早いもので2024年も残りわずか。
今年は私たち暗号資産(仮想通貨)業界にとって歴史的な年となりました。
ビットコインの価格は年初に600万円ほどでしたが、年間を通じて最高値を更新し続け、今月(12月)には一時史上初となる1,600万円を突破。1年間で約2.6倍値上がりしました。
ビットコインの時価総額は300兆円を突破し、シルバー(銀)の時価総額を超えました *1 。世界の主要なアセットクラス(投資対象)の1つとも言える存在になったと思います。
さらに、暗号資産取引における世界の中心地・米国では、暗号資産の推進を掲げるドナルド・トランプ氏が2025年1月20日に大統領に就任します。ビットコインを国家で戦略的に保有する方針を打ち出すなど、注目が集まっています。
かつてないほど暗号資産が社会から注目された年となった2024年。それは私たちビットフライヤーにとっても創業10周年を迎えた記念すべき年でした。
今日までの成長を支えてきたプロダクトのリニューアルや取り扱い銘柄数の大幅増加、さらには暗号遺産交換業者のM&Aなど、次の10年を見据えた大きなチャレンジに次々取り組みました。
ビットフライヤーの2024年を一挙に振り返るとともに、来年・2025年はどんなことに挑んでいくのか、その決意表明をお伝えします!
*1 2024年12月18日時点
2024年 点検と再出発
2024年は「点検と再出発」の年でした。ビットフライヤーの今日までの成長を支えてきたレバレッジ取引のプロダクト「bitFlyer Lightning FX」をリニューアルし、新たに「bitFlyer Crypto CFD」の提供を開始。お客様から長きにわたってご愛顧いただいたプロダクトの刷新は大きな挑戦でしたが、リニューアル前を上回る取引量が続いていることから、お客様のご期待に応えられていると受け止めています。
さらに、「取引所がお客様に提供すべき価値は何か」という原点に立ち返り、取扱い銘柄数を大幅に増やしました。2024年に追加した銘柄数は16で、年間で追加した数は国内取引所の中でトップです。現在(2024年12月26日時点)の取り扱い銘柄数は37。これからもお客様のご期待に応えられるよう、魅力的な暗号資産の取り扱いを増やしていきます。
暗号資産交換業者のM&Aを実現
2024年は新たな挑戦に取り組んだ年でもありました。その1つがFTX Japanの買収、そして「Custodiem(カストディエム)」の立ち上げです。暗号資産の現物ETFの上場によって伝統的な金融市場から暗号資産市場に資金が流入する動きは近い将来、日本にも必ず訪れると考えています。その時、ETFの裏付けとなるビットコインを安全に保管し管理する機能が必要です。そして、暗号資産の管理には特別な技術とセキュリティが必要です。既存の伝統的な金融機関は法定通貨や証券の取扱いには長けていますが、それと同じように暗号資産を扱うことは極めて難しいと考えています。創業以来、独自のテクノロジーとセキュリティのもと、暗号資産を安全に管理し続けてきたビットフライヤーだからこそ、機関投資家向けのカストディ事業を担えると考えています。この事業の実現に向けて、FTX Japan の社名を「お金を預かる」という意味を込めて「 Custodiem(カストディエム)」に改め、機関投資家向けのカストディ事業に取り組む方針です。
新サービスも続々開始
新たなサービスの提供にも注力した1年でした。その1つが定期貸しコインサービスです。ビットフライヤーの口座で保有している暗号資産を一定期間ビットフライヤーに貸し出すことで貸借料を受け取ることができる仕組みです。暗号資産の売買による収益(キャピタルゲイン)だけでなく、保有する暗号資産を運用することによる収益(インカムゲイン)を得る機会を新たにご提供しています。第 1 回はビットコインを対象に最大で年利率 3.05% の利回りを提供し、当選倍率が想定を超える40倍という大きな反響がありました。ただ、抽選の結果、当選が申込口数の一部に留まる、あるいは落選したお客様もいらっしゃったため、より多くのお客様にご利用いただけるよう、12 月 26 日から申込受付を開始した第2回及び第3回は申込口数に上限を設けました。今後もお客様に寄り添ったサービスをご提供してまいります。
創業10周年記念パーティー Galaxy Night を開催
そして2024年を語る上で欠かせないのは、創業10周年記念パーティー「Galaxy Night」の開催です。これまでの10年間を支えてくださった約300名のゲストの皆様をお招きし、これまでの感謝とこれからの10年で目指すことを熱く語りました。
ビットフライヤーが次の10年で目指すのは「 beyond Finance(既存金融を超える)」です。銀行・証券・保険など、金融業界は多様な業態がそれぞれの役割を担っています。一方で、これらのモジュール(機能)が分散して運用されていることでをバラバラに行っていることで非効率な状態が生まれています。
beyond Finance の世界では、このモジュールをブロックチェーンが担い、業態を横断して自動化することで金融がより効率化すると考えています。
発想を転換し、業態ごとの縦割り構造から脱却し、機能ごとの横断的な構造へと変革するという考え方です。beyond Finance の世界でビットフライヤーが目指すのは、今後の暗号資産市場において不可欠となる機関投資家向けのカストディ(保管・管理)機能の提供です。この機能を Custodiem で担い、日本に新たなビジネスモデルを構築します。
そして...
このGalaxy Night に加えて、アジア最大の web3 カンファレンス「WebX 2024」に参加した模様を伝えるハイライト動画を作成しました。
現地の熱量や盛り上がりを短い時間で感じてもらえる動画になっていますので、ぜひご覧ください。
2025年 暗号資産の魅力をもっと届ける
暗号資産に対する社会の受け止め方が変化する中で、私たち取引所に対する注目はさらに高まると考えています。業界の黎明期からサービス提供し続けてきたビットフライヤー だからこそ、暗号資産の本質的な価値と便利さを多くの方々に知っていただき、触れていただく役割を担っていると考えています。
そうした意味で、2025年はお客様の多様なニーズにお応えするサービスやプロダクトをご提供していきたいと考えています。まず始めに、多くのご要望をいただいているイーサリアムのステーキングサービスを2025年初頭にご提供する予定です。取引所や販売所を通じた売買によるキャピタルゲインの収益機会だけでなく、保有することで得られる収益機会をご提供します。
bitFlyer グループは2025年も創業から変わらないミッションである「ブロックチェーンで世界を簡単に。」の具現化に向けて、既存サービスの拡充や新たな挑戦に取り組み、より多くの方々に暗号資産の魅力を届けていきます!
来年もどうぞよろしくお願いします!