SDGs先進企業サラヤ様に聞く!「Withコロナ時代」における衛生への取り組みについて【情報発信系委員会Iチーム】
■はじめに
私達「情報発信系委員会Iチーム」では、「弊社ならではの知見やノウハウを活かし、社会や企業に有益な情報の発信」を目指し活動しています。委員会発足当初、ゴールを実現する具体的な取り組みを考えた際、下記のように捉えました。
a)弊社ならではの知見:約15年ビッグデータ分析・活用に携わってきた弊社の分析力
b)社会や企業に有益な情報の発信:日頃お付き合いさせていただいているお客様の認知向上
話し合った結果、弊社製品「見える化エンジン」にて、お客様の活動が世間にどのように受け止められているか分析、考察の発信が有効と考えました。また、取り組みを発信するにあたって、お客様がどのような思いで取り組まれているかも、合わせてお伝えする必要があると考え、インタビューの実施も活動内容に含めました。
■本記事掲載の背景
現在、SDGsについて会社を挙げて取り組もうとしている企業様が増えてきています。
SDGsは世界が一丸となって取り組まなければならない共通の課題ですが、国内ではまだまだ認知度が低い現状があるのではないかと考えています。
記事内ではSDGsの取り組みをされている国内の企業様に注目し、弊社のビックデータ技術を活用しながら、企業様の取り組みをより多くの方に知っていただけるよう紹介させていただきます。
今回は衛生商品のリーディングカンパニーであり、SDGsの先進企業としても知られるサラヤ株式会社にお話を伺いました。
■SDGsに取り組むリーディングカンパニー「サラヤ株式会社」のご紹介
サラヤは世界の「衛生・環境・健康」に貢献する事を企業理念とし、革新的な商品・サービスの開発を行っています。学校をはじめ、誰もが一度は見たことのある緑色の薬用手洗い石けん液「シャボネット」や手肌と地球にやさしい植物性洗剤「ヤシノミ洗剤」等、世代を越えて愛されているロングセラー商品を次々と生み出してきました。
またサラヤでは人と自然が調和する未来のために、商品開発だけでなくSDGs活動も積極的に取組んでいます。
「サラヤ100万人の手洗いプロジェクト」ではウガンダ共和国の乳幼児死亡率や5歳未満児死亡率の数値を改善し「ボルネオ環境保全プロジェクト」ではヤシノミ洗剤シリーズの売上1%を寄付しヤシノミ洗剤にも使われるパーム油の主要原産地であるボルネオ島の環境保全に貢献しています。
上記のような取組みが評価され、サラヤは「第1回 ジャパンSDGs アワード SDGs推進副本部長(外務大臣)賞」を受賞する等、国内のみならず世界的にSDGs先進企業として知られています。
コロナによる衛生環境の改善が世界的に叫ばれている中、サラヤに求められる役割も増大しており、同社では感染症リスクに備えた商品サービスを提供する事でSDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」の目標達成に寄与出来ると考えています。
今回は、「Withコロナ時代」における衛生への取り組みについて、サラヤの取締役であり、認定NPO法人ボルネオ保全トラスト・ジャパンの理事もされている代島裕世(だいしま ひろつぐ)様にインタビューをさせていただきました。
-----------SDGsに取り組み始めたきっかけを教えてください。
私たちはSDGsの前身であるMDGsすらあまり知られていない2004年の段階から活動を始めていました。
これらの活動は「お客様の信用を失わないため」「不買運動にならないため」が最初の目的でした。
私たちは植物性の家庭用衣料用洗剤や台所用洗剤、手洗い石鹸を作っています。一番有名なのが「ヤシノミ洗剤」です。皆様のおかげで今年50周年を迎えることができました。ヤシノミ洗剤は生分解性が良く、環境負荷が少ないエコ製品です。
私どもの製品は自然にやさしいとプライドを持ってやってきました。
しかし、2004年にとあるテレビ番組が放映され、ヤシノミ洗剤の原材料の一つである「アブラヤシ」のプランテーション拡大により、ボルネオゾウやオランウータンをはじめとする野生動植物の生息地が侵食され、様々な環境問題が起こっていることを知りました。
