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美容医療業界の新たな一歩、経営コストから見たこれからの課題

全ては信用から始まる ~シンジケートローンの例~

私達財務部に与えられたミッションの中でも重要なものが「資金の安定的な確保」です。これはつまり「日頃からお金を適切に管理し、無駄遣いを排除し、最も効率的な配分を行う」「必要な時にいつでもお金が使える状態を作る」ということです。後者については、常に借金ができる状態を作ることとも言い換えられます。その状況を実現するには、取引銀行との信頼関係構築が非常に重要です。「事実(実績)+将来の成長性」を的確かつ具体的に提示しながら納得性のあるストーリーで説明し、銀行側からTCBグループやメディカルフロンティアに対する深い理解や、共感を得る必要があります。そのミッション遂行の一手法として、メディカルフロンティアは2021年9月に「シンジケートローン」という大型の融資契約を締結しました。8つの銀行(うち4行は新規取引)で構成する銀行団が、共同でメディカルフロンティアに対して融資を行うというものです。

私はこの契約の一連の交渉に携わりました。そこで改めて、美容医療業界はまだまだ一般的には馴染みが薄く、外部の目からはさまざまなリスクが存在している業界に見えているのだと痛切に感じました。それと同時に、銀行側に対して丁寧に事業計画や実績を説明しながら徐々に理解を深めてもらう過程で、TCBグループとメディカルフロンティアがなぜ「爆速成長」を遂げているのか、そしてまだその成長プロセスの途上にあるのだという事実を、組織に所属する当事者として気付くきっかけになりました。

また今回の契約で信用を得た証として、シンジケートローンの幹事であるメガバンクの支店長様が「今回の契約締結により、美容医療業界に対して最初の一歩を踏み出せたことは我々銀行団として本当に意義深い。これからも御社グループのために汗をかき、一緒に成長したい」とおっしゃっていたのが印象に残っています。


三井住友銀行との「シンジケート方式のコミットメントライン契約」締結のお知らせ
美容医療を筆頭とするWEB広告マーケティングおよびバックオフィス業務全般の管理運営コンサルティング受託業務を拡大させるための経営戦略を実行するにあたり、機動的かつ安定的な資金調達による財務基盤の強化を目的としています。 2014年3月に福島県郡山市にて創業、設立(現在も登記上の本社は同地)。 ...
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000034186.html


今後の成長に向けて何が大事なのか

米国の100ドル紙幣で有名なベンジャミン・フランクリンが著書に記した「Time is money」という言葉の意味には諸説ありますが、私は通説の「時は金なり」ではなく「時間の使い方を誤れば、さまざまな収益機会を失うことに等しい」という、示唆に富んだビジネス用語だと解釈しています。一方で「埋没費用(サンクコスト)」という概念も重要です。これは、過去に投資した費用が結果的に無駄になったとしてもそれは戻ってこないものであり、将来を考える時にその埋没費用は影響させない(過去の費用は考慮しない)という考え方です。

結論として、今後のTCBグループとメディカルフロンティアをさらに「爆速成長」させるために大切な考え方は「患者様を含む全てのステークホルダーの信用を得ながら、最も速く、そして最も効率が良い判断に基づき行動を起こすこと」「過去に囚われずに将来的に何がベストかを追求すること」ではないでしょうか。

クリニックで働く皆様が、一秒でも多く患者様のために時間を使えるよう、縁の下の力持ちとしてこれからも常に改善を続けていきたいと思います。

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