【事業責任者インタビュー】「ファンと共に経営する」という新しい経営の形。Ambassador Cloudによって実現できる”アンバサダー経営”とは。
皆さま、こんにちは。
リブ・コンサルティングのテクノロジーコンサルティング事業部HRチームです。
今回の記事は、事業責任者である石井へのインタビュー企画です!
クールに見える石井ですが、熱い想いで事業部を立ち上げ、第1弾プロダクトを創ってきました。
そんな想いや私たちの目指す世界観について聞いてみましたので、ぜひ最後までご覧ください。
(この記事は2023年7月27日に事業部noteで投稿されたものです)
きっかけは、信頼できる情報って何だろう?と考えたこと
――「アンバサダー経営」とは何か?を聞く前に、そもそもこの考え方に至ったきっかけは何だったのですか。
きっかけは、世の中に溢れる情報がなかなか信頼しづらくなっていることでした。
デジタルでもリアルでも、有料広告の情報が溢れる今、”情報の質”が重視されるようになっていると感じたんです。
例えば、某飲食店の口コミサイトでも、広告費を多く払っているお店の情報が表示されやすくなったり、アフィリエイトメディアでは、広告費が多くもらえる商品がランキング上位に紹介されていたり…。
僕が10年ほどコンサルタントとして向き合ってきた住宅業界では以下のような状況で、特に信頼できる情報が足りないと感じていました。
①口コミサイトはあっても、本当にその住宅会社で建てた人が書いているのかわからない
実際に、業者の悪口の言い合いになっているケースも多いんです。
②「家は一生のお買い物」とも言われる通り、そもそも家を買う人や回数は少なく、口コミが集まりにくい
一定の口コミ数があれば、そのなかで信用してもいいかな?という判断材料も得やすいのですが…。
―― 私も飲食店の口コミサイトを見る時には数字的な評価だけでなく、口コミの内容や食べたもの、そして書いている人までチェックします(笑)住宅ほどの大きなお買い物をするとなると、より”情報の質”が気になりますね。
そうなんです。「3回建てないと良い家を作れない」と言われるほど、住宅って素人からすると難しい買い物なんです。
もちろん、モデルハウスを見たり、設備や素材についての説明を受けながらプランニングしていくのですが、家を作るために必要な情報ってかなり多いので、全部インプットしきるのはまず不可能です。
そんな状況なので、営業担当者が信頼できるかどうかが最終的な決め手になることが多いんです。
でも、これから長く住み続ける家を買うのに、営業担当者の人柄で決めてしまって本当にいいのかな?って。
そこで、家の購入を検討している人が、実際に家を建てて住んでいる人と直接繋がれるようになったらいいなと思いました。いわゆるリファレンスチェックです。
「ぜひ直接聞いてみてください」と言えるのって、お客さまに満足してもらえる自信のある会社しかできないですよね。だからこそ、信頼の証になると思います。
住宅業界のようにリピートが少ない業界は、売るまでは各社一所懸命だけど、その後のフォローは会社によってばらつきが多いんです。
これは住宅会社が悪いというわけではなく、ビジネスの構造としてそうならざるを得ない。生き残りのための施策を考えると、どうしても新規獲得のためのマーケティングやセールスにお金をかけた方がいいとなりがちなのが現状です。
なので、「お客様を大事にすることが、次の収益に繋がる」という考え方が重要だと考えています。一人のお客様がリピートしてくれる「LTV(Life Time Value/顧客生涯価値)」の考え方の他にも、「紹介/口コミ」という考え方があります。
信頼できる人からの情報がより重視される世の中で、この「紹介/口コミ」の力は大きい。住宅会社の対応やサービスに満足し、ファンになった顧客によって発信されるリアルな情報から、消費者がより最適な購入先を選べるようになると考えています。
ファンによる”応援の形”は、口コミやLTVだけではない
―― 確かに、ファンによるリアルな情報発信が増えると良さそうです!でもなぜ、”アンバサダー経営”なんですか?
