なにをやっているのか
魚を探す「灯船」
魚を捕える「網船」
島根県の北に50kmほど離れた隠岐島諸島の一つ、西ノ島で「まき網漁」と呼ばれる漁を行っています。それぞれ明確な役割を持つ船で船団を組んで行います。
①灯船
機動力に優れた小型の船で、ソナーや魚群探知機といった機器を駆使し、魚の群れを探します。
漁場に到着すると薄紫色に海中を照らす集魚灯を焚き、魚群を引き寄せます。灯船同士で協力しあいながら、後からやってくる網船が到着するまで魚群をまとめておく役割を担います。日没前の夕暮れの中、船団の中で最も早く出港していく風景は、今日も変わらず漁が始まることを想起させる幻想的な風景です。
②網船
灯船が発見した魚群に対して網を張り、魚を捕らえます。魚群を中心にぐるりと円形に網を張り、その底を絞ることでまるで巾着のように魚を閉じ込めることができます。この際の作業は、素早く・確実に行わなくてはなりません。この瞬間こそ、船員がチームワークを発揮するとき。誰一人欠けても、漁を行うことはできません。
③運搬船
網船が捕らえた魚を積み込み、市場まで運びます。獲得した魚の量に見合った量の氷を準備し、網船のそばへ向かいます。網を揚げ、魚倉と呼ばれる格納庫に魚を積み込んで行きます。この風景は何度見ても迫力満点ですし、海の豊かな命をいただいている、ということを実感する瞬間でもあります。そして鮮度が命ですから、港へ一直線。魚を港へ揚げたのち、再び網船の元へ向かいます。
なぜやるのか
豊かな海に囲まれた隠岐島。自然と共に暮らしています。
日本は古来より、海の豊かな恵みを得て生命を繋ぎ、食文化を形成してきました。魚離れと言われて久しいところですが、近年は「回転ずし」や「さば缶」がブームとなっており、決して日本人が魚食の習慣を無くすものではないと考えています。手軽に、美味しく、国産の魚を食べたい。皆さんのそんなニーズに応えるため、漁業を衰退させてはならず、我々が魚を取ることは即ち日本の魚食文化を繋いでいくことであるという強い使命感を持ち、日々操業しています。
どうやっているのか
若いメンバーが多く、活気にあふれています!
社長の平木です!(右)見た目は怖い?心は優しい!
■最高のチーム
船団を組んで漁を行っていること、また、網船・運搬船には多くの船員が配置されていることから、チームワークがなければ全く仕事にならない環境です。その中でも共幸水産の文化は「all for oneが最初にあって、その次にone for allがある」。漁は、一見すると毎日同じことの繰り返しのようですが、その実、日々異なる海で臨機応変に対応していかなければなりません。個のミスを、個の責任として捉えず、すべてはチームの責任であり、チームで追い、チームで助け、チームで改善する。これをメンバー全員が徹底しています。