石油やガスなどのエネルギー商材や、生活に欠かせないあらゆる資源を取り扱う上原成商事。
前回は人事部門の社員インタビューをお届けしました。
強くしなやかな組織へ!ベンチャースピリットを体現する人事部門に迫る
さて今回は部門インタビューとして、建設資材部の営業チームに直撃。建設資材部では生コンクリート、セメント、サッシ、骨材など、ビルや高速道路、橋脚などいわば街づくりの基盤となるあらゆる資材を取り扱っています。大ベテランの取締役と若手のホープに、仕事のやりがいや日頃のチームの雰囲気、部門の目指すべき展望に迫りました。
写真右:美馬 秀和(1987年新卒入社・社歴36年)
取締役 建設資材部長
写真左:北谷 純(2016年新卒入社・社歴8年)
建設資材部
ただモノを売るのではなく価値を提供することが信頼関係を築くカギ
ーーあらためて建設資材部の営業チームの仕事内容を聞かせてください。
美馬:生コンクリート、セメント、サッシなど、建築に必要不可欠なあらゆる資材をクライアントへ卸売販売しています。特に生コンクリートは建築物に最も多く使われる資材のため当社の主力商材のひとつです。営業チームの役割は既存クライアントの元へ訪問し、商談を進めるのが基本的な仕事。クライアントが必要とする材料を迅速に調達したり、ニーズに沿う商材を提案します。クライアントは大手ゼネコンが約7割を占めており、その他は生コンクリートの製造メーカーなどですね。
私たちの事業はメーカーではなく卸売。商材ごとに競合が大勢いる業界なので、その中でいかに上原成商事を選んでいただけるか?というところが焦点。例えば生コンクリートには協同組合があり、販売価格が統一されているんです。どの商社でも価格は同じという中、当社を選んでいただくことがミッション。それをクリアするためには、やはり担当者の方との強い信頼関係が重要になります。
北谷:当社のクライアントは長年に渡ってお付き合いがある企業様が大半なので、信頼関係はある程度は構築されています。しかし当社含め数社とお取引されていることがほとんどなので、いつも他社販売店との競争なんです。だから他社に押し負けないよう、新規プロジェクトの情報などをいかに事前に入手し、先手を打ちに行けるかどうかが重要です。スピーディかつピンポイントな対応で受注できるように努力しています。
ーー具体的にはどんなことを心がけているのでしょうか?
北谷:ただ単にモノを売るだけではなく、人間対人間で仕事をしているというマインドですね。商材を売る・買っていただくというシンプルな仕事なので、きっちり業務連絡や報連相さえしていれば業務としては滞りなく進んでいきます。でもそれだけだと私が介在している価値がないと思っています。お客様にとって一番に相談してもらえるような存在にならなければといつも思っています。
ご相談いただけたら、どの競合よりも速く対応する。たとえ頼まれていなくても価格動向など有益な業界の最新情報をお土産としてお伝えしたり、業務以外の会話も必ず織り交ぜていますね。ちょっとした雑談から新しい仕事に繋がることもあるんです。
美馬:建設業界は人とのつながりや関係性が非常に大事なんです。例えば建設現場ではいろんな業種の方々が集まってひとつのチームになっています。その中に我々も加わるので、お互いに理解・協力し合わなければ良いチームワークは生まれませんし、良い仕事もできません。
先ほど生コンクリートは価格が統一されていると言いましたが、一方でサッシやキッチンなどの住宅設備はメーカーによって価格が異なるので交渉が必要。商材によって成約に至るまでのプロセスが異なるので、メーカー(仕入れ先)との協力体制を構築しておくことも必要です。これもやはり日頃のコミュニケーション力が結果を左右しますね。
北谷:あと、建設業界は平均年齢がかなり高いです。私は30歳ですがまだまだ若手の部類です。70歳で現役バリバリで活躍している営業の方もいらっしゃるんです。そのため年齢だけで判断されてしまうことも正直あります。そこに太刀打ちするためにはどうすればいいか?と考えた時、知識面を補填するためコンクリート主任技士の資格を取りました。
美馬:資格は信頼感を得るひとつの判断軸になりますからね。コンクリート主任技士は建設資材部40名のうちまだ2名しか取得していない難関の資格です。彼をはじめとして若手の社員が積極的に資格取得に励んでくれていて、北谷君がいい刺激を与えてくれていると思います。
個人プレイではなく、チームワークが仕事の本質
ーーお二人が考えるこの仕事の魅力とはどんなところでしょうか?