お客様にアンバサダーになってもらう(ファンになって、応援してもらう)と言っても、
・企業の透明性が高くないと、信用/信頼してもらえない
・そもそものサービスがマズイと、その土台にも乗らない
・満足してもらってもコミュニケーションが適切になされなければ、すぐに忘れ去られてしまう
当然、こんな状況では応援したいと思ってもらえないですよね。
そこを経営の考え方そのものから変えることで、お客様に満足してもらって、信頼してもらえて、そして、応援してもらえるようになるんじゃないか?と。
また、お客様に満足してもらうことで、LTVが上がったり、口コミによって新たなお客様が増えたり…と売り上げに繋がることはもちろんあります。
ビジネスとしてやっていく以上は何らかの効果が必要で、最もわかりやすいのが、この売り上げに直結するという話。
でも、それだけじゃもったいないと思うんです。
アンバサダーの応援はマーケティングやセールスという領域だけでなく、様々な形があっていいはず。
応援したいと言ってくれる人のなかでも、それぞれ「これまでならやりたい」とか「得意なこれだったらやりたい」という人がいて、その人たちの力を適切に借りられる会社は強いと考えました。
―― アンバサダーによる”応援の形”はどういったものがありますか?
口コミやLTVの他にも、コミュニティ運営や商品開発、人材の採用などの形もあり得ます。
実際に、私たちのプロダクトを導入いただいた住宅企業さんでは、アンバサダーのホームオーナー様に、ファンサイトのコンテンツを作ってもらったり、イベントを企画・運営してもらったり、住宅商品の開発に協力してもらったりといった事例があります。
なかには、正社員や副業として採用に至ったケースも。
こんな風にお客様にファンになってもらって、手伝ってもらえるんだという発見があること自体、素敵なことですよね。
最初の一歩のイメージがわかない企業さんも多いと思います。
でも、本当のファンや応援者はそれを超えてくるんですよ。
フリーランスや複業が当たり前になっていく世の中で、働くメンバーが正社員かどうかは関係なくなってくる。顧客のなかにも一芸を持っている方はたくさんいるのに、リソースを把握している企業は少ない。顧客の解像度が上がってくると、「●●さんはこういうことがお得意なんですね。それならうちでこういう活躍をしてもらえませんか?」と、どんどん活躍してもらえる場面が増えてくると思います。
そして、企業側の心の持ちようで、この掛け算はいくらにでもなっていくはず。
通常、経営資源のヒト・モノ・カネは企業のなかで考えることが多いですが、顧客にまで広がると、これまで考え付かなかったような経営インパクトが生まれてきます。
社内外から応援してもらうのが上手になった会社の方が、生産性もあがって、新しい発想もできるようになるんです。
それが「ファンと共に経営をする」ということ、つまりは「アンバサダー経営」なんです。
ただ、これを経営スタイルとしてやっている企業はほとんどない。
口コミやLTVの考え方はもちろんありますが、それだけでなく、もっと根本的に「ファンと共に経営をする」というスタイルが世の中に求められるようになると考えています。
アンバサダー経営を、まずは自分たちで体現する
―― アンバサダー経営という考え方は、実際に私たちの事業部ビジョンそのものでもありますよね。
そうですね。僕は元々、コンサルタントをやっていたので、コンサルタントが心より応援したくなる会社かどうかって結構大事だと思っているんです。だって、コンサルタントも人間だから。この経営者のために本気でコミットしたいと思っている場合もあれば、やることだけちゃんとやろうって思う場合も、ぶっちゃけあるんですよね。
経営者がビジョンをしっかり共有しながら透明性の高い経営をしていて、真摯なコミュニケーションをとってくれる会社でないと、社員もパートナーも心から信頼してファンになることはできないですよね。
だから、僕から経営情報を積極的に共有するのはもちろんのこと、事業部メンバー全員でビジョン検討会や読書会を行ったり、年間アワード(Ambassador Cloud Award)でパートナー企業様を表彰させてもらったりしているんです。
―― ビジョン検討会として、「アンバサダー経営の理想状態ってどんな状態?それを実現するためには?」と毎月みんなで議論する場があるのは、特に面白いなと思っています。ビジョナリー経営を謳う会社は多いですが、ここまでやる会社はそうないんじゃないかなと!
やっぱりクライアントのアンバサダー経営を実現すると言うからには、僕たちでも実現していかないと!
導入企業さんのファンメディアやコミュニティも活発に行っていますが、まさにこれって「ファンと共に経営する」の体現ですよね。コミュニティのスタイルって今世の中に色々あるけど、クライアントとイベントを共同で企画・進行したり、クライアントに導入検討中の方の相談役になってもらったり、プロダクトやサービスのアドバイスをいただけたりってすごいことだし有難いですよね。それが立ち上げからわずか数カ月で実現している、アンバサダーの輪がどんどん広がっていっていますね。それが本当に嬉しいです。
まずは僕たち自身で、社内外から様々な形で応援してもらえるような、ファンと共に経営する会社をつくっていきましょう。