当社のストーリーナラティブ記事として「タレントパレット誕生秘話」が公開されましたので、wantedlyでもご紹介させて頂きます!
記事は前編・後編に分かれており、来週には後編が公開されますので、まずは前編をお読みください😄
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きっかけは自社の課題から。マーケティング思考が人事を変えた -科学的人事に挑む!〈前編〉-
社員ひとりひとりが持つ“色”を見える化し、絵の具のパレットのように混ぜ合わせて企業の新しい色、つまり新規事業や新たなビジョンを科学的に生み出す『タレントパレット』。開発したのは、マーケティングツールの『見える化エンジン』(テキストマイニングツール)や『カスタマーリングス』(CRMツール)を開発してきたITベンチャー、プラスアルファ・コンサルティングでした。
創業からマーケティング領域に強みを持つ当社が、なぜ人事領域に変革をもたらすのか。「新しい時代の戦略人事プラットフォームを作る!-前編-」では、その理由についてお話しいたします。
開発のスタートは自分たちの課題から
三室(代表取締役社長):タレントパレットの構想はそもそも自社の課題から生まれたものです。業績の伸びに伴ない社員数が急増。100人を超える頃にはそれまでのマネジメントスタイルから脱却しなければ、と危機感を覚えるようになりました。
鈴村(取締役副社長):突然、予想もしない社員が「今の仕事が合わないと思うので…」と辞めていくこともありましたね。もともとフラットな組織でしたし、経営陣もメンバーとの距離はできるだけ縮めていこうと努力していたのですが、組織が横にひろがるに従い物理的に難しくなってきました。マネージャーもプレイヤーを兼ねているだけに密度の濃いコミュニケーションができるかというと、実際には限度がありました。
三室:当社には異なる価値観を持つ人たちが密にコミュニケーションできて、新しいものをどんどん進化させる仕組みが息づいています。それが独自の風土なのですが、そのカルチャーに惹かれて入社したメンバーが多い。だから創業時から縦のラインはつくりたくなかったんです。そういうこともあって、仕組みづくりをしっかりやらなきゃというのが開発のきっかけでした。
鈴村:時代背景的にも今、多くの企業が少子高齢化や「働き方改革」を背景に生産性向上や採用問題、社員定着率などの課題を抱えています。加えて伸びている企業ほど規模の拡大に伴い従来の属人的なマネジメントへの限界を感じている。図らずも当社にもそれが当てはまったわけですが、それなら我々の得意な領域でこの課題を乗り越えていくべきではないかと考えました。
自社の課題から開発したタレントパレット。社員の勤怠状況、評価、スキルなどを見える化する。
見えてきたマーケティング領域との共通点
三室:最初はとにかく社員が考えていることをどうやって引き出そうか、というところからスタートしたんですが、そのうちあることに気が付きました。それは人事とマーケティングには意外なほど共通する部分があるということ。マーケティングっていうのはそもそもお客様を知るための取り組み。そして自社のお客様が解約や他社に流れていかないように頑張るわけです。それって結局、社員の離職を防ぐことと同じなんじゃないか。顧客を優良顧客に育てていくのも、社員の育成も一緒じゃないかと。
鈴村:開発を進めていく上でもう一つ再認識させられたのが、人材領域の属人性の高さですね。自社含めさまざまな企業の人事部門にリサーチをかけたのですが、特にデータ活用の面ではほぼ進化していませんでした。当社にしても組織図を描くときなどあくまでも属人的でしたし、管理もエクセルのみでしたから。
三室:だからこそ、当社がこれまで培ってきたビッグデータを可視化し、付加価値の高い情報に変えるノウハウが活きる余地がある、と確信しました。マーケティングの発想を人事戦略に使うことで人材の最適配置や離職防止、育成などを科学的に、かつスピーディに意思決定できるようになるからです。タレントパレットもひと言でくくれば“HRテック”の領域に組み込まれるのかも知れませんが、人材領域出身の会社がつくるものと、我々のようなマーケティングやビッグデータを扱う会社がつくるものではもともとの発想からして違うだろうなと思っていました。
鈴村:人材系ではどうしても教育なら教育、評価なら評価といった具合に断片的になりがちに感じるところもありました。業務自体も分断されるし、組織が大きくなればなるほどひとりの社員を横串で見ることってなかなか難しいんですよね。でもマーケティングの発想だとそうはならない。すべてのお客様の行動が貯まるプラットフォームがあるし、顧客の育成についても科学的なアプローチが確立されている。社員でいえば、採用から育成、配置、評価、活躍といった時系列で社員情報を蓄積することになります。
三室:そのあたりはまさにウチの得意領域だよね。どうすれば不満や離職の可能性を抱えている社員を見やすくできるか、ということを考えて開発していけば何が必要な機能かわかるし、それが差別化にもつながる。操作においても全体像を俯瞰しつつ、ワンクリックでメンバーの詳細情報を見えるようにしてあります。マーケティング発想の長所をふんだんに取り入れながらも、従来の人事業務で重視されてきたリアリティ、実感はきちんと得られるような仕様にしているんです。
――マーケティングツールから始まり、順調に成長を遂げてきた当社。しかし組織成長の壁にぶつかることで、自分たちだけでなくお客様の課題を解決できる戦略人事プラットフォームの開発をスタートしました。
後編では、今後の日本の人事戦略のあり方と、タレントパレットが変える未来についてお話しいたします。
三室 克哉
株式会社プラスアルファ・コンサルティング 代表取締役社長
早稲田大学大学院理工学研究科にて、ニューラルネットワーク、画像認識、並列処理等の研究に従事し、株式会社野村総合研究所に入社。自然言語処理を活用したテキストマイニングシステムを企画事業責任者として開発。2007年、テキストマイニング、CRMのクラウドビジネスの立ち上げを目的にプラスアルファ・コンサルティング代表取締役社長に就任。現在はタレントマネジメントシステムの企画、開発を積極的に進めている。
鈴村 賢治
株式会社プラスアルファ・コンサルティング 取締役副社長
中央大学理工学部卒業後、株式会社野村総合研究所に入社。テキストマイニング事業に営業・マーケティング責任者として参画。2007年、プラスアルファ・コンサルティングに入社、取締役副社長に就任。データを"見える化"することによる新しいビジネスの創造に向け、日々全国・世界を駆け巡っている。
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