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【INTERVIEW#10】マーケティング部門をゼロから創り上げ「カニカマ」を大ヒットへ導いた林が、美容業界を選んだ理由。

林 俊宏
大学卒業後、新卒で戦略コンサルティングファームへ入社。
企業の戦略策定、M&A支援、各種業界調査等に従事した後、事業会社にて新規事業やマーケティング部門の立ち上げ等を経験し、2020年にビューティガレージに入社。現在は経営管理グループ経営企画チーム責任者として、経営企画とIRをメインに担当している。

ビューティガレージ(以下、BG)初の経営企画担当として入社後、現在は経営管理グループ経営企画チーム責任者として日々奮闘する林さんに、これまでのキャリアや仕事内容、BGへの想いなどを教えていただきました。

ーこれまでのキャリアについて教えてください。

大学を卒業後、新卒で戦略コンサルティングファームへ入社しました。
事業会社、投資ファンド、投資銀行などが顧客で成長戦略策定や各種業界調査、M&A関連の業界・企業分析など、常時複数案件を担当していて、徹夜も多く、毎日本当に忙しかったです。
戦略策定等は各社様々なのは言うまでもなく、業界(市場)調査も食品・飲料のように一般的なものもあれば、マンション管理業界や空気清浄機市場や丁合機市場など少しマニアックな調査もあり、基本一からの勉強でしたが日々新鮮でした。この時期が一生で一番働いた時期でしたが、新聞等で自分が携わった案件が紹介されているのを見ると本当に仕事にやりがいを感じることが出来ました。
一方でクライアントと議論を重ねたり、提案内容が政治的な理由で実行されない現実も目の当たりする中で、提言に留まらず、自分でも事業に携わりたい思いも沸々と湧いてきました。

そんな中、縁があって、事業企画・マーケティング担当として、通信ベンチャーへ転職しました。その会社では、MVNO(ブランド保有企業が大手通信会社から回線等を借り、独自の携帯サービスを提供すること)という仕組みを用いて、あるプロ野球チーム保有企業と連携し、独自の携帯サービスをリリースしました。サービスを一から築き、新規顧客の獲得を目指しながら、既存顧客のARPU(月次の通信費用)を上昇させるため、サービスを質量ともに充実させていくまさに走りながら考えている状況でした。
ところが、投資が先行しがちという携帯業界特有の事情もあり、契約台数が伸びる前にキャッシュが枯渇し、会社が民事再生適用となり、解散してしまいました。
ある日会社がなくなるという経験はその後の人生の中でも強烈な後悔の念を心に焼き付けています。

その後、コンサル会社、人材会社での事業企画(新規事業立ち上げ)を経て、また縁あって石川県の老舗食品メーカーへ。そこでは、新しくマーケティングの部署を立ち上げました。
100年以上の歴史があり、世界で初めてカニカマを開発するなど開発主導型の企業だったため、「良いものを作れば売れる」という職人気質が色濃く残っており、特に当初は開発・営業部門からの強い反発がありました。そんな中、コツコツと店頭やイベント、市場調査等での顧客理解に努めると共に、応援してくれる顧客の創出・可視化、社内外含めた周囲の巻き込み、一連の活動についてメディアへの情報発信強化を行ってきました。
その中でも限られた予算をロイヤル顧客(ファン)の創出・可視化に集中し、イベント開催、ファン発信の書籍の発売、メディア露出などに取り組みました。そうした活動をおよそ5年間続ける中で毎日カニカマ料理を作る主婦が誕生し、その方が某有名番組に出演したこと等をきっかけに企業・商品(ブランド)に注目が集まり、2019年に日経MJのヒット商品番付の西の前頭に「カニカマ」が選ばれるくらいのブームが起き、商品がものすごい勢いで売れていきました。
製造は追いつかず、在庫は一瞬で底を付き、全社レベルで製造を支える体制となり、私自身も夜勤を含め週3回は工場に製造応援に行くように。商品の在庫がないため、仕事も開店休業状態になりました。
30代の半ばとなり、子供も生まれて教育環境なども意識するようになったこともあり、新たなチャレンジを求めて、BGに入社することになりました。



ー戦略コンサルからなぜ事業会社に興味を持ったんですか?

「黒衣」ではなく、「主役」として会社を変えていきたいと思ったからです。
戦略コンサルの仕事は、大赤字だった事業会社に事業再生案件として関わらせていただいてからどんどん業績が上がっていったような成功例もある一方で、企業や案件によっては五カ年計画や中期経営計画を作成しても実際に導入しない(きちんと落とし込まれない)ケースが多くあります。
事業会社がコンサルを利用する理由として、“政治的な理由”というのが実はよくあったりするんです。
それまでは、コンサルタントの立場で“黒衣”として「新聞の一面を飾るような大きな案件に携わりたい」、「日本をもっと良くしたい」、「もっと成長する会社をサポートしたい」という気持ちがありましたが、事業会社の方に声を掛けていただいたことがきっかけで、逆の立場で自分が“主役”として事業会社側で事業に携わりたいという思いが強くなっていきました。

ー”新たなチャレンジを求めて”BGの経営企画に興味をもった理由を教えてください。

当初はマーケティング関連の仕事を希望していました。
しかし、転職活動の中でBGを知り(正直その時まで知りませんでした。)、①今まで経験したことのない業界だったこと(「新しい領域にチャレンジをしたい」という気持ちがあった)、②今まで経験したことのない職種だったこと(個人的に学生の頃から株式投資をしていたこともあり、漠然とIR業務に関心があった)、③保守的で閉鎖的な美容業界に変革を起こしている、かつ継続的に成長しているプレイヤーであることが魅力を感じた理由です。
また、実際に選考へ進み、会社やそこで働く社員を知るなかで更に魅力を感じました。


ーBGの経営企画では、どのような仕事をしていますか?

