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《インタビュー録》株式会社WDC 代表取締役社長 上石 泰義(あげいし やすよし) Part2

こんにちは、WDC広報担当の宇田川です!今回は、代表取締役社長の上石のインタビューPart2です。WDCを起業するきっかけとなった出来事について、熱く語って頂きました。それではお楽しみください!

※Part1の記事はこちら

《インタビュー録》ご挨拶:代表取締役社長 上石 泰義(あげいし やすよし) Part 1 | 株式会社WDC
こんにちは、WDC広報担当の宇田川です!今回は、代表の上石のインタビューです。3部構成でお届けします。Part1では、上石が保険業界に入るきっかけになった出来事を詳しく聞きました。それではお楽し...
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「10年間トップセールス」というキャリアを捨ててまで、起業しようと思ったきっかけとは?


保険営業は、ある基準の成績を満たすとMDRT(Million Dollar Round Table)という団体に登録できます。私は、2014年にMDRT世界大会(世界中のMDRT登録者が集まる研修会)で、アメリカのニューオーリンズに行ったのですが、世界各国の保険業界は上手にデジタルを活用しており、積極的に新しいことを受け入れているのを強く感じました。

当時、私がいたソニー生命では、紙申し込みから電子申し込みがスタートしたという状況で、業界では画期的で先駆者だと言われてましたが、実際にアメリカに行き、世界と比べるとデジタル化が大きく遅れていて、とてつもない危機感を持って帰国した記憶があります。

おそらく、その頃の記憶が強く残っていて、WDCの事業思想に繋がっているのかなと思います。過去の経験から今があり、印象の薄いちょっとした出来事が、将来大きなインパクトを与える可能性があると考えると、常に心で丁寧に受け止めて、何事も大事に思わないといけませんね。

あの時のニューオーリンズで感じたことが無ければ、WDCは営業をガンガン増やして、普通の保険代理店だったかもしれませんし、下手すれば起業すらしていなかったかもしれません。

ソニー生命のライフプランナー時代の話に戻りますが、ソニー生命はフルコミッションの給与体系なので、新人をサポートする時間を割くと、と自分の売上が減る可能性があり、利害が一致しませんでした。今思い出すと「新人をサポートしたい」と思っていても、本気中の本気ではやりきれず、業界構造の難しさを痛感していました。

そういった思いも持ちながら、入社から全力で営業活動をして、お客様が500人程になると、自分のお客様からの紹介がメインで仕事ができるようになるので、少し心に余裕ができます。そうなると、自分の立ち位置を客観的に考えられるようになってきました。

日本の保険業界のデジタル化の遅れによる危機感、1社専属の商品ラインナップの狭さに少し疑問はありましたが、私はソニー生命やソニーグループが大好きだったので、一生涯この仕事を続けるんだと思っておりました。

そのタイミングで、現WDC取締役の松田や安藤と一緒に活動するようになり、ただ自分だけが数字を上げ、沢山お給料を貰う事にも楽しみが無くなり、個としての活動にも疑問が生まれてきました。そして、仲間やチームと一緒に何か成し遂げる楽しさを、もっと味わってみたいという気持ちが年々大きくなってきたんです。

ソニー生命に入社して、ちょうど10年になる年にコロナが起きて、冷静に保険業界以外もどのような状況か知りました。飲食業界、旅行業界など、アナログサービスが必要な業界は、甚大な被害を受けているのを間近で感じました。ニュースや本で見るよりも、現場は本当にリアルで逼迫した状況だったことを今でも鮮明に覚えています。

伝統的な対面契約ルールに縛られ、このままデジタル化が進まない場合、どんなに歴史ある盤石な日本の保険業界でも、いつか必ず衰退すると大きな危機感を感じました。そんな保険業界を変えたいと思い、意を決して10年間勤めたソニー生命を退職しました。

自由に生きていた私を拾ってくれて、成長させてくれたソニー生命。まだまだ長い人生で、経済的不安もなく、豊かに生きていけると感じさせてくれた会社を辞めるのは相当な覚悟でした。既に辞めてしまったし、もう元に戻れないので、退路を絶ってとことん前向きに突っ走るしかないですね。

人生の1/3が仕事です。人生は1回しかありません。

どうせ働くなら、毎日楽しく仕事をして、1回限りの人生を豊かにしたい。社員も同じようになって欲しい。お客様、社員、ステークホルダーの皆さんに、この会社面白い!と思って貰いたい。そんな幸せを周りに与える会社にしたい。そんな想いで起業をしました。

人生40年の集大成、2020年にわくわくドキドキカンパニー(WDCになる前の社名)の爆誕です!


「リアほ」の構想のきっかけは?

