【創業ストーリー | 燈革命の第一話】Co-Founder/AI SaaS 事業部長 石川斉彬 | 燈株式会社
はじめにみなさんこんにちは。燈(あかり)株式会社の共同創業者で現在(2022年11月)AI SaaS事業部長を務めております、石川斉彬(なりあき)と申します。燈は2021年2月創業の東京大学/松...
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初めまして、またはお待たせいたしました。燈株式会社代表取締役CEOの野呂侑希です。現在東京大学工学部に在籍!?しております。
燈株式会社は年末にかけて、創業ストーリーや転職エントリーをテンポよく公開してきておりましたが私がストーリーを公開するのに時間がかかりました。書くことをすごく悩んでしまうタイプで、色々と理由をつけながら先延ばしにしてきておりましたが、2023年のスタートとして書くことにしました。正直誰が読むのかもわからないし、自分は誰が見たら、聞いたらどう思うかということを本当に気にするタイプで、メディアではあまり得意ではないし、なるべく当たり障りなく振る舞うようにしてきました。でも書きます。将来一緒に本気の勝負をしてくれる誰かの目に留まることを願って。
どんなストーリーで書けば良いかと言うことを迷いましたが、「日本を照らす燈となる」という燈の使命を語る記事とさせていただきます。
改めて燈株式会社の説明を簡単に表層的にできればと思います。
燈株式会社は2021年2月に創業した東京大学/松尾研究室発のスタートアップであります。
現在創業二期目が終わり、三期目を迎えるタイミングで、パートタイム含めて54名の組織規模で事業を行なっております。メンバー構成は東京大学工学部/情報理工出身のエンジニアが7割程度を占め、PFNさんやエムスリーさん、IGPIさんなどからシニアメンバーが続々と参画くださり、若手と経験ある方のMIXが進んでいるタイミングとなります。
また一つ特徴的な点としてこれまで増資をせずに、自己資本で利益を投資というスタイルで拡大して参りました。
事業の基本コンセプトとしてはアルゴリズムを中心とする先端技術を用いて事業をドライブするテックカンパニーであり、現在DXソリューション事業とAI SaaS事業の2つをメイン事業としております。"現在"の主要な事業ドメインとしては建設業界があげられ、ゼネコン様(公開している大成建設様や東洋建設様を含む50社程度)に対してアルゴリズムを内包したソフトウェアを提供したり、建設プロセスの一部を弊社で請け負ったりしております(もちろんテクノロジーによって最大限効率化)。
生い立ちについて詳しくは共同創業者兼執行役員石川の創業ストーリー、テクノロジーについては取締役CTO三澤のストーリーなどに書いてあるので併せてご参照いただければと思いますが、少し私の方でも燈を創業するに至った経緯を自分の目線で記述します。
もともと燈の創業は自身にとって2度目の起業です。1社目は19歳の頃に起業し、webマーケティングx人材の領域で事業を行っておりました。初めてオーナーシップを持って事業を行う、責任を持つという経験は自分にとって楽しく、事業も急速に立ち上がり利益も出ておりました。ただ、続ける中で次のチャレンジへと心が傾いていくのを感じ、勝手ながら代表を降りました。(今もその会社は現代表を中心として伸びております)曲がりなりにも事業とは何か、組織とは何か、何かの価値を生み出すことで対価を得るという体験ができ、起業という要素を行動可能なイシューや指標へと分解することができたことはとても良い経験であり、支援してくださった方や当時の環境に感謝しております。