大きく分けて、経営企画業務とIR業務の2つがあります。
経営企画業務としては、予算の策定や、月次の取締役会での報告資料の作成、数字のモニタリング、各種案件(サステナビリティプロジェクトの推進)などを対応しています。
また、IR業務としては、四半期毎の決算発表タイミング後の投資家との打ち合わせや株主総会の運営をしています。 仕事柄、野村CEOと業務でやり取りをすることも多く、”上場企業の代表から直接フィードバックをもらえる”という点は入社後に驚いたことでもあり、経営企画の一番のやりがいでもあり、BGの良いところだと思っています。

ー前職までの経験が現在の仕事に活かされていると感じる点はありますか?

正直あまりなく、日々新しく学ぶ必要があるのですが、強いて言えば、IR業務では事業会社でのマーケティング・広報活動を通して、消費者に商品の魅力や会社の歴史などを伝えてきたので、投資家に対しても”会社の魅力”や”潜在的価値”を伝えることは活かされていると感じています。
また、美容業界の知見・経験がないため、逆に外からの視点で見られることも利点かもしれません。



ーBGで初めて経験する仕事はありましたか?

IR業務は初めての経験でした。
会社や株価に対する見方は投資家それぞれで、定性的な情報から投資可否を判断する投資家もいれば、定量的に数字をしっかりと分析して、理論上の株価を算出する投資家もいます。四半期毎に30~50件程度の打ち合わせがありますが、投資家一人一人が求めている情報が異なり、それに応じて準備も変わってくるので、本当に難しい業務だと感じています。

ー初めてのIR業務について、日々どのようにキャッチアップされていますか?

東証の適時開示情報サイトTDnetは毎日チェックし、BGと時価総額が近い企業や似た業種の企業などベンチマークする企業を決めて、その企業の開示情報は必ず目を通すようにしています。
特に他社の決算補足説明資料は非常に参考になりますね。また、私自身が株式投資をやっているため、投資家として「自分だったらこの株をどういう基準で判断するか」というところを、なるべく数字などの定量的な情報を含め、可視化し、そこから自分なりに仮説を立てて投資家の売買の基準やタイミングなどについて類推をするようにしています。 特に決算発表前は、一度は逆の目線(投資家の立場)で客観的に会社について見る時間を作っています。

ー林さんが仕事をするうえで心がけていることはありますか?

2つあります。
1つ目は“自分の仕事が会社を通じて世の中にどう役に立っているのか”を常に意識をすること、
2つ目は“仕事をする中で自分を主人公にする”ということですかね。
何事に対しても「“自分が”こうやったほうが良いと思うからやる」という主人公意識を持つことで、やりがいにも繋がりますし、結果が悪かったとしても言い訳ができなくなり、成功しても失敗しても前に進んでいけると思います。
そういう意味では、BGに興味を持った理由でもありますが、「美容業界を変える」という企業理念が自分事に落とし込めたことも失敗が多い中でも今の仕事を頑張る原動力になっています。
「美容業界が変わった時は、すごいだろうな」といつも想像しながら仕事をしています。


―BGの雰囲気について教えてください。

挑戦した上での失敗に寛容で、“チャレンジを繰り返しながら結果を出そう”という雰囲気があります。
会社としても失敗しながらも常に前を向いて進んでいるイメージです。野村CEO自身が挑戦しやすい雰囲気を作ってくれているということを感じることが多いです。
また、仕事以外でも各種部活動があり、私はフットサル部に所属していますが、アットホームな感じで月1回の活動を楽しみにしています。


ー林さんから見て、BGの経営企画はどのような人が活躍できると思いますか?

答えは沢山あると思いますが、一番大事なのは「美容業界を変える」という想いを”自分事に出来る人”なのではないかなと思います。 また、成長企業で新しい仕事がどんどん舞い込んでくるので、挑戦・変化することが好きというのも大事だと思います。
”仕事がくるのを待つ”のではなく、”変化を自ら率先して起こし、楽しめる人”はBGに向いていると思いますね。

ー最後に、今後の目標を教えてください。

経営計画としては、100年続く企業、成長し続ける企業の土台作りに貢献したいと思います。
そのために、既存事業の更なる成長に加え、新規事業の創出、社員にとってのより働きやすい職場作り、株式市場でのプレゼンスの向上などやることはたくさんあります。
また、個人的には”美容業界を変える”の実現が目標です。
デジタル化の波が来ており、業界が変わりつつあるのを感じるので、これからの変化が楽しみです。


Beautygarage(ビューティガレージ)
ECサイト:beautygarage.jp

林さん、とても貴重なお話をいただきありがとうございました!
当社では、新しい領域へチャレンジしていきたいという方をお待ちしています。

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