教育に特化したまちづくりを進める安平町。自然豊かな環境で子育てをしたいと、全国から移住希望者からの問い合わせが増えているんだとか。安平町役場では、そんな需要に合わせて移住ツアーの開催にも力を入れています。
今回は、移住ツアーの企画をはじめ、移住定住事業に従事する政策推進課の杉本健志さんにお話を聞きました。
ー まずは、政策推進課のお仕事について教えてください。
移住定住に関する事業をはじめ、役場が作る総合計画に関する各課との調整、工業団地への企業誘致、地域コミュニティの活動など、幅広い業務があります。
ー 杉本さんは主にどんな仕事をしていますか。
移住希望者のメールや電話などの問い合わせ対応、移住定住ツアーの企画などを担当しています。
ー 移住ツアーでは、どのようなことをするのでしょう。
安平町ならではの教育を体験してもらえるような内容です。前回の移住ツアーでは、令和5年4月に開校予定の小中一貫の義務教育学校「早来学園」と、子どもたちの豊かな感性を育む「はやきた子ども園」の中に入り、見学しながらどのような教育が行われているのかを説明しました。
▲2023年1月21日に行われた前回の移住ツアー
ー 安平町ならではの教育とは?
自然が身近にあるからこそ、のびのびとした教育が魅力です。例えば、はやきた子ども園ではポニーを飼育したり、野菜をみんなで育てたりと、本物に触れることで好奇心を育む環境が整っています。
ー なるほど。実際に見学してみると、移住への意欲も高まりそうですよね。
ネットで調べたらわかる情報ではなく、子育て環境を肌で感じてもらえるのもツアーに参加するメリットだと思います。特に家族での移住はハードルが高いといわれていますが、このツアーを通じて「移住×子育て」を真剣に考えている人の後押しができたら嬉しいです。
ー まちの魅力を体感できるのは現地ツアーの良さですね。
実際に見学するのはもちろん、参加者が安平町に移住した”先輩移住者”と昼食を食べながら交流できる時間も設けています。公式には聞きづらい質問をしたり、町民の雰囲気を感じとってもらったりすることで、少しでも移住希望者の不安や心配事を払拭できたらな、と思います。
▲和気あいあいとした雰囲気の中、先輩移住者との交流が行われた食事時間
ー 企画側の思いがこもったイベントですね。幅広い業務の中で、どんなことにやりがいを感じますか。
やはり、ツアー終了後に参加者から好評の声をいただいた時です。企画から準備まで毎回大変ですが、コンテンツを通じて安平町の良さを知ってもらえると「頑張って良かったな」と感じます。
ー 実際にはどのようなお声が届くのでしょうか。
下記は実際に移住ツアー参加者を対象にしたアンケートでいただいた感想です。
「(早来学園の見学が)これまでの公立学校のイメージを根底からひっくり返す体験でした」「地域と教育が手を取り合い町の一体感が生まれているのを感じました」「スタッフの雰囲気がよく、スタッフ自身が安平町を好きなことが伝わってきました」など、コンテンツはもちろん、まちと学校が一体となった空気感を感じたというコメントが多く見られました。
ー これは嬉しいですね!杉本さん自身が業務上で大切にしていることはありますか。
いつも心がけているのが、相手の立場に立ったコミュニケーションと、まちの情報を網羅しておくことです。安平町に住んでいると当たり前のようなことでも、移住希望者にとっては分からないことだらけ。まちのことは何を聞かれてもスムーズに回答できるよう、常にアンテナを張って情報収集しています。
ー 相手の立場にたったコミュニケーションでは、どんなことに気をつけていますか?
特に、移住相談窓口がどんな問い合わせにもワンストップで説明できるよう意識しています。新規就農は農林・畜産グループ、水道の手続きは水道課といったように、他の課に関する問い合わせも多いです。相手の手間を省くため、一つの窓口で完結するよう努めています。
ー 既に参加者から好評の移住ツアーですが、今後の展望を教えてください。
安平町をもっと多くの人に知ってもらえる機会を作り、移住ツアーへの参加につなげていきたいです。そのアプローチの一つとして都心で開催されている移住フェアへの参加にも力を入れていく予定です。
ー 最後に、安平町を志す人にメッセージをお願いします。
人口が多い市役所だと、書類の手続きを行ったり税金を支払ったりと業務的なコミュニケーションになりがちですが、安平町役場で働いていると「役場との距離が近いね」と言ってもらえることがあります。職員一人ひとりが町民と向き合う雰囲気があるので、町民との関係性を大切にできる人と一緒に働けたら嬉しいです。