そこで現地の団体と協力して「小象の救出作戦」を実行することにしました。
これがきっかけとなり私たちのSDGsに繋がる活動が始まりました。
----------コロナ前後で衛生の高まりをいつ頃感じましたか。
取材を行うにあたって弊社ソリューションである「見える化エンジン」の「月別特徴マップ機能」を使用して、コロナ前後における衛生の変化をSNSで調査しました。
上記の分析結果から明らかに2020年1~3月を超えてから衛生に対する意識の高まりが見受けられた。
衛生に関して調べると、2019年10~12月までは「インフルエンザ」に関しての声が多い結果になりました。しかし、2020年1~3月からコロナウイルスの影響により「ウイルス」「トイレットペーパー・盗む」といった、衛生商品が不足することへの混乱が見て取れました。そして、2020年4~6月は「次亜塩素酸水」などコロナウイルス対策商品の話題が多くなり衛生商品の供給が進んでいる様子を把握することが出来ました。これらのコロナウイルス前後の変化に対してご意見を伺いました。
私たちは2020年2月くらいにコロナウイルスによる衛生の高まりを感じました。ちょうどその時、偶然なのですが、関東工場の竣工式がありました。3年以上も前から計画していたものなので新型コロナウイルスがくるなんて考えもしなかったです。
その工場では竣工時にはアルコール手指消毒剤を作る予定はなかったのですが、急遽コロナに対応するために消毒剤の生産を始めました。結果約6倍に増産することができました。あのような偶然がなかったらあれほど早く市場に供給することは出来なかったと思います。
偶然でも新型コロナウイルス対策に貢献できて本当によかったです。ほとんど奇跡の関東工場竣工でした。
------------withコロナ時代において貴社が取り組まれていることを教えてください。
生活シーンごとで衛生意識に関する発言を分析した結果、コロナ禍における衛生意識の高まりとともに、不安視する声が増えていることが判明しました。
特に、衛生商品の「購入」に関する発言や、コロナの「研究」に関する発言に特徴がみられました。
具体的には、「効果的な設置場所がわからない」「次亜塩素水やナトリウムが危険か安全かもわからない」などの発言が多く、「除菌の影響範囲や効果」に対しての不安を感じていることが伺えました。
私たちはこれまで約数百種のウイルス・細菌を研究してきました。
お客様に届けるために生産に注力してきましたが、それと同時に大阪大学 微生物研究センターに協力を仰ぎ、新型コロナウイルスに関する研究も進めています。今後も会社の社業の一つである衛生を通して新型コロナウイルス感染症拡大防止に貢献していきたいと考えています。
------------衛生活動を通して今後の10年の展望について教えてください。
2050年の世界では4人に1人がアフリカ人であると言われているように、これからはアフリカの時代が到来すると考えられています。
例えば、「100万人の手洗いプロジェクト」をスタートさせているウガンダがある東アフリカは、近い将来、一つの巨大経済圏になると言われています。
このような経済圏の誕生により、今よりもっと海外で仕事をするのが当たり前になると思います。
SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」実現に向けて、世界中の人々がサラヤの製品を当たり前に使ってもらえるような未来にしていきたいですね。
取材協力:サラヤ株式会社
代表者:代表取締役社長 更家悠介
事業内容:家庭用及び業務用洗浄剤・消毒剤・うがい薬等の衛生用品と
薬液供給機器等の開発・製造・販売
食品衛生・環境衛生のコンサルティング
食品等の開発・製造・販売
https://www.saraya.com/com_profile/gaiyo/kigyo.html
100万人の手洗いプロジェクト
https://tearai.jp/
サラヤ様のSDGsの取り組みについて
https://sdgs.saraya.com/?utm_source=saraya&utm_medium=banner
分析した弊社ソリューション「見える化エンジン」ツールHP
https://www.mieruka-engine.com/