当社が開発・運営する「リアほ」は、WEB上で簡単な質問に答えるだけで、たくさんの保険会社の商品から最適なものをご案内する、正直な保険ガイドです。

私が創業したタイミングはコロナど真ん中、仕事への影響がとても大きく、日に日に状況は酷くなっていきました。会社がスタートして走り続け、その年の年末になり、初めてゆっくりと考える時間ができた時に、ふと「リアほ」構想が天から降りてきました

あ、天啓だと。取締役の松田と安藤に「降りてきた!」と伝え「リアほ」の構想を伝えました。全員よくわからず、謎の熱い気持ちに釣られて、OK!じゃあやってみよう!と、お金も全然無い中、後先考えずその場のノリですぐに決めました。

早速、調べてみると、伝統的な対面契約ルールは、ただの業界の慣習ということが判明。お客様に会わないと保険は販売できないという法律は無く、デジタル上でも、対面と同じレベルの情報提供ができれば法律上問題ないのです。少しもシステムの知識は無かったのですが、楽しいことをやりたいという気持ちが先行して、無謀にもデジタル上で保険提案をするプロダクト作りにチャレンジしようと思いました。今、思い返すとめちゃくちゃですよね。

楽しいことを追求したいと、ただ本能に忠実だったということにしておきます。


コロナ前から伝統的な対面契約ルールに疑問を感じていたのでしょうか?

当時保険営業をしていたとき、お客様から「やっぱり会わないといけないんですか?郵送で対応はできないですか?」と言われていましたが、その時のルールに則り、直接会ってお客様対応をしていました。正直、何て効率が悪いのだろうと感じていました。

今の子育て世帯は約7割が共働きです。夫婦で頑張って仕事をして、やっと家族と楽しく過ごせる大事な休日に、保険営業が家に来られると嫌ですよね。掃除の手間がかかるし、営業されるとたまったものではありません。

カフェやファミレスで保険商談も周りの目が気になりますし、商談場所の確保、探す時間、移動にコストが掛かります。また、保険は大事な情報をヒアリングしますので、公衆で個人情報を出すことにも抵抗がありますよね。

このように不便を強いている保険業界の在り方にずっと疑問を抱えていました。

顧客ファーストとは言い難い状況を改善したいと強く感じており、そこで「リアほ」構想を思いつき、本気で業界のゲームチェンジをして、デジタルの力を使い便利な保険サービスを提供し、お客様をストレスから解放してとことん喜んでもらおう!と野心にも近い感覚を持ったのを覚えています。


「リアほ」を作ってから順調にいきましたか?

笑ってしまうほど順調ではなかったです。

開発に約2億6,000万円を投入して、大々的(メディアも呼んで会見も行い)に鼻息荒く意気揚々とサービスローンチしたのにも関わらず、初日の流入はたった6件!

驚きですよね。これはこれでネタや笑い話になりますし、今では良い思い出です。

振り返ってみると、その全力で走った上での大きな失敗は貴重な経験だったと思います。学びと成長の機会を得ることができました。そのお陰で今があると思っています。


そこから方向転換はしましたか?

いいえ、一切しません。グラついたことは1回もありません。

WDCの保険サービスをデジタル化する方針は、どんな状況でも変えず、これで突き進むんだと決めていました。

なぜなら、保険業界は10年後20年後、間違いなくデジタル化が普通になるからです。デジタルの恩恵を受けて保険に入る世界になった時に、会社として時代に追いつかないとまずいと思い、社員が数百人いる状態で、完全デジタル転換の意思決定をすると、今よりも数倍、数十倍の苦しみやコストがかかります。

また、組織が大きくなればなるほど、進みも遅く、理想の世界観に到達できず、中途半端な状態になると目も当てられません。であれば、後から数倍苦しむのはわかっているので、最初からいばらの道を選んだ方が、結果良かったとなるかもしれません。これは10年後、20年後になってみないとわかりませんけどね。と、先見の明があるように言っていますが、実は誰もやったことのないことを成し遂げ、チャレンジャーになって攻めた方が、毎日がわくわくドキドキして楽しいという気持ちもあります。この気持ちの方が大きいかもしれません。

社員も巻き込まれて大変だったりするのかな?だとしたらすみません。

信じて、全力でついてきてくれたら、いつか大きな恩返しをするからね!



目の前の利益よりも追い求めるものがある。経営者としての面白さとは?

目先の利益を追求したいのは山々ですが(笑)、勝負している状態でも会社が存続できるなら、10年後、20年後に時代の流れに乗り、やりたいこと、夢を実現できる可能性の高い企業経営をする方が、経営者として楽しいのかなと思っています。

世界の潮流として、保険分野も日々デジタル化が進んでおり、特に若い世代がインターネットを通じて保険に加入する数がどんどん増えてきています。間違いなく日本の保険業界も、どこかのタイミングで臨界点を越えて、デジタル化が急速に進むので、WDCは保険サービスのデジタル化に、フルベットして取り組むべきだと思っています。

私は、「基本方針は揺るがない」と断固とした決意を持って進めていきます。仕事をコツコツ行い、それの繰り返しで、いつかゴールに到達すると思いますが、日々小さな軌道修正はよく行います。

とてつもない時価総額の会社、成功している会社は、どんな困難な状況になっても、やると決めたことは、諦めずに徹底的にやりきって成功を収めています。

「誰にでもできることを、誰もできないくらい徹底的にやる。」

WDCは、このマインドを持っている会社です。裏を返せば、経営メンバーのどうしようも無い諦めの悪さ、しつこさ、信じる力が、他の会社には負けないくらい強いのかなと、最近は特に思います。そのお陰で小さな成功体験を積み重ねて会社が成長して、少しずつ格が上がってきているのかもしれないですね。

答えは10年後にわかりますので、その時が楽しみです!


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