時代の変化を先読みした製造業向けシステム・サービスを提供し、業界トップシェアを誇る株式会社エクス。
そんなエクスでは、社員が業務スキル・社会人スキルともに常にアップデートし、クリエイティブで今までにない価値を提供できるような会社へとどんどん成長すべく、新しい採用教育に関する「採用・育成戦略会議プロジェクト」が始まるとのこと。
「採用・育成戦略会議プロジェクト」は一体どのような取り組みで、どういった未来図を描いているのでしょうか。
株式会社 エクス 代表取締役社長 抱 厚志(かかえ あつし)さんにお話をお伺いしました。
---------------------------------------------
【インタビュー/ライティング】
株式会社ストーリーテラーズ
ストーリーライター 平澤歩
---------------------------------------------
「採用・育成戦略会議プロジェクト」とは?
「採用・育成戦略会議プロジェクト」は、採用・教育体制を一新すべく立ち上がったプロジェクト。
エクスで長く活躍できる人材を採用し、入社後も社員が学び続け、スキルを向上させることで、常に新たな価値を市場に提供し続ける会社になることが目的です。
具体的な採用・教育改革の内容は以下の7つ。
①社会人スキルを身につける教育として、常に学び直しできる機会の増加と体制づくり
②採用した人材の配属部署とのマッチ度と定着率をこれまで以上に高める採用と人材育成を行う
③人材を適材適所の部署に配属・育成し、労働生産性を高める
④人事・教育チーム・各部署で採用・教育に関する役割連携を推進
⑤変化する状況に合わせてジョブディスクリプション(職務定義書)を随時更新する
⑥労働人口の減少に対応するため、グローバル人材の採用を行う
⑦以上の実現のために、採用活動を会社全体で行う体制を強化する
それではなぜエクスではこのタイミングで、このような採用・教育改革を行おうと考えたのでしょうか。
「社員に対して、入社後に人事が社会人として必要なマナーやスキルの教育を行い、その後、配属先の部門の教育を手厚く1年程かけて行うなど、会社全体で新人をフォローする体制を構築し、業務内容の教育・実務を行っています。その結果、直近3年の新卒社員の退職者が0人となっている、定着率の高い会社です。
しかし、リスキリング(技術革新やビジネスモデルの変化に対応するために、業務上で必要とされる新しい知識やスキルを学ぶこと)の重要性が高まっている昨今、今後活躍できる人材を目指して、入社後も定期的に学び直しや新しいスキルを習得する機会をより増やしていくことが必要です。
そこで、採用が人事、社会人スキル教育が教育チーム、実務教育が配属先部署、との役割分担から、それぞれが連携した一貫の採用・育成プロセスを構築すべく『採用・育成戦略会議プロジェクト』が立ち上がりました。
このプロジェクトを推進することで、教育の拡充ができるだけでなく、人事が『各部署で今どのような人材が必要なのか』を明確に把握することができるようになるため、各部署が必要とする人材を採用できると期待しています」
次に「採用・育成戦略会議プロジェクト」では、具体的にどのような施策が行われるのかについてお聞きしました。
「人事・教育チーム・各部署の代表者が参加し、3ヶ月に1回『採用・育成戦略会議』を行い、課題の共有や情報連携を行います。
その中で、社会人スキル教育の企画推進や、ジョブディスクリプションのアップデート、Wantedlyを含む採用イベントの推進などを話し合い、決定事項は社内一丸となって取り組んでいきます」
社会人力のスキルアップ教育の重要性
今後、長く活躍し続ける人材を育て、常に新しい価値を提供できる会社になるためには、実務のスキルアップ教育の必要性はもちろんのこと、「社会人スキルの教育」が必須だと抱社長は力説します。
「今まで、新入社員は入社研修で社会人スキルを学び、その後は各部署ごとに現場でしっかりと実務教育を受けていました。
しかし、時代はどんどん変化していくので、その変化に対応する会社になるには、全社員が常に学び直す機会を持ち、社会人スキルを高めていく必要があります。
全社員の社会人スキルが底上げされれば、これまで以上に他部署へのジョブローテーションや本人の資質や希望を生かした配属も可能に。
エンジニアの知識を持ったまま、営業に移籍して活躍するなどという道も考えられ、キャリアの幅や選択肢が広がります。」
採用はスキルや経験だけでなく、マインドが重要
「採用・育成戦略会議プロジェクト」の中でも重点を置いている取り組みとして、ジョブディスクリプション(職務定義書)があります。
ジョブディスクリプションは通常、担当する業務内容や範囲、必要なスキルなどをまとめた書類を指しますが、今回のプロジェクトで目指すジョブディスクリプションの内容はそれにとどまりません。
「単に業務内容や必要なスキルを提示して、それに当てはまる人材を採用したとしても、社風やマインドがマッチしない可能性もあります。
当社は元々、採用のマッチ度を高めるために、選考を個別で実施し、社員も積極的に採用に参加することで、候補者の方には実際に一緒に働く社員と面談を重ねてもらっています。
そこで、さらにマインド・人生観・会社の行動理念がマッチするか、グローバルマインドがあるかなどをジョブディスクリプションに盛りこんで作成することで、ご入社いただいた方とのマッチの度合いを高めていきたいと考えています。」
そして重要なのは、ジョブディスクリプションを常にアップデートすること。
業務内容は常に変化するため、その時求める人物像も変わっていきます。そのため、状況の変化に合わせたジョブディスクリプションを作成することが不可欠なのです。
時代を先取りして仕事をアップデートしていきたい!
「採用・育成戦略会議プロジェクト」でスキルアップした社員達に期待するのは、「新しいビジネスや職種のクリエイト」だという抱社長。
というのも、今までエクスがお客様から評価をいただいてきた点に関して、抱社長はありがたい反面、危機感も感じているからです。
「今まで弊社がお客様から評価していただいてきた点は、『要望の多少の無理難題も応えてくれる』『最後まで諦めずに作業を完遂してくれる』というような粘り強さでした。
そのような評価ももちろんありがたいのですが、本来は製造業の現場の課題解決のために、最善策や新しいアイデアを提案し、新たな価値を提供するのが私達の仕事のはずです。
これからは、単に現状の課題を解決するだけではなく、お客様とよりオープンに話し合い、今のシステムを覆すような変化も恐れず提案し、『斬新なアイデアを持ってきてくれた』『イノベーションを起こしてくれた』という点で評価されるように会社を変えていきたいです」
「採用・育成戦略会議プロジェクト」の目指すゴール
最後に「採用・育成戦略会議プロジェクト」の目指すゴールについて、抱社長にお伺いしました。
「採用・教育・実務現場の3つが連携することにより、採用のミスマッチを減らして、社員が『エクスで働いて本当によかった』と思える幸福度の高い職場を作っていきたいです。
そして、社員が職種を選択するのではなく、身につけた社会人スキルを発揮し、自分達で新しい職種や職業をどんどんクリエイトしていき、世の中に新しい価値を生み出していく。そんな会社にしたいです」
時代を先取りしたサービスや取り組みにもともと定評のあるエクス。めまぐるしく変化する今の時代にさらに一歩先ゆく会社となるため、「採用・育成戦略会議プロジェクト」を全力で推進していきます。