【INTERVIEW#6】エンジニアとして手を動かす立場からサロンEC事業の立ち上げを牽引。エンジニア目線とビジネス目線で語る、サロンEC事業の現在と未来。
戸坂 龍太郎
ソフトウェア会社でシステム設計・開発に従事した後、株式会社システムインテグレータでECサイト構築リーダー・製品企画室長を歴任し、2016年に独立開業。2018年9月、当社執行役員に就任。
全く別の業界から現在は当社IT・システムグループとサロンEC事業チーム管轄の執行役員として常に貪欲に学び続けている戸坂執行役員に、サロンEC事業の詳細や他社との差別化などをかなり詳しく、分かりやすく教えていただきました。
ーサロンEC事業ではどんなことをされているのですか?
当社のお客様である美容サロン様向けに店販商品を販売するサロン公式オンラインショップを構築できる「Salon.EC(https://salon.ec/)」というサービスを提供しています。
一般的なオンラインショップ立ち上げサービスとは違い、当社の場合は最初から商品が並び、さらにそれを当社が出荷まで行ないます。 まだ立ち上げたばかりですが、美容業界の商慣習に合った機能が満載されていることを強みとしています。
ー立ち上げの背景を教えてください。
当社は「サロンコンシェルジュNo1企業」というビジョンを掲げています。
設立して最初に始めたのは中古の機器販売でして、そこから店舗設計やアカデミーサービスなど様々なサービスを行なってきました。 そして数年前に、サロン様がお客様向けに店販するような『B to B to C』サービスをやりたいという構想を持ったのですが…どのようにすればビジネスを成功させることができるか、具現化することができませんでした。
そんな中、Amazonさんが日本で美容商材の販売を開始するというニュースに触れ、「元々やりたかったのはウチだ!」と更に想いは強くなりました。 やはり美容業界のデジタル化を進める為に、「どうしてもこれは当社のサービスとして始めたい!」という意志があったんですよね。元々ITと物流を強みとして成長してきた企業なので、社内で企画・設計が出来ることを武器に、サービスを立ち上げようとプロジェクトを開始しました。
ーちなみに、サロン専売品をネット販売するためのサービスがたくさんある中で、Salon.ECの開発に至った経緯はなんですか?
サロン専売品を販売するオンラインショップは、ディーラーさんが立ち上げた専売品販売用のサービスが主流でした。 しかし、多くは「固定月額いくらかかります」というコスト負担がありました。また、サロン専売品を販売するサイトなので、裏を返すと専売品以外(普通の商品)を一般のお客様に販売することが難しいのです。
そして、もうひとつ現場の課題として、サロンスタッフが店頭で接客して物を販売するとインセンティブが自分の歩合収入になるのですが、ネットでお客様が購入してしまうと自分のインセンティブにならないので、ネットで物販を行うことには消極的になりがちでした。
これらの課題を解決する為に、例えば「スタッフ毎のインセンティブ機能」や「専売品と普通の商品両方を販売する仕組み」などをこのサービスに組み込みました。
ー他社との差別化ポイントはどこですか?
他社との差別化は2つあります。まず競合ディーラーさんとの差別化ポイントとしては、固定費を無くし、コストゼロを掲げました。次に、先程と重複しますが、「普通の商品」と「専売品」これらを両方見ることができるという点です。 次に、BASEさんやShopifyさんに代表されるオンラインショップサービスとの差別化では、当社は卸で商品販売をしているので、最初から商品情報がある状態となっています。 なので、商品を登録する手間もなければ、在庫を仕入れる必要もない、といった所が一般的なネットショップとの差別化です。 まとめると『商品あります!固定費かかりません!在庫リスクありません!出荷の手間もかかりません!』というのが大きなポイントですね。
ーサロンEC事業の目標を教えてください。
まだ立ち上げたばかりですが、お陰様で非常に好評いただいておりまして、お申し込みもすごい件数いただいています。事業をもっと成長させて、サロン公式ECサイトを持つことが業界の当たり前になるようにしたいと思っています。当社はITと物流を強みとして成長してきたので、それらを活用しシステムの質や業務の質をより良くしていきます。そして「5000円以上お買い上げで送料無料」や「午後5時までの注文で翌日配送」など、この2つを他社との差別化として進め『美容業界のネットショップといえばSalon. EC!』となるように成長させたいです。
ー現状の課題点や弱点はありますか?
立ち上げ直後ですので、たしかに課題はあります。
1つ1つの課題を真摯に対応していき、よりサービスをより良くしていくことが今必要だと思っています。 弱点は、後発サービスであること以外にも商材をもっともっと拡充していく必要があったり、サロン様のご要望をもっと取り入れるなど、まだまだ改善の余地はあると思っています。 そういった所を改善し弱点を減らしていきたいと思っています!
自分自身の課題ですと、元々システム系のキャリアを進んできて今の事業に携わっているので、美容業界の知識も経験も全然足りてなかったんです。 なので社内にいるプロに負けないようにもっともっと業界知識を学んでいかないといけないと思っています。 自分で経験したり勉強しなきゃいけないので、社内の人から教えてもらったり、美容業界の色んな検定などを活用して学んでいます!
ーどのような検定を取得し、どのように活かされていますか?
今まで化粧品検定やネイリスト検定などを取得しました。
ネイリストを目指す訳ではないのですが、学ぶことで、こういう商材をこういうお客様におススメできる、この商品はこういう見せ方にしたい、「画像をもっと大きく見てもらいたい」や「商品説明だけでなく、ユーザーレビューもしっかり充実させたい」などに気づくことができました。
ー今一番やりたいことはなんですか?
元々が技術屋なので、自分たちで全て作り切れるように開発を内製化したいです。
これは当面やりたいこととしてずっと思っています。 キャリアをスタートした当初の、ソフトウェア会社にいた時はエンジニアだったので、今とは違い、事業会社さんからお仕事をいただいて開発していました。 つまり「何をやりたいかが決まった物」を作っていたのですが、事業会社の中で開発できれば、作りたいものを「よし!作ろう!」と、スピード感を持って進められるのがいいですね。
ー今一番努力したこと、力を入れていることはありますか?
今重視していることは、システム観点とビジネス観点、このバランスを取ることだと思っています。
システム保守や開発、ECサイトの立ち上げを長年経験してきたのですが、システムってどうしてもあるべき論とかゴールが決まっていてそれを目指して作るので、ゴールを決めるということが弱かったです。 なので「こういうことをやりたい!じゃあこうしよう!」までのバランスを取ることが今一番工夫して努力していることだと思います。システム面の技術を学び続けることと並行して、ビジネス感・・・具体的に言うと、お客様やお取引先様にとってより良い体験につながるか、業務効率がどれくらい改善できそうか、売上や利益がどれだけ見込めるか・・・という観点です。システム面とビジネス面、同じバランス感を持つことで、より良いサービスを作れると思っています。
Beautygarage(ビューティガレージ)
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とても貴重なお話をいただきありがとうございました!
当社では、目の前のことを進撃に取り組んで、新しいことを吸収していきたいという方をお待ちしています! 皆様のご応募、お待ちしております!