美馬:営業というとガツガツ仕事を取りに行って売上を上げて…という個人の活躍をイメージするかもしれませんが、私たちの仕事はチームワークで成り立っています。案件を獲得して終わりではなく、ミスなく納入できて初めてプロジェクトが成功したといえます。
クライアントの電話を受け受発注作業をするバックオフィスのスタッフ、品質チェックや現場を監督する施工管理のスタッフ。この盤石のチームワークがあるからこそ、スピーディでクオリティの高い仕事ができるんです。これはクライアントに選ばれる理由のひとつにもなっていると思います。
ーー確かに。仕事に追われるとつい忘れがちになりますが、決して一人でこなしているわけではないですよね。
美馬:チーム一丸となってプロジェクトを完遂できる達成感や喜びは何にも変え難いです。また、私たちが携わる仕事はすべて形に残るということも大きなやりがいですね。時を超えて自分の仕事が街に残っているというのは感慨深いものです。また、ある高速道路の建設プロジェクトが完遂した時、メンバー全員で1台の車に乗ってその道をドライブしたこともありますよ(笑)
ーー北谷さんはどうでしょうか?
北谷:お世辞ではなくて、社内も取引先のご担当者も本当にいい人ばっかりなんですよ。建設業界全体に言えることですが、情が厚く人間味溢れる人が多いですね。
会話を重ねてビジネスが生まれていき、現場ごとに毎回新しい発見や学びがあり、全く飽きないのがこの仕事を続ける原動力にもなっています。
そもそも人と話すことが好きだから商社の営業職を選んだという部分もありますが(笑)私にとってこの仕事は天職ですね。
そして社内の雰囲気がとにかくいいんです。コロナ禍で一時期テレワークの時もあったけれど、早くオフィスに戻りたかった。それくらい居心地がいいんです。
先ほど美馬部長も仰っていましたが、この仕事はチームワークが要。受注獲得しバックオフィスへ見積もり作成を依頼する時など、人を介す時に常に「ありがとう」の言葉が飛び交うんです。報連相がスムーズで、オフィスは常にいい空気感に包まれていますね。
ーー当社の「若手プロユニット」プロジェクトもチームワークを高めるポイントになっているのではないでしょうか?
美馬:そうですね。当社には全支店30代以下の社員で構成された「若手プロユニット」というグループがあります。定期的にミーティングを開催し、議題に対してメンバー間でディスカッションしています。各営業所に配属後も同じ世代で横の繋がりを強固にし、相談しやすい環境づくりのため発足しました。もう10年以上になりますね。
北谷:その時の議題にもよりますが、毎回かなり白熱しますね。この業界での若手なりの顧客の捕まえ方とか…。みんな熱量高いですよ。最終的には「これから俺たちが会社をひっぱっていくぞー!」みたいなノリになります(笑)やっぱり年齢が近いこともあって結束力は高まりますね。自分では思いつかなかったアイデアを聞くこともできますし、とてもいい刺激になっています。
ーー同じ年代だからこそいい意味でライバル意識も生まれて切磋琢磨できますね。
美馬:横の繋がりを通して、若い人たちには仕事のおもしろさをもっともっと感じて成長してほしいですね。人事部門の尽力もあってどんどん若い人の比率が増えてきましたが、建設資材部はもちろん上原成商事自体の成長にブーストをかけるためにも、10年先を見据えた人員強化は急務です。
ーー指導方針で工夫されていることなどはあるのでしょうか。
美馬:「俺の背中を見て育て!」といった放任主義の教育はもはや時代遅れ。自分で考えてもらうということは大事にしつつも、随所随所で手を差し伸べることは大事ですね。当社には営業マニュアルはなく、基本的に個人に委ねています。それは自分自身がマニュアルとなって新たな商流を見出していってほしいからです。お客様との接し方、交渉術など営業スタイルは先輩とのOJTで学んだり、自分なりの営業スタイルを確立させていきます。一人ひとりが上原成商事の看板を背負ってはいますが、枠組みに縛られることなく、自分なりのスタイルで活躍する場が広がっていくように願っています。
ーー建設資材部門としての今後の展望、目標をお聞かせください。
美馬:建設資材業界におけるシェアの維持だけでなく、さらに拡大させることです。業界の中でより高いポジションを勝ち取るのが目下のミッション。現在当社は複数の大手セメントメーカーと特約店契約を結んでおり、そのうち一社の取扱量が全国トップ5まで成長しました。自社で生コン工場を保有している競合に競り勝ってこの順位は優秀なほうだと思います。
しかし決してこの現状に満足しているわけではありません。最終的にはナンバーワンを掴みとりたいですね。
ーーその目標を達成するためにも、これから建設資材部に参画してほしい人はどんな人でしょう?
美馬:とにかくプラス思考の方ですね。最初はクライアントに厳しい意見をいただくこともあるかもしれませんが、その苦しい経験を乗り越えてこそ成長が得られます。待ちの姿勢ではなく自発的に仕事のおもしろさを見つけられる方ならきっと当社はフィットしますし、活躍できることは間違いありません。チャレンジングな環境で自分の新たな可能性を発掘していただきたいですね。