(話し手:伊藤 拓矢さん)
コミュニケーションの不足が課題
北神社には、部活動があります。ボウリング部やゲーム部などが存在していて、各部が月に1回ずつ、計4~5回ほど集まって毎月活動しています。開催は業務の都合次第で社員が集まれる時に、あるいはお通夜がないタイミングに、というのも北神社ならではの特徴です。
部活が始動したのは、2年前。働き方改革を背景に、勤務時間に制約が発生し、普段交わしていた雑談のようなコミュニケーションが減少するようになりました。「アットホームさ」を北神社の文化として大事にしていましたし、社員数も店舗数も拡大しているので、社員間の交流に課題を感じていました。
社員を励ますための「部活動」
実は、部活が始動した背景がもう一つあります。当時は徐々に後輩が入ってきて、先輩としての仕事が増え、店長になるための勉強を始めていた時期。研修を受けていましたが、人のマネジメントが思うようにいかず、ミスも増えて落ち込んでいました。
仕事で悩んでいた時に、できた部活が「伊藤励ます会」。文字通り、部活を通じて僕を励まそう、という社員の皆さんの気遣い。最初は「落ち込んでますよ」と言っているようなものなので、恥ずかしかったのですが、こんなに心配してくれる人がいてありがたいなと思いました。
伊藤励ます会では、バドミントンやバレーボール、バスケットボールなど、僕が得意なスポーツで皆さんと楽しむ時間として、部活動がスタートしました。
部活動で親睦が深まり、助け合いの文化に
北神社には県内に店舗がいくつかあるため、所属している店舗以外の社員とコミュニケーションを取る機会が、これまであまりありませんでした。部活動の開催は、店舗間を超えて社員一同が集えるきっかけに。1時間半の移動が伴う社員もいますが、部活動を楽しみに参加してくれています。
普段仕事上で話す機会はあっても、部活動や懇親会を機に、社員の新たな一面が見えて親睦が深まるようになりました。一社員だけでなく、社長もパートさんも、フラットに全力でみんなで楽しめるのが北神社の部活動。
部活動が始まってから、仕事にも良い影響が出ていて、社員間で物事を頼み合うような「助け合い」の場面を多く見るようになりました。僕自身も、普段はあまり自分から話しかけにいくタイプではないのですが、交流を持つ機会が増えたことで、職場内でコミュニケーションを取る時間が増えました。
気軽に話せる関係性が、信頼できる連携に繋がる
事業が拡大し、組織の規模が大きくなるにつれて、コミュニケーションを交わすことが難しくなります。部活動をきっかけに、少しでも話を交わせることで、信頼できる連携に繋がっていく。みんなで楽しめることで、ストレスの発散にもなると思います。
僕は性格的に、悩んで考え込むことが多かったのですが、社員一同でワイワイできることで、その悩みを忘れさせてくれて、「また頑張ろう」という気持ちになれます。
北神社は、普段から年齢や立場を問わず、話しかけやすい社風ですが、部活動が始まったおかげで、更にフラットに仕事を進めやすくなる人間関係ができていると思います。これからもたくさんの人と交流を重ねながら、北神社らしい「アットホーム」な社風を作っていきたいです。
《執筆》
林 将寛