強いですね。実際の転職ご支援はどのように行われているのか、教えていただけますか。

はい。まず初回のご面談の際は、その方の要望を詳細に引き出すことに注力します。

今何に悩んでいるのかといった足元の要望や、どんな仕事に挑戦したいのか、ロールモデルは誰かといったキャリア的な観点はもちろん、まだまだ考えが深まっていない場合は、ライフイベントの変化も踏まえた理想の働き方なども伺っていくことで、その方が人生で大切にされたい思いや理想を、知っていくことができます。

その上でキャリアプランに落とし込んでいきますが、受かるかどうかではなく、何とかして要望を叶えられる道筋を、まず考えるようにしています。自分の未来に対して前向きに期待感を持って臨める状態でないと、足元の転職活動を頑張りきれないと思いますので。

一方で、エージェントとして、絵にかいた餅で終わらせてはいけません。そのため、応募企業の選定の際には、書類選考が通過するかどうか、キャリアプランが実現できる企業かどうかといった観点で多角的に捉え、実現可能性を重要視して選定していきます。受からない企業を受け続けても、キャリアは前進しないですから。

ただ、最終的には、受かる企業へと背中を押すのではなく、その方に合った環境があり、キャリアプランの実現可能性が最も高い企業へと正しく背中を押すことが、エージェントとしての役割だと思っています。

求職者の方の可能性を否定しないという姿勢が、良く伝わってきます。正しく背中を押すためには、どのようなご支援をされているのでしょうか。

はい。まずはキャリアの選択肢を得るために、行くべき企業へ受かることが必要です。

そのために選考対策には特に注力しています。具体的には「本人から出た言葉を大切にし、面接対策をする」「採用目線を伝え、フィードバックは厳しく行う」ことを意識して対策しています。

1つめについては、その人らしさを大切にするという観点ももちろんありますが、面接で様々な角度から深ぼる質問がきても、一貫性を持って答えられるようにするというのが狙いです。

実際に、模擬面接では転職理由や志望動機だけでなく、その方の過去の意思決定もたくさん深ぼって質問させていただきます。そこででてきた本人のアウトプットをもとに、抽象的な表現があれば具体のエピソードを引き出し、逆に結論がまとめきれていないときは私のほうから抽象化した言葉をお伝えするといったように、面接の中でのその方の見え方や印象が一本の線でつながるような意識で、面接練習を行っていきます。

2つめについては、採用目線を理解したうえで面接に臨むことが、合格可能性を高めることに繋がるため、特に意識しています。

面接は、自分が伝えたいことを伝える場ではありません。自分自身を採用いただくに足る必要なエビデンスを、限られた面接時間の中で伝えるための場です。そのため、自分の履歴書や職務経歴書を見たとき、企業の人事はどんな印象を受けるのか、経歴上は何が懸念になり、何が評価に繋がりやすい点なのかを、正しく理解したうえで、懸念を補い魅力を伝えられる内容に仕上がっている必要があります。

両面型のエージェントとして、日々企業の人事の方々と密にコミュニケーションを取らせていただく中で、各社様の採用目線はしっかりと理解しています。その目線で選考対策を行い、面接で懸念になりうる回答内容が出てきた際には、一度止めて、何が懸念となるか、代わりに何を伝えるべきなのかを、都度ご指摘させていただくようにしています。

始めは指摘に対して消極的な反応を示されていた方でも、選考対策を重ねるごとに「また次もお願いします!」と前のめりになっていく様子を見ると、頼っていただけていると感じられ、凄く嬉しいです。

人が頑張る姿は、本当に素敵だなと感じますね。


ありがとうございます。最後に、小泉さんの今後の展望についてお聞かせください。

エージェントとして、その方の人生のターニングポイントになるような介在を、続けていきたいと思っています。

未経験業界や未経験職種からのキャリアチェンジのご支援をさせていただくことが多いのですが、例えば地方公務員から都内大手企業の営業職へのご転職といった、大きく環境を変えるようなご支援もさせていただくことが多いです。

人は身を置く環境に、大きく影響を受けます。だからこそ、労働環境だけでなく、居住地や日々関わる人々までも、大きく変化するような転機に介在できるエージェントという仕事は、とても責任が大きく、とてもやりがいを感じられる仕事です。

「小泉さんが居てくれるから、頑張れた。」

そんなふうに言ってもらえる瞬間は、エージェント冥利に尽きます。

転職活動中はもちろん、転職後も、すぐに頼れるキャリアのパートナーとして、私がいるということ自体に、安心感を抱いていただけている状態が理想ですね。


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