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四国中央市の家庭紙ものづくり最前線

先日、四国中央市に工場があるいくつかのメーカー様の工場見学をさせていただく機会をいただいた。
四国中央市は、トイレットペーパーなどの家庭紙と呼ばれる商材の産地。
日本では、静岡県富士市と愛媛県四国中央市が家庭紙の2大産地で、四国中央に行くのは今回が初めてだった。

四国中央で紙を作るということ

実は、紙を作るには大量の「水」が必要だ。
紙の繊維をシート状にするのにも、古紙を洗うことにも大量の水を使う。
実は富士市は富士山からの豊富な天然水があるため、水の確保がしやすい。
一方、四国中央は豊富に水がないために山にダムを作って水を確保しているのだ。
さらに、四国中央市は瀬戸内海に配水する必要があるが、瀬戸内海は排水規制が世界一厳しい。
だから水の確保にも、水の排出にもすごいコストが必要になっている。
そういう苦難を乗り越えて、紙の街として発展を遂げたことには敬意を表する価値がある。


工場それぞれの挑戦

今回は2日間で4つの工場を見学させていただいた。
全ての工場を見学して最も感じたことは、どの工場でもそれぞれに挑戦があるということ。

・製造スピードNo.1への挑戦
・安定した原料確保の確立への挑戦
・現場発の継続的改善とコスト削減への挑戦
・アイテムを絞った効率化への挑戦

どれも本当に尊い挑戦で勉強になることばかり。
めちゃくちゃ質問しまくったし、メーカーの担当の方に驚かれるぐらい写真を撮りまくった。
多分ちょっと迷惑だと思われた気がしているが、こちらもせっかくの機会に中途半端な理解にしたくなかったので、やりたいようにやらせていただきました。。。


足を引っ張っているのは営業?

今回の見学で、久しぶりに以前働いていたNECのサーバー工場を見学した時を思い出した。
NECの工場でも一挙手一投足の手間を惜しんで効率化を実現していた。
当時営業だった私は、工場を見学する研修に申し込んだ。
他社の低価格なサーバーに商談で敗退することがあり、工場に文句を言いたいと思っていたからだ。

しかし工場見学をして、その考えが浅はかだったことに気づく。
工場の現場では細部まで行き届いた効率化がなされていたのだ。
説明を聞いて、現場を見て、これ以上効率化できるのか、と思ったほどだ。

そして、商品の費用構造を知ってさらにびっくりする。
実は原価の割合は低く、むしろ販売管理費の割合の方が多かったのだ。
自分の営業活動は、この工場ほど細部にこだわった活動はできていない。。
価格が高くなっている理由は、自分たちの怠慢にあったのではないか。
ものすごくショックを受けて工場を後にしたのを覚えている。

そして実はこの経験から、私は改善に対する意識がとても強くなり、
NECでも部署内の改善活動に先陣を切って取り組むようになった。

メーカー様に恩返しできること

今回の工場見学では、各メーカー様に多大なるご協力をいただいた。
裏方で支えていただいたすべての方に感謝を伝えたい。

そして、今回の工場見学を通じて、改めて自分たちの役割を認識できた。
こだわって製造してくれたプロダクトを、付加価値の高い方法でユーザーに届ける。
そして、ビジネスとしての結果を出すこと。
これこそが、メーカー様と真摯に向き合うということだと思う。
これからも自分たちの事業に磨きをかけて、前向きな近況報告をし続けられる存在になりたいと思う。



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