こんにちは。株式会社RINです。
わたしたちは、「花のロスを減らし、花のある生活を文化にする」を掲げている組織です。
ロスフラワー®とは
代表の河島が名付けたロスフラワー®とは、まだ綺麗なうちに廃棄されてしまう花のこと。花の流通過程では、様々な場所でロスフラワー®が発生していることをご存知でしょうか?
例えば花農家。厳しい規格という基準を満たした花のみ、市場に出荷することができます。価値、価格、相場の形成において、規格という基準は必要不可欠。しかし、茎が曲がっていたり、蕾が小さかったり…その基準から外れてしまったものは「規格外の花」と呼ばれ、廃棄されてしまいます。
一方、市場に出荷できたとしても、輸送中に傷んでしまった花や売れ残った花は、卸売市場や生花店で廃棄されます。結婚式場などで使用した花も、装飾という役目を終えると、一部は新郎新婦や参列者が持ち帰ることができます。しかし、アレンジメントなどで使用した短い茎の花は、再利用することも難しく、廃棄を余儀なくされています。
きっかけは、300本のバラの廃棄
2017年、働いていた生花店での出来事がきっかけで、河島は作家活動を開始します。
それは、クリスマスの翌日、ゴミ袋いっぱいに捨てられた300本のバラを目の当たりにしたこと。
「まだ綺麗なのに、捨てられてしまう花をどうにかしたい。」
「私だったら、このバラを活用できる!」
この使命感を胸に秘めながら、そのバラを引き取ります。以前から独学で学んでいたドライフラワー作りを活かし、そのバラをドライフラワーのブーケにして、翌月イベントに出店して販売。その時に、ロスフラワー®と名付けました。2018年には、さらなる技術を習得するべく、クラウドファンディングで資金を募って、パリに花修行へ。
社名に込められた想い
このような経緯があり、当時個人事業主だった河島の想いが原点となり、2019年12月株式会社RINを立ち上げました。
仏教用語である「輪廻転生」の精神や
「農家さんが丹精込めて育てた花を、1輪1輪大切にしたい。」
「循環の輪(わ)を意識し、アップサイクルすることで、花のロスを減らしたい。」という想いが、社名には込められています。
2020年のコロナ禍では、イベントやマルシェが軒並み中止となり、沢山の花が行き場を失いました。花農家と消費者の架け橋となるオンラインショップ「フラワーサイクルマルシェ」を開設し、そのころから少しずつ、お付き合いする農家さんが増えてきました。現在は提携している農家さんから、週1,000本以上の花を仕入れています。さらに、このようなストーリーをもったロスフラワー®の装飾は、限りある地球資源を守ることに繋がり、サステナビリティに取り組む企業様にも好評です。
人も花も同じ
これらの想いに共感するフラワーサイクリスト®が、全国に90名ほどいます。フラワーサイクリスト®とは、「ものづくりの力でロスフラワー®にさらなる価値を与える人」を意味し、Flower + Upcyclingの造語。
ロスフラワー®を使用した作品の制作、ワークショップやPOP UPの出店、イベント開催など…花のある生活を文化にするため、それぞれの「好き」や「得意」を生かしながら、RINと活動を共にしています。
現代、多様化する社会では、1人ひとりの感情、可能性、能力をリスペクトし、認め合うこと。1人ひとりが違うことを理解し、またその人への配慮や気遣いを忘れないこと。
これは花も同じです。花にも1輪1輪、特性や個性があります。
花が小さかったり、背丈が60㎝に満たなかったり、枝が細かったり…自然界が創り出したものには、本質的な美しさが宿っています。
市場内流通に乗れなくても、少し傷んでしまっても、その輝く特性や個性を愛でることは、花の流通の多様化に繋がると信じています。
植物とわたしたち人間との新しい付き合い方
RINが取り組んでいること。それは1輪の命を最大限に尊重することです。これは、植物とわたしたち人間との新しい付き合い方とも言えるでしょう。
暮らしに花を取り入れて、想いを寄せて、お世話をする。
吊り下げて、経年変化を感じながら、ドライフラワーにしてみる。
様々な愉しみ方が広がっていくことで、1人でも多くの方が、花と向き合い、心が豊かになったり、小さな幸せを感じるきっかけになることを願っております。