みなさん、こんにちは。
生保業界に強みをもつエンジニア集団、テトラ・コミュニケーションズ(以下、テトラ)採用広報の山田です。私たちは「瞬間の利益を喜ぶのではなく、ビジネスに関わるすべての人がHAPPYになる。」ことを目指しています。
今回は社内システム開発〝インフラ問合せbot〟についての記事となります。
開発発案者のソリューションセンター グループリーダー 吉田さんに話を聞きました(メイン画像)。
なお、実現性調査や実際の開発で活躍してくれたのは、フルスタックエンジニアの安さんです!
それでは吉田さん、お願いします!
みなさん、どうぞ最後までお付き合いください!
—開発のきっかけ
社内インフラ作業を行っている際に「問い合わせ対応」を改善したいと感じたことが、今回の開発のきっかけとなりました。
● 窓口が決まっておらず、問い合わせを受けた人がその都度個別に対応している。
そのため、誰がどんな問い合わせを受け、どういう対応をしたのかをお互いが知らない状態で、同じこ
とを調べるなど重複した作業が発生している可能性がある
● 社歴が浅いと、そもそも誰に聞けば良いかも分からない
● 問い合わせを受けた人が休み中の場合に、善意で対応してしまうケースがある。
また、「今日は休みなので明日対応します」との回答を受け、問い合わせた側が申し訳なく感じてしま
うケースもある
「問い合わせる側も対応する側もHappyになる方法はないかな???」
そんな思いで改善点を考えてみました。
● 特定の誰かではなく、ここに問い合わせをすればOKという窓口が決まっている
● 問い合わせが来たことや、いま誰が何を対応しているかがメンバー内で共有できる
● 問い合わせが来た際は、まずは過去の対応を確認。
同様のケースがヒットすればすぐに対応できる(レスポンスタイムアップ!)。
ヒットしない場合は新たな事例としてデータを蓄積することができる
—どうやってつくろう?
この取り組みはトップダウンで指示が来たわけではなく「何とかしたいな」という個人的なところから始まっており、通常業務と並行した作業となってしまうため、次の点を意識しました。
● フルスクラッチで考えるのも面白そうだけど、なるべく工数をかけないようにしたい
● 便利になるのは良いことだし、必要ならコストをかけることも大事だけど、新たなコストの発生はなる
べく抑えたい
● 作ったのは良いが面倒を見るのが大変、というものは避けたい
● せっかくだから、「使ってみたい」「テトラとしてノウハウを溜めたい」技術要素を取り入れたい
(請負開発ではそもそも技術要素に指定されることも多いため)
そんなことを考えた結果、次のような仕組みとすることにしました。
● 問い合わせ方法 :
グループウェアとして利用しているLINE WORKSのチャットBotに対し、トークで問い合わせ
● 問い合わせ内容共有/蓄積 :
開発案件で利用しているBacklogに問い合わせ内容/対応内容を登録。担当者やステータスも管理
● 上記の連携 :
社内で利用しているAWSのLambdaを使用してLINE WORKSとBacklogをAPI連携させる
● その他ポイント :
新たにサーバ構築をすると運用も大変になるため、SaaS、サーバレスを活用
—利用イメージ
利用イメージは以下のようになります。
① LINE WORKSで社内インフラ用のチャットBotに対して問い合わせ内容を送信
② LINE WORKSからLambdaが呼び出され、Backlog APIを使用し、問い合わせ内容をBacklogへ登録
→ Backlogの機能により、社内インフラメンバーへ、問い合わせ新規登録がメールで通知
③ あらかじめ決めておいた1次対応者が対応。1次対応者が休暇中、またはすぐに対応できないような場
合、2次対応者が対応。
必要に応じて、問い合わせ内容ヒアリングのために1次対応者からコンタクトをとる。
過去に同じ問い合わせがなかったかをBacklog上で検索
④ 対応が完了したら、対応内容をBacklogへ反映
Backlogの機能を使用し、どの問い合わせを誰が対応したか、現在の対応ステータス、完了していない問い合わせは何件あるかといったことが簡単に管理できるようになります。社内の一部の案件でBacklogを使用していたため、そこを活用。LINE WORKSはテトラの標準グループウェアのため、慣れているUIが良いと考えました。また、既存の契約の中でLambdaを利用。有料サービスではありますが、リクエスト数は多くないと想定しているため、ほぼ無料のようなもの。
「こういうサービスを組み合わせて、こういう風に連携させたら良さそう」というデザインは私が行いましたが、実現性調査や実際の開発は安さんに活躍していただきました。今回はLINE WORKSからLambdaを呼び出していますが、チャットツールはSlackを使いたい、Microsoft Teamsに変えたい、となっても修正が最小限となるように安さんに工夫してもらいました。Backlogについても同様です。
頼りになるテトラの名フルスタックエンジニア、安さん!(中央)
—社内システム開発のメリットと活用
普段はお客様からの要望を元に何かを作るケースが多いため、自分から「こうしたらインフラ担当の人に役立つのでは?会社にとっても嬉しいのでは?」と考え、作ってみるのは新鮮でした。チャットBot、サーバレス、LINE WORKS / BacklogのAPIなど、新たな経験を得られたのも良かったです。
個人的な意見として、社内システムを何でも作る自前主義は色々大変なことになりそうなので避けたいですが、以下の理由でいくつかは自分達で作ってみるのはアリと考えています。
● 便利なものを作れば同僚の役にたったり、自分自身もユーザーとしてメリットがある
● 未経験や開発経験が少ないが経験を積む場としても活用できる。改修要望などを予めためておいて、開
発の流れの理解、設計書の書き方、開発/テスト経験を積んでもらう研修として活用できる
● 新しい技術、サービス利用などのチャレンジの場として活用できる
こういった経験はお客様向けの開発にも役立てることができると感じており、今後も継続していきたいと考えています。
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以上、吉田さんのお話でした。
この後、安さんの活躍のおかげで無事リリースとなり、社内で活用中です!!
今回の記事もお楽しみいただけましたでしょうか?
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