満開の桜。春は新しい出会いが沢山。新入社員や転職、異動うんぬん。
「初めまして。よろしくお願いいたします。」の言葉がどのくらい飛び交うのだろう。
入る方はもちろんのこと、待ち受ける方も緊張と好奇心で少しドキドキしている。
私が新人研修を終え正式配属になり、仕事内容が分からずに戸惑っていた時のこと。
勇気を出して先輩方に「今、お忙しいですか?」と聞きに行った。
全く意識せずに枕詞程度に使った言葉だが、怒られた。
「忙しくなくて暇だったら、会社潰れちゃうよね。そんな余計なお伺いはいらない。
『質問があります』って言いなさい。ちゃんと答えるし、今忙しかったら後で必ず時間を作って教えるか
ら。一人で途方に暮れて黙って固まられるより、分からないって言える方が良いよ」
そうして、どの先輩方も私の言葉足らずの質問に一生懸命説明してくれた。
会議室のホワイトボードいっぱいに書き込んでの授業や、自分は忙しいから他の詳しい人に連絡
したので紹介するよ一緒においで、と引き合わせてもらった。
数年後、自分が先輩の立場になった。教えるのは難しい。質問されて逆にこちらが「うーん」となること
も度々。相手の性格や仕事のやり方を見極めながら説明したいところだが、自分も仕事を抱えていて精神
的余裕が無いときはおざなりの対応をしてしまう。帰りながら一人反省会。未だに思い出し反省会をして
いる。
仕事という共通目的で関わる以上、気持ちよく走ってほしいし、私も伴走できるように準備しておきた
い。(近頃は後ろからついていくのがやっとだけれど)