代表を降りた後、コロナ禍ということもあり、自分のキャリアや成したいことを見つめる時間が増えましたが、その中でやはり個人的に達成したいことは”世代を代表し、時代を代表すること”。そしてその結果として応援してくれた方に恩返しがしたいでした。その中で事業を創り世の中にインパクトを与えるという方法が自分に合っているのではないかと考えるに至りました。そうしてもう一度起業をしようと決意を固めました。その後事業テーマを考えるにあたって必要条件としたのは一つ、人の役に立っている実感が事業を通じて得られること。二つ、知的好奇心が事業を通じて満たされること。この2つの条件と自分のポジションやケイパビリティ、また松尾先生をはじめとするさまざまな幸運な出会いを通して、AIをバーティカルに社会実装していくというコンセプトが決まり燈を創業するに至りました。
燈株式会社は12月決算であり、2期目がちょうど先月で終わり、創業から1年11ヶ月が経ちました。まずは素直にここまで嬉しいことや課題などに直面しながらも仲間と共に続けてこられたことを嬉しく思うと共に、応援してくださる方に感謝しております。自分の足だけで立っているわけではないということは常に忘れないように努めております。
二期目の総会(締め会)は東京ドームホテルで実施し、関係者40名以上に参加していただきました。人生で初めてマイクの前で20分ほど1人で多くの人に向かって話すという経験をしました。ちなみに最近経営者としての落ち着きを手に入れるために、ゆっくり話す、間を作るなどを意識して話そうとしたのですが途中からメッキが剥がれめちゃくちゃ早口で話しました。また、乾杯の挨拶は短い方がいいということを何かの記事で見たので簡潔にやろうとしたら、あまりに淡白すぎて乾杯のコールの後に「みじかい....」という声が聞こえて動揺しました。今後は上手くやろうとするのを諦めて自分らしくやろうと思います。
この会では全てのメンバーが話す時間があるのですが、自分が担当したのは最後の「今年の振り返り・来年以降の目標・ビジョン」というパートでした。そこで話したことを自分の言葉で記そうと思います。
事業的な変化としてはシンプルに売上・利益が400%以上成長しました。定性的な変化ももちろん印象的なものがありましたが、これから経営者として話す上で、ここ(=数字)を誤魔化してはいけないであろうという意識でおります。我々は利益に拘ります。ビジョナル(旧 ビズリーチ)の南さんに先日、「利益にしっかり注目しなさい」とアドバイスいただいたことも影響しておりますが、今後経営スタイルは時勢やフェーズ、事業領域によって変化しうるものの利益に注目しつつ膨張ではなく成長をしていければと思っております。
共同創業者の石川が事業部長を務めるAI SaaS事業部では建設業特化の請求書電子処理サービス「Digital Billder/デジタルビルダー」を開発・ローンチし、累計で100社を超える企業様に使っていただいております。石川のストーリー(上述)にも記載されている通り、業界構造や請求書電子化への全体的なシフト、自転車での突撃訪問でのヒアリング結果などをもとにサービスを作り込み改善しつつこれまで提供させていただいております。最近ではデジビルを導入いただき、請求書処理の効率化を達成された会社様へのインタビューや地方建設コンソーシアムでの石川の登壇なども増え、ますますサービス拡大と価値提供のための活動のスピードを上げております。
宮崎県でのすごいいい会場での石川の登壇
愛知県の建設業DXイベントでのオンラインセミナー
まだまだこれからの事業(プロダクト)ですが(=無限の伸びしろ)、この事業立ち上げを振り返ると、SaaSを作るという経験は初めてであった中で石川などの力を借りつつ存分に学び、苦しみ、楽しめたかなと思います。自分の関わりとしては立ち上げ期のプロダクトコンセプト作りなどはプレイヤーとして行いましたが、その後は現場から離れ石川のサポート相談役という立場でありました。自分がデジビル立ち上げで行いたかったことは今後コンパウンドスタートアップとしてさまざまなプロダクトを開発し、ディストリビューションしていく上で会社内にプロダクトを立ち上げて伸ばせる機構(=組織、カルチャー)を作ること、顧客基盤を作って範囲の経済を効かせる土台を築くことの2つでありました。自分がプレイヤーをすることはドライブしやすい一方で自律性は失われやすく組織的再現性に繋がりにくいというトレードオフがあると考えており、石川をトップとしてここまで来ていること、今後も伸びることが見えていることなどは一つ会社の強みとして加わってきたかなと考えております。来期はデジビルを引き続きスケールしていくと共に、アルゴリズムを搭載することで判断処理を行うことができる知能的なソフトウェアをまた一つ二つと新たに開発し、価値提供を行なって参ります。
1期目から大成建設様との協業リリースなどを発表し、燈の創業期からの事業であるDX事業は2期目も引き続きクライアントを増やしつつ拡大して参りました。今期はPFNさんからのご転職でいらっしゃった森さんが事業部長に就任され、引き続きの成長と拡大を進めてきました。彼は松尾研究所時代の自分の先輩であり、当時から社会人職員からの信頼も厚く、いつか必ず彼と一緒に仕事をしようと自分が思った方でした。そんな彼は課題と顧客に向き合い、課題を技術で解決することを生業とする、誠実で正直な方です。そんな森をチームに加えて、CTOの三澤やVPoEの丸尾を中心に構築した計算機クラスターも価値提供を支え、クライアントを増やしつつ、本当の課題解決を行って参りました。("本当の課題解決"これは森の言葉です。)HPも含めあまり実績を表に公開しないスタイルのために、公表できる情報自体は少ないのですが、東洋建設様との取り組みの発表のほか、建設業界を中心にご一緒させていただける企業様が増えました。
我々のスタイルは業界にがっぷり四つで向き合うことです。その業界の方はどんな言葉を使い、どんなツールを使い、どんなことに喜び、どんなことに悲しむのか。そこまで気を配らないと、直視しないとDXは実現しない。誤魔化し程度の勉強や業界サーベイ、技術の押し売りでは実現できない世界を、泥臭い作業を楽しむ我々のスタイルで実現したいと思います。魔法のような技術の力だけであら不思議、一発で実現なんてしなくてもいい、エレガントでなくてもいい、技術を最大限活かしつつも結局課題が解決できればいい、そんな姿勢です。象徴的なエピソードがあります。我々の研究開発で力を入れている技術テーマとして点群モデリングがあります。その技術を建設業界で生かすために我々は(燈のアルゴリズムエンジニアである小澤を中心に)実際に配筋しました。シミュレーションとかではないです。鉄を何十本もかって、曲げて、配筋図通りに配筋しました。
技術の将来の発展を絶対的に信じつつも、現在地をしっかり等身大で評価し、技術の力が最大限生きる形で利用する。そのために必要な汗はいくらでもかこうという文化を大事にしております。
今後、建設業界において更に深くコミットし、価値提供をしていければと思っております。また他業界に関しても興味ある業界がたくさんあります。我々の技術を生かしつつ、価値提供ができる業界に対してまたがっぷり四つで向き合っていきたいと思っております。
さらに詳しい情報に関しては直接させてください。なぜ建設業界だったのか、理由が100個以上あります。よければ全部お話しさせてください。
まず印象的な出来事としてはオフィス移転があります。昨年、1期目の総会(=締め会)は一つ前のオフィスで行いました。
これが1期目の前オフィスでの様子
組織拡大のため、ここから移転し、現在の柏屋ビルに移転しました。
またメディアとしては昨年は日本経済新聞さんなどに本当に小さくではありますが取り上げていただき、喜んでおりましたが、今期は日本経済新聞に大成建設様との取り組みにフォーカスした記事を大きく取り上げていただいたり、建築をアップデートするベンチャー100の人工知能部門でトップで取り上げていただいたり、Forbes 30 Under 30に選出いただいたりと徐々に注目いただく機会も増えました。
話し方にまだまだ落ち着きがない。今後要練習。
このポーズはユーザインタビューでご訪問させていただいた徳島の建設会社の経理担当者の方に死ぬほどいじられた。
また組織としては25名→54名と大きく拡大し、転職エントリーを公開している取締役CFOの郷司さんや、DX事業部長森さん、DX事業部VPoE丸尾さんなど自分が持っていない才能やケイパビリティを持つ強力なメンバーの方々に参画いただきました。
転職エントリーを公開しているお三方以外にもたくさんのメンバーが新たに2期目に参画し、会社の拡大に貢献していただきました。彼ら彼女らのストーリーにも今後ご注目いただければと思います。
締め会の最後にはビジョン(弊社では使命と呼んでいる)を話しました。燈が掲げる「日本を照らす燈となる」とはどういうことか、何がしたいのか、どうなりたいのかそれを説明させていただき締めくくりとさせていただければと思います。日本を照らす燈となるというのはそのままの意味です。では燈とは何か。
後戻りできる意思決定は瞬時にという価値基準を持つ私ですが、変更がきく社名に関してはかなり悩みました。〇〇ですと名乗ってメンバーが誇りを持てる会社名にしたかった。"名は体を表す"という言葉もある通り、会社名は自分達が声を発しなくても人に伝わるし、自分達も意識的/無意識的に名前に近づく文化や価値観に近づいていくのではないか。そんなことを考えると軽はずみには決められなかった。最終的に1人で本郷の中華料理屋さんで麻婆豆腐を食べながら、漢字の成り立ちについて考えを巡らせる中でこれだとたどり着いたのが漢字1文字「燈」でした。
燈という漢字は「灯」の旧字体です。燈の漢字の成り立ちは、火編が火を、つくりの登が両手で祭器を持ち上げる様を表す象形文字です。つまり意味するところは「上へと登る火」です。自分が作りたかった会社の姿は情熱を燃やし、頂点を目指して上へと登っていくものです。情熱を燃やして、上へ上へと満足せずに、驕らずに進んでいく。それが燈のパッションでバリューで美学でカルチャーです。
また燈にはもう一つの意味があります。闇を照らし明るくするという意味です。煩悩に悩む人の心を照らすという仏の教えに由来すると伝わるものです。燈は先端技術を社会実装し、現状の課題を解決することで人々に直接貢献する。また、日本を照らす燈となるというのは日本で事業をする、日本の産業に価値提供をするということ以上の意味を持っております。野球の大谷翔平選手がメジャーでホームランを打つことが、サッカーW杯カタール大会で日本のナショナルチームがジャイアントキリングを起こすことが、野球少年やサッカー少年に留まらず、日本全体に希望や勇気を与えた(ている)ように、燈がグローバルで活躍して勝って勝って勝ちまくることで日本を希望や誇りで照らすことができればと思っております。
このように、成り立ちは燈の組織としての在り方を、意味は燈の成し遂げたいことを表しております。
燈はまだまだ小さい燈です。燈が小さければ照らせる範囲も小さい。いくら大きなことを言っていても現状はまだまだ世界に大きなインパクトが出せる状態にはありません。"また続ける作業、努力はshadow、光を浴びるのはずっとその後"というように、コツコツと目の前の課題、お客様、メンバー、応援してくださる方々に向き合いながら燈の使命に向かって爆速で進んでいこうと新年に改めて強く思います。見せかけの仕事はせずに、本当の価値に資することだけを一点集中でやっていければと思います。
燈を自分を含むみんなの夢の叶う場所にすることもCEOとしての一つの責務です。関わってくれる彼ら、彼女らの達成したかったことを実現し、お客様のこんな風になればを技術で実現する。
いつか東京ドーム"ホテル"じゃなくて東京ドームで1万人で総会を。
大きくなって日本を照らす燈となります。
ここまで下手ながら自分の燈代表としてのメッセージを綴らせていただきました。燈はこれまで成したことの1000倍以上のことを成し遂げようとしております。まだまだ力が足りていません。ぜひこのストーリーを読んでくださった方でご共感いただける方、心に何かの火が灯る感覚を持った方、お話しさせてください。上手くはありませんが、全力でお話しさせていただきます。
全てのポジションで募集しております!!
燈の募集
※技術的な魅力や事業の魅力については他記事に記載があるために割愛させていただきました。上述の記事を参照いただければ幸いです。