【代表インタビュー】航空貨物業界に変革を。スタートアップだからできるDX推進で世界の物流を変える | 株式会社CargoLabo
航空貨物に特化したデジタルプラットフォームの開発・運営を担っているジャパンヒュペリナー株式会社。航空貨物業界ではまだまだアナログで進めている業務も多く、人手不足に拍車をかけています。そうした航空...
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航空貨物業界のDX推進を目指し、2023年に設立したばかりの株式会社CargoLabo。業界に先駆けた取り組みを行うスタートアップ企業として注目を集め、イベントにも積極的に登壇しています。
今回は、CargoLabo代表の稲葉さんが、登壇したイベントでどのようなテーマを扱っているかについてご紹介します。今後の事業拡大や、他社との協業の可能性についても詳しく聞きました。
航空貨物業界は非常にニッチな領域でありながら、日本の基幹産業を支えています。モノ・人の安定流通のためには、欠かせない社会インフラの一部です。
市場規模も大きく、世界的には4.7兆円。日本だけでも800億円を誇っています。しかしながら、具体的な業務イメージが分かりにくく「フォワーダーって何ですか?」との質問も多く寄せられるのが現状です。
そうした課題を乗り越え、ビジネスチャンスの可能性を理解していただき、協業先を開拓していくためにイベント登壇を行っています。
投資会社からの資金調達に向けて、会社の将来性を理解してもらうのも大切なこと。事業の将来性を実感していただくために、CargoLaboとしての取り組みをお話しています。
具体的には、下記の項目についてお話をしています。
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▼稲葉さんの経歴について
▼CargoLaboのサービスについて
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CargoLaboは2023年に設立したばかり。まだ業界内での実装を進めようとしている最中です。まずは航空貨物業界の現状を訴え、画期的なプロダクトの魅力を知っていただこうとしています。
セミナーに参加した企業からは「航空貨物業界に、こんなニーズがあったんだ」と驚かれることもしばしば。「後日、もう少し深掘りさせてもらいたい」と面談・導入検討につながる場合もあります。
最近では鉄道系グループのCVC部門から「事業シナジーを模索したい」とのお話や、「CargoLaboをユーザーとして使ってみたい」と導入を決めたクライアント企業から、イベント登壇後に声がかかりました。直接的な受注につながらなかったとしても、プロダクト開発の参考になる課題が見つかることもあります。
また保険会社からは「貨物保険をCarogoLabo上で販売するのはどうか?」という思わぬ提案も。荷主が各保険会社を選択できるUXに設定し、契約できる仕組みにすればユーザーには既存機能+αの付加価値を提供できますし、弊社と保険会社間もwin-winの関係を構築できるのではないかと考えています。将来的には保険会社のシステムとリンクできるようなスキームを組み、実現を目指す予定です。
さらに運送系の会社と連携すれば、トラックの手配にもCargoLaboを活用できます。倉庫から空港までのトラック手配を荷主やフォワーダー、航空会社が選択できるようになれば、急な貨物転送が発生した時の手配業務の効率化につながります。
CargoLaboは航空貨物業界のDX推進を担うパイオニア企業として、大手企業との事業連携の可能性を模索しようとしています。
例えば大手保険会社と提携すれば、国際物流の場での「貨物紛失」のリスクに備える保険商品を付与する取り組みが可能です。紛失に加え、損傷を防ぐための保険にも対応するなど、さまざまなビジネスチャンスが生まれるのではないでしょうか。
他にも物流倉庫や、決済サービス会社などとも連携できるチャンスがあると考えています。特に決済業務においては、従来紙ベースでの処理が主流なので、ペーパーレスへの移行や清算業務の自動化の部分で協業できる可能性があります。
さらに鉄道会社、トラック会社、船舶会社などの輸送関連企業にもチャンスが潜んでいます。マルチモーダルな輸送手段が提案できるようになれば、2024年問題や人手不足などの社会課題も解決できるかもしれません。
これまでの内航貨物の輸送手段は、ドライバーありきのトラック輸送が中心でした。しかし喫緊の課題としてドライバーの人材不足が叫ばれています。効率よく貨物を輸送する手段が選べるようになれば、カーボンニュートラルの問題にも対応できるようになるでしょう。欧米の鉄道網を活用するなど、提案の幅が広がれば、海外での事業展開も夢ではありません。
加えて、航空会社との連携も本格的にスタートさせていきたいと思っています。2025年4月からCargoLabo上で国内大手の航空会社への予約を可能にするため、定期的にコミュニケーションを取っています。
連携がスタートすればフォワーダーは予約業務の効率化、航空会社は新たな販路拡大につながり、ユーザーへ付加価値を提供できます。また、多くの航空会社が同様の基幹システムを採用しているため、グローバルでの連携が加速していくでしょう。
航空貨物業界のDXのみならず、シナジー効果が見込める異業界とのアライアンスを組むことで業界の更なる発展やインフラの構築につながり、CargoLaboとして新たな「未来のカタチ」を創れるのではないかと